RXの機能で「De」が名前に付いている機能について(9/5更新)
RXに搭載されている機能には、「De」という接頭語が付いた機能が沢山搭載されています。今回の投稿ではそれらの機能がどういったノイズに効果的なのかを書いてみました。
「De」の意味はこちら。Dictionary.comからの引用です。
De = a prefix occurring in loanwords from Latin (decide); also used to indicate privation, removal, and separation
つまりラテン語を語源とする接頭語で、Privation(奪取)、Removal(除去)、Separation(分離)などを意味します。RXユーザーの皆さんは既にご存知ですよね。
De-bleed
ヘッドフォンから音漏れ(bleeding)がマイクに入ってしまった場合の音を減衰・除去。
De-click
携帯の電波干渉、デジタルデータのエラー、唇や舌から出るノイズなど、短めのノイズを減衰・除去。
De-clip
過大入力によってクリッピングしている音を修正。
De-crackle
レコードの音、乾いた口内の音、木管楽器のリードの音など、連続的にパチパチ鳴る音(Crackle)を減衰・除去
De-ess
日本語の「サ行」、英語の「C」「F」「S」「Sh」「X」から発生する歯擦音を減衰・除去
De-hum
ギターアンプなどから発生するハムノイズを減衰・除去。
De-plosive
日本語の「パ行」、英語の「P」から発生する破裂音を減衰・除去。
De-reverb
録音に入ってしまった部屋の鳴りを減衰・除去
De-rustle
ラベリアマイクと服が擦れてカサカサ(Rustle)鳴ってしまった音を減衰・除去。
De-wind
マイクに入った風の音を減衰・除去。
Deconstruct
例えばフルート奏者の息と音の音量を変更するなど、音とノイズの成分を別々に調整する機能。
Dialogue De-reverb
前述のリバーブを減衰・除去させる「De-reverb」と同じ機能を、ダイアログ録音のノイズ処理に最適化した機能。
Guitar De-noise
RX 8で新しく追加された、特定のギターノイズを減衰させる機能。Ampはアンプバズやシングルコイルのピックアップに起因するノイズ、Squeakは新しい弦に張り替えたアコギでよく発生する弦と指の擦れ音、Pickはピッキングのアタック音を軽減します。
Mouth De-click
前述の「De-click」をダイアログ用に最適化した機能。唇や舌から発生するノイズを減衰・除去。日本語にも最適化済み。
Spectral De-noise
テープのヒス、カメラのモーター、扇風機、風など、音にあまり動きがないノイズを学習し、シグナルから減衰・除去します。
Voice De-noise
声または歌を残し、バックグラウンドで鳴ってしまっているエアコンや道路のノイズを減衰・除去。レイテンシーも無いのでリアルタイムで使用可能。
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おわりに
RXは習得するのが確かに難しいソフトウェア・プラグインですが、上記の様に英単語の意味を理解すれば、大体の機能内容は把握することが出来ます。
ネット検索するとより詳しい情報が出てくるので、もし何かの機能の使い方で行き詰まったらまずは検索してみてください。もしかしたら裏技的な使い方を公開しているRX職人さんの記事に巡り会える…なんてこともあるかもしれませんよ。
弊社の日本公式YouTubeチャンネルにもチュートリアル動画が沢山あるので是非ご覧になってみてください。
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