G7の正体-その2

2023年11月7日・8日G7外相会合が東京で開かれ共同声明を発表した。

その中でイスラエルが元々2016年の国連安保理決議に従わず、占領ともいえるパレスチナ側への入植地を増やしているのにパレスチナ側が反発し、幼児と大人程の話にならない圧倒的な力の差があるにも拘わらず、幼児が幼稚な武器で大人に歯向かうようにパレスチナ側が散発的にロケット砲による攻撃に対し、その都度イスラエルは空爆という飛び道具で、何百人ものパレスチナ人を一度に虐殺する構図が繰り返されてきた。
この、イスラエルの安保理決議違反ともいえる状況、空爆に対し、国際世論は、殆ど表立って非難しなかったし、気にもしなかった。
G7が無関心だったからである。

それが今回イスラエル側に1,400人以上の死者が出たと言って、すでに1万人以上のパレスチナ人がイスラエルに虐殺されている。
このパレスチナ人死者の数字にも米国や英国は「誇張だ」と難癖をつけているが、むしろイスラエル側の死者の数字が、パレスチナ側の攻撃から、もう1カ月も経っているのに、いつまでも「少なくても1,400人」と言っている方が奇妙だろう。
パレスチナ側(欧米流に「ハマス側」というべきか)発表ではパレスチナ側死者はすでに1万人以上となっている。また10分に一人の子供が死んでいるという。

こうした状況の中、G7の外相会合が今回の紛争開始から、すでに1か月以上経過した中で行われたが、“「人道的休止」支持で一致した。」と日本の外相は自慢する。
しかし、”「ハマスのテロ行為を断固として非難する」とする一方で「イスラエルの国際法に従って自国と国民を守る権利を」を強調し、イスラエルの激しい空爆や地上攻撃などへの評価は避けた。”(11月9日毎日新聞朝刊)。

こんなくだらない、しかも人権感覚無しの米国追随の結論を出す2日間に何百人のパレスチナ人が殺されたのだ。
病院や避難先、難民キャンプまで空爆や砲撃し人殺しを楽しんでいるイスラエルを全く非難もせずに、よく言葉だけの「3日間の休戦」などと寝ぼけた事言っていられるな。
また、今回、ハマスが外国人含めイスラエル人の人質を取ったのがクローズアップされ、非難されているが、イスラエルは、今回の紛争の前から、これまでパレスチナ人の少年達を優先的に拉致してきたという報道もある。これにも真相を探ろうとしない。

これこそ都合の悪い事は言わないで植民地主義を貫いてきた、いまでも優越感を持ってるG7の本質だ。
英国の植民地だったカナダまでも同調している。

更に英国・ドイツに次ぎ米国連邦下院でパレスチナ擁護した議員の非難決議が可決された。
これは「自由と民主主義」を標榜するG7の本質が、またまた白日の下にされされたということだ。

国連総長がガザ攻撃を「国際法違反」と言い、様々な国連機関がイスラエルの行為を非難・批判しているのに世界をリードするなどと、いまだに幻想を宣わっているG7は何だろうか? 

これからも圧倒的な空爆や地上攻撃でパレスチナ人を殺しまくるだけでなく、食料・医薬品・燃料・電気・水道・衣料などの生活必需品のガザへの搬入を制限し、今後は餓死・凍死などの死者も増え続けることだろう。
国際法違反と言われれている入植地問題を棚に置き、「近代の戦争に民間人の犠牲はつきもの」とか核攻撃も口にする閣僚もいる恥さらしで無慈悲な人権侵害、民族浄化を続けるイスラエルを擁護しづけるG7はもはや無用の長物だ。
米国はハマスの攻撃を「テロ」と言わないマレーシアやインドネシアに公然と政治的圧力をかけていると両国の政府が暴露した。

自分達と見解を異にするロシア・中国・北朝鮮・イランなどの国々のする事は何でもかんでもやり玉に挙げるだけで、世界の分断を煽ってるいるのがG7だ。

それにしても日本の外務省は楽だよな。アメ公の忠犬でいれば仕事しなくても給料貰える。
新聞報道では、はじめ日本政府でさえ「テロ」という言葉を使用するのを躊躇していたのに、外務省が対米追従の圧力をかけたという。恥を知れ。

マスコミもそうだ。今回、まともなのが、めずらしくNHK。深堀している。民放はガザの惨状より、イランの関与とか、イスラエルはどう攻めるなど、G7寄りの報道が目立つ。これも恥を知れ。

今後イスラエルは、通信手段を遮断し、ますますガザの惨状や虐殺の模様は目につかさないようにするだろうが、イスラエルのパレスチナ人に対する虐殺は忘れ去られる事はない。

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