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これはきっと日本酒のお話

おじいちゃんしか知らない日本酒に偶然出会って、少し独特な味がしたから興味を持った。

するとその日本酒が好きなおじいちゃんたちは、「若い子が興味を持ってるんだって!」と、その子を可愛がった。

その子は嬉しかった。その界隈にいけば、周りはみんなその子を褒めて、期待して、次世代を担う子だって、言いふらして、気づけば有名人になったの。

その子はその子で、おじいちゃんたちの存在や、日本酒の存在を同じくらいの年代の子たちに話すようになった。だって、ちょっとその日本酒に興味を持っただけで、普段関われない年代の人やいろんな人生歩んできた社会経験豊富な人たちとフランクに話せるようになるんだよ?
若くて学生ってだけでチヤホヤしてもらえて、社会勉強になる。

同年代の子たちのリアクションは大体似てる。

「同い年で日本酒に興味を持っていたり、おじいちゃんたちの中に学生一人でいてすご」

恐ろしいことに、おじいちゃんからも同い年の子からも、すごいと言われる。
でも冷静に。その子は何を頑張ってすごいと思われているのかな?

考えてみた。二つ。

①日本酒に興味を持ったこと。
自分には関係ないと割り切ってもよかったはず。でも興味をもって、おじいちゃんの話に進んで入っていったよね?「興味を持ったら、その好奇心に従ってアクションを起こしていく。アウェイな状況であろうと、怯えない」これは評価ポイントだと思う。

②伝染しようとした
同じ年代に子たちに、日本酒に興味を持つと自分の世界観広がるよって発信していった。ちょっとマルチみたいだけど、でも、自分の中で閉じ込めるんじゃなくて、自分の学びが誰かのためになるかもって共有したこと。「発信力、提案力」これも評価ポイントかな。

その子は、確実に他の学生とは違う経験ができているし、関わっている人が大人だから、考え方も大人びる可能性が高いよね。

ただ、その子が学生を終えてどこかの企業に就職するってなった時、どんなことが予想できるかな。その子の中では、学生生活だけの経験とは思えないくらい視野広がったと思ってる。

でもそれはおじいちゃんたちの界隈の話でしかない。あくまで小さなコミュニティの話。

第一、おじいちゃんたち、日本酒を極めるけど、私はどうしたいの?
ちょっと冷静になってみようよ。

その子は日本酒の会社の新卒採用を受けた。長い長いとても長いプロセスを経て徐々に絞られて、最後手前のプロセスで落とされた。

全然大泣きした。何も信じられなくなった。帰りの電車で、一回頭を整理しようと思ってこの文章書き始めたけど全然涙が溢れてかけなかった。だから電車は寝て、帰って、お風呂入って、ベッドに入って寝た。あんま寝付けなかった。なんでか、夜中2時半くらいに起きてしまった。次は4時に起きて、5時から2時間バイトして、そのまま電車に乗って別の会社のインターンに向かってる。今ここでこれかいてる

さあ、なんでだと思う?

その子はまだまだ色んな経験を積める。社会に出て、どこかに就職して、日本酒以外の世界を知って。まだどこかで日本酒を好きになるのか、他のことに打ち込むのか、わからない。

少なくとも、人はどんなに世界を広げたつもりでもきっとまだまだ狭い。いつだって視野は狭い。だから、どんな環境に行っても、少しは視野が広がって、少しは視野が狭まる。でも、それでいいんじゃないかな。自分が生きたいように生きるしかない。


私がこうしたいものってなんだろう?
私は、視野の広い大人になりたかった。広い世界で生きていたくて、沢山のイベントや飲みにコミュニティの場を大切にしてきた。色んなバックグラウンドを持つ人と関わってきた。これらは確かに大切で、このおかげで助かったことも多かった。

でも、きっとその価値観だけを軸に生きててはダメ。プラスで何か、大切な価値観がないと。視野には基準がないから、いつまでもゴールがなくていつか壊れてしまう。

じゃああと何が必要かな?

シンプルに、好きなことでいいんじゃない??

人と話すことは、上に書いた目的を除いても、とっても楽しいんだよ。何か提案できることをしたいし、提案されたい。
何を?どんな人に?そんなことをまだまだ考えて、考えるよ。ほら、ワクワクしてきたよ

こうやって文章にすると元気になれるね

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