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母の家を片付ける 番外編2 高齢の親と片付けをする5つのコツ

前回から続いている、番外編で親の家の片付けのコツ。こんな感じにまとめてみたんだけどどうじゃろか。5つあったよ。

1,片付けの記録はすべてノートに残す

あとから齟齬がないように。自分自身の記録もかねて残していく。ひとりで書いてもいいし、親と一緒に一日の終りに、確認しながら書くのもよさそう。何をどこに移動させたか、といったことをノートに残して、そのノートは親の家に置いて、自分はスマホで写メしてきてもいい。そうすれば、わかんなくなっちゃった! という時に見て確認することができる。
自分自身の仕事や家庭のことも忙しいのに、あれがない、これはどうしたとすぐ電話をかけてこられるのも辛いので、記録は大事。

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2,「捨てる」「ゴミに出す」「処分する」といった言葉を使わない

大事に持っていたものを「ゴミ、ゴミ」と繰り返されたら誰だって傷つく。「整理して使いやすくする」のスタンスで、捨てる場合は「手放す」という言葉を使うようにしたほうがよさそう。
言葉の使い方ひとつで、お互いの気持もかなり変わると実感。

3,迷ったら捨てない

断捨離をする、と考えると一気に物を減らしたくなるけれど、親が同席して片付けをする場合は、相手がちょっとでも迷ったものは捨てない、と決めておくのがよいように思う。
無理して捨ててしまうと、あとで元気がなくなったり怒りに転嫁することもあるし、こうなると捨てたほうは罪悪感に支配されたり、やるせない気持ちになって報われない。迷い箱を作ってそこに入れて、別の場所に置いておくとか、倉庫やトランクルームなど距離のある場所に移動させるのもいいと思う。遠くに距離を取るだけで、結構忘れてしまったりするものらしい。

4,手放す選択肢はいくつか用意する

ゴミ袋に入れて収集に出してスッキリするタイプの人もいれば、寂しく悲しい思いをする人もいる。手放す選択肢は「ゴミ」だけでなく、「買取」「寄付」「メルカリやジモティ」といった方法など複数あることを知ってもらうだけで、物を減らすきっかけになると思う。
今回は「箱に詰めるだけ詰めて送れば査定して買い取ってくれるところがある」と伝えたことで、手放せたものが結構あった。逆に寄付や、近所の人に持っていってもらうという方法には、母は激しい抵抗を示した。このあたりは個人差があるので、抵抗のない方法をいくつか提示できるといいなと思う。

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以上を踏まえて、一番大事だと思っているのが以下

5、捨てるものではなく、残したいものから選ぶ

これは私自身が、片付けることで一番大事にしていることで。

絶対に残したいものから選んでもらってどんどん使ってもらう

片付けは「捨てる」ものを選ぶ作業じゃなくて、「残したいものを選ぶ」作業だと思うんだよね。そう思って、「残したい」「大好きだ」「大切だ」と思うものから選んでいくと、意外とうまくいく。
「捨てるよ」と言われたら、まだ使えるとか、高かったとか、直せば使えるとか、いろんなエクスキューズが湧き出してきちゃうんだけど、残したい、大切だと思うものは素直に選べるものなんだよね。

高くて貴重だからしまい込むんじゃなくて、ほんとに大事だ、残したいなーって思うものがあったら、それは日常の中心に置いてどんどん使っていく。で、はみでたものを手放していく感じ。

良いもの毎日使って壊れちゃったらどうすんの? って母に言われたけど、それ、壊れたらまた、新しい素敵なものを手に入れて使えばいい。
人ってさほどたくさん「大好きなもの」を使い切れないものなので、壊れちゃうってことは、その大切な場所に新しいものを置ける絶好のチャンス! でもあるわけで。

その意味で、次のこともとっても大事だと思ってるー。

買うことを否定しない

母は「もう先があまりないから新しくものは買わない」って、事あるごとに繰り返しているんだけど。

でもさ、無駄かなーと思うものでも「買って所有する」ことは、それをまた使う、まだまだ使ってやるぞっていう、生きるチカラにつながっていくことだと思うのね。

だから、物を減らしたあとに、また物を買ってくることを否定しないって、とっても大事だと思ってるー。「せっかく片付けたのに、なぜまたこんなもの買ってくるの!?」とか、言ってしまいがちなんだけど、ここはちょっとコラエて。

逆に、古いものや余分なものを手放してスッキリしたから、なんか新しいものを手に入れていいんだよー! っていうメッセージはちゃんと送ってあげたいな、と私なんかは思う。あ、これは自分自身に対しても。

いくつになっても、先の時間が少なくなっても、消費はとっても大事。で、その消費は、できればどうでもいいものにじゃなくて、素敵なもの、誰かが丁寧に心をこめて作ったものに対して、お金を使いたいなあ、と思うのです。

だからこそ、大好きだ、大切だと思えるものにちゃんと向き合って生きていく。その目を持ち続ける。

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ってなことで、余計なものを手放すことはとっても大事だけど、煩悩も大事じゃから、仙人のようにはならないでいいんだよー! って伝えながらのお片付け。


まだちょっと書くことがあるので、それは改めて。


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