選民・貴族のためのオリンピック開催、それに群がるスポンサー・自治体

東京オリンピックが国民の半数以上の反対・懸念にも拘わらず強引に有観客で開催されることになった。

有観客というのは抽選で当たったチケットを持っている人で、観客の上限は、各会場の収容人数の50%以内・上限1万人だが、開会式にはVIPやスポンサー企業の招待客を主催者側の別枠で約1万人程度を想定していて、開会式には合計最大約2万人が観客となると予想されている。

更には期間中小中学生ら81万人を「動員」するという構えである。
これは無観客や隙間だらけの客席じゃ、盛り上がっていない様が世界中に流れて困るというIOC・組織員会、政府・東京都等開催自治体、テレビ局側の都合か? 

ここまでくると選手(選民=上級将校)、IOC等のオリンピック貴族(=政治家等特権階級或いは死の商人)、それに群がるスポンサー(=国策企業)、自治体(=おこぼれ頂戴)のため、掛け声・建前だけでち密な計画なしに、なりふり構わず突入した太平洋戦争を想起させる。

そして一旦オリンピック始まってしまえば、お上に従順な日本国民は急に一斉に同じ方向を向くだろう。

オリンピック大会のスポンサーになっているマスコミ各社・各局は視聴率を上げようと一斉に金太郎飴よろしく、連日「メダル」「メダル」「メダル」と叫び続け、アジア大会でもそうだが他の国の情報は伝えずに「今日の我が国のメダル数、金メダル2個、銀メダル3個、銅メダル5個、これで合計メダル25個」などと大本営発表を繰り返し報道し、国民も今までの批判を忘れて高揚することだろう。

ところで世論等の反対に押されて組織委は一応競技場での酒類販売禁止に方向転換した。元々はスポンサー企業に配慮して、世論の反応を考えずにとってつけたような“規制”の元、競技場での酒類提供を試みたのであろう。

大体、オリンピックに限らず競技場で何故酒を飲みながらスポーツ観戦するのか、その必然性が下戸の自分には全く理解できない。 
それこそ選手(選民)に失礼じゃないのか?

競技場での酒類提供を禁止しても夕方になると宣伝合戦を繰り返す酒造メーカーの思惑通り、大袈裟な大本営発表に熱狂した人たちが集う酒を提供する飲食店やスポーツバーなどは酒類提供の時間制限など全く有名無実となるのは目に見えている。

競技場でも午後8時以降に競技が続いている場合があろうが、この場合はテレビ見ながら、この時とばかり「酒が飲める、酒が飲める、酒が飲めるぞ」と、大っぴらに酒を飲んで勝手に盛り上がり大騒ぎすることであろう。

酒飲みが一旦盛り上がったら時間制限など誰が守るか。
いまだに掛け声だけで見回りも徹底できないくせに、「感染対策ステッカー」を貼った店で楽しんでだと。
大体、自粛期間中都の職員が早期帰宅を呼びかける様子をテレビで何度も見たが、毎回職員は原稿を読んでいた。こんなことで人々に意図が伝わるか? やってますよというだけのポーズ。

未だに国民の間でオリンピックに対する感染再拡大を懸念する声が少なからずある中でも、選民・IOC貴族・スポンサーのためにオリンピックを強行するため、組織委員会や政府が「細かい感染対策のための規則を決めてあるから絶対安心・安全」と言い続けている。
自分達は特権でさっさとワクチン打ち終えて、一方、細かい安心・安全のための細則作成と実行は競技場・自治体の責任で、また客の自主的判断に委ねるという、何かあった場合はいつもの責任逃れを言うのも目に見えている。

また一部競技が開催される予定の地方自治体の中にも、この機に乗じて観客のほか観光客誘致に熱心なところもあるが、何かあったら責任取れるのか?

ところでマスコミにはIOC等オリンピック貴族のオリンピック期間中の行動動向はしっかり監視・報道して貰いたい。

元々主催国持ちで最高級ホテルに宿泊等特権で好き勝手な事してる上に、ホテルでの酒類提供も含めて、またまた特権で様々な不自由な規制対象外ならば、組織委としては彼らを国外追放とするくらいの強い覚悟・意地を見せて貰いたい。

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1964年の東京オリンピックの際、都立高校生だった。
都立高校生は開会式でマスゲームを披露するため、動員・練習させられた。代わりにチケットが抽選で割り当てられた。
私は幸運にも女子体操の予選のチケットに当たった。
そこで、当時「体操の名花」と言われたチェコのチャスラフスカ選手を1mも離れていないところで見ることができた。
当時今ほど外国人を見る機会なく、「こんな綺麗な女性がいるんだ」と目を見張った。


本当に有難うございます。励みになります。元々書くことは好きなのですが、一旦書き出すと長くなります。こんな時、絵心があればと思います。