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崖っぷちに刺さる鉛筆一本のチカラ

かつて、人生に詰んでしまった結果として赤の他人のおっさんと住む決断を下した元アイドルがあった。

卒業後ひとまずフリーランスライターとなっていた彼女は、ある日突然足が動かなくなり、精神科に行くも診断名がつかず、姉の勧めで赤の他人のおっさんの家での居候が決まる。最終的には彼女は文章が好きだと言ってもらうことができ、ある文章がバズったことで崖っぷちから抜け出すのだ。

そうかと思えば、金欠で住んでいた家を追い出され、頼みの綱の彼氏のフトコロに転がり込もうとしたが他に女がいて、ほうほうの体でどうにか救われた挙句、文章で何とかバイトに引っかかった女性を描くドラマもあった。この人である。

ドラマはシーズン2まで進み、彼女は外資系の会社に転職し、結果的に本一冊分書けるまでに成長したのだった。

新海誠監督の映画にもこの手の女性は顔を出した。

歴史愛を文章表現したことで制作人の目に留まったアイドルもいた。

最新の映画ではおっさんもこれで何かを思いついた。

古来より芸は身を助くるとはいえ、鉛筆はここまでくるともう単なる筆記用具を超えた何かである。腹の足しにはならなくても人の何かをどうにかする何らかのものがあるにちがいない。

その鉛筆を崖に突き立てよ。
そしてその鉛筆を梃子として登れ。
眼下に暗い奈落が控えていようとも、恐るることはない。
鉛筆は登山の道具でありまた遥かなる青空への切符である。
弾力をバネとして大空へ舞え。

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