2月某日 出産前夜

明け方の3時から痛みが強く出て寝られず。10分から7分間隔で痛むので、マッサージ機を仕様に合わないくらい強く腰に押し当てて寝る。
壁と自分でマッサージ機を挟んで、自重でゴリゴリに押し当てる、壊れても絶対に保証されない使い方。痛い時はいいけど、平時はマッサージされ過ぎて痛い。これが感情を持たぬ機械の限界か...。

起きると心配してくれるけど、なんだかんだでスヤスヤ眠る夫がすこし恨めしい。手を握ってくれてるのを、そっと離す。それどころじゃない。

ホントは5分間隔安定じゃないけど、呻き声が出るほど痛いし、(いまさら)雪が降ってるので病院に嘘ついて来院許可をとる。慣れたプロ達からしたら大げさかもしれないのは重々承知だけど、初産のこちらは全てのイベントが初体験で、何があるかわかんなくて怖い。

内診したところ、3センチくらい子宮口が開いてたので入院に。帰されなくてよかった...と思いきや、あんなに夜痛かったのに、日中ぴたりと痛みが凪ぐ。
グランドラインからのカームベルト。
痛くなると夫と二人、ちょっと安心するくらい。
昼ごはん食べちゃったから入院はするけど、明日帰される予感。体験入院(一泊2万円也)か...と自ら望んだのにちょっと後悔。翌朝にならないと、促進剤投与が前倒しになるか判断つかないので、色々悩んで夫には帰ってもらう。

夜、10時ぐらいからまさかの陣痛...。10分間隔になったらナースコールしろって言われたからしたのに、「じゃあ様子見で〜」とあしらわれる。じゃあ!ナースコールしろって!言わなきゃいいのに!
我慢して、2時くらいに5分おきになるし、痛くて声が出るのでナースコール。内診したら4センチ空いてるとのこと。こんなに痛いのに、まだプラス1センチ...?と気が遠くなる。

痛みが引かないので、念のために溶連菌対策の抗生物質の点滴投与開始。
右腕に針を刺されるも、失敗して左に変更。この後、血圧測るたびに針が刺さったところが痛む。

点滴入れた時点で、本日帰されることはないなと判断し、母を呼び出す。何かあったときにサインとかしてもらう人が必要だし、夫は深夜バスで東京に帰ったばかりなので気が引ける。
母にも私の判断だからって言っていいからと、夫は呼び戻さないことに決定。
診察の内容からして、午前中のうちに速攻攻撃かけないと戦死の予感がしたので、新幹線とはいえ待ってられない。
ごめんよ、夫。妻は我が身が一番かわいいの。2日も夜まともに寝てないから、さっさとケリをつけたいのよ。

↓ちょっと遡って

8時半位に先生の診察が始まるころに、またもや陣痛がカームベルトへ...。鋭く見抜く院長「余裕そうじゃんw」の一言。
いやいやいや、アンタ、夜いなかったから知らないだろうけど、向かいの授乳室とかまで絶対聞こえる(案の定聞こえてた)ぐらい呻いてたの!
朝ごはんもノリとトロロだけご飯にぶっかけて痛みと痛みの間にかきこむ、おかずの魚と卵は食べられない!ってくらい差し迫ってるの!!

結果、赤さんのアタマが降りてきてないないことがわかり、「(出すか、様子見るか)どうする〜?」状態。
今日!絶対!処置を!!体力が尽きる前に!と懇願して促進剤投与決定。もしかしたら胎児と骨盤の相性が悪く、降りてこない可能性もある、その場合帝王切開とのこと。
予想してなかった帝王切開パターンに意気消沈。
予後、痛いらしいじゃん...大変じゃん...。
祈るように分娩室へ。