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競馬予想が当たらないのは何故?「総体性から流動性を察知する事」とは 〜Breaking away from Totality 〜

 今週も競馬でお疲れ様です。馬券はどうだったでしょうか。当たりましたか?暑さも35℃越えの日が連日のように続き、夜半に予想を組み立てる競馬ファンが多いと思うので自分を含めた馬券ファンにとって昨今の熱帯夜というのは厄介の他の何者でもありません。とにかく『集中できない💢』と嘆くばかり…。窓を開ければ聞きたくもないテレビの音声や近所の夫婦カップルの喧嘩。はたまた暑さ知らずの学生の徹マンの一喜一憂する歓声で鬱陶しさは倍増するという悪循環…。思い切って耳栓を施すとそこから汗が染みて耳に痒みが生じて更にイライラが爆発します🌋出家して無の境地を体感したい気持ちです💧 
 レパードステークスとその裏(ローカルの意)のエルムステークスの2つの重賞が開催されたJRA夏競馬も折り返しと言ってよい時期に入りました。
 ここまで順調とは言えない私 Q の馬券成績ですが、あらためて競馬という軟体動物さながらの「イキモノ」を考察したいと思います。それは『やっぱ夏(の)競馬は俺には向いてないかも😰』とか『ワケわからんわっ💢このレース』という貴兄の声が至る所から聞こえてきて、時には高額な(これは私見ですが)競馬新聞を競馬場内の椅子に置いたまま、帰ってしまった人まで出す状況を目の当たりにすることが多いからです。何も高い金出して購入した物なのですから自宅まで持ち帰ればと思うのですが、その気力さえも失わせる程落ち込ませる負けを背負ったのでしょうね…。負けて大声を出したり物を蹴飛ばしたりして八つ当たりするなどしなかっただけ良かったと思います💦これは競馬場あるある話ですが、この状況はシカと我が目に焼き付けて反面教師にしようと強く思った次第です。

 

〜何故事前予想は的中しないのか〜


 一日24レース、多くて36のレースが施行されるJRAですがその大半にいわゆる競馬予想家といわれる人たちがレース結果を予想をしています。その多くがメインレース特に重賞レースに重きを置く本命党派か、得意の平場もしくは予想困難とされる波乱含みのレースを的中させた経歴を何度も持つ穴党予想派、この2つに大方別れるのかと Q は思っています。例えば予想家100人いるとしてその9割の人がある一頭の馬の名を挙げ本命の二重丸を打てば尚更ですが、対抗以下にでもその馬名を出せばその馬が『きっと馬券には絡むんだろうな…このレースは』となりレース当日は勿論、G1レースのような大きなレースでは前売り段階で必然的に人気が出て、単勝人気が2倍を切るほどになることがしばしばです。ましてや普段こんな人気のある馬に見向きもしない穴予想を出す予想家さえもその馬名を挙げたら更に人気は出ると思います。
 悲しいかな一般の馬券ファンはこの「流れ」に沿って馬券を購入しています。そして的中すれば当て込んだ予想家を持て囃します🎯そしてハズれた時は人にもよるのでしょうが基本的に非難したり『もう買わねぇよ!こいつの予想はっ!』となります。馬券購入は自己責任とはいえプロと言われていたり名のある有名予想家であればその結果に抗うことさえ出来ないのが現状です。確かに「プロ予想家」よりも的中率を誇る方達はインターネット上など世間に沢山いますが、今は競馬専門誌などのプロ予想に身を委ねる人が大変多くの数がいるというのが現状です。

2023年アイビスサマーダッシュ最終単勝オッズ(JRAホームページより)

 上に掲載したのは先月7月30日に開催された新潟競馬名物、第23回アイビスサマーダッシュ G3の発売締め切り後の単勝最終オッズ表です。Qは全ての競馬予想紙に目を通したわけではないのですがコンビニで見かけた少なくともいくつかのスポーツ紙では本誌本命に昨年の2022年1馬身差で2着し涙を飲んだ17番シンシティや14番スティクス、18番レジェーロなどの「外枠」の各馬の名前が前面に名が踊っていたと記憶しています。また競馬中継を行なっているBS11でも競馬中継を拝聴する機会が多いのですが、そこから聴こえてきた解説陣の本命馬がやはり外枠の各馬の名前ばかりでした。そこでの対抗に上がっていたのが10番トキメキやせいぜい人気のないところでは2019年〜20年連続連対を果たした8番ライオンボスなどでしたが、結局多くの予想は新潟直線1000メートル戦で有利とされる外枠の馬ばかりでした。
 それはある意味当然の予想で、このレースの過去10年を振り返っても7枠より外側つまり7・8枠に入った馬の三着内率が100%となればこの枠内に入った馬で前走成績が馬券に絡んでいたり上位に入っていればその人気は嫌が応にも上がるわけです。実際今回1番人気に押された16番ファイアダンサー(18着)は前哨戦といわれる韋駄天ステークスを9番人気という低評価を覆し勝ち馬に1/2馬身差の僅差で2着連対を果たしていました。また14番スティクス(9着)も同じく韋駄天ステークスで1番人気を裏切ったことの巻き返しを期待され3番人気になったのは間違いなく「外枠有利」説と前走の立ち位置が良かったという経緯があったのためです。これらを基本に推理し予想を組み立て発信したのがプロの予想家であり解説陣なのです。そしてその予想に多くの馬券ファンが乗った…というのが現状といえます。

2023年アイビスサマーダッシュレース結果(JRAホームページより)

 レース結果は上記の表の通りで、なんと過去10年も連続していた7・8枠の馬券絡みが今年は一頭も無く、優勝したのは展開的に不利とされる内目の枠に入った2枠3番オールアットワンスでした。この馬は一昨年の2021年にやはり外目枠の7枠に入り1番人気で石川騎手で優勝していますが、香港から短期免許で来日して騎乗予定だったホー騎手の前日の土曜競馬での落馬負傷からの緊急乗り替わりから石川騎手へ手綱が戻ったことが更なる優勝機会へと導いた要因になったともいえます。確かに2014年同レースで2枠に入ったセイコウライコウ(柴田善臣騎手)の優勝というのがありますが、今回のオールアットワンスと決定的に違ったのは単勝人気でセイコウライコウの1番人気(単勝350円)に対し今回の優勝馬は単勝39倍以上の9番人気というかなり低評価な人気での勝利ということです。そういう意味では前述した騎手の乗り替わりという騎手自身が自己を鼓舞するなど加味すべき馬券検討の材料があったのかもしれません。
 上記のレース結果の通り今年は優勝どころか馬券に絡むことさえ叶わなかった外枠勢とは裏腹に1・2枠の馬が1着と3着に入り中穴人気となり過去10年でも3回馬券に絡んでいる5枠の2頭が上位に食い込みました。人気は9-6-12番人気の順で馬券に絡み5着にやっと8枠18番レジェーロが入るという決着でした🏇しかし、何故外枠勢はほとんど掲示板さえハズし単勝上位人気馬でさえ惨敗したのでしょうか…。いくら競馬は生き物のレースだからと、そればかりは知る由もな無いで片付けられるのか、本当に不思議でならない!というのが Q のレース後に感じた最初の印象でした。
 一体何を信じてこれからの競馬に向き合えばいいのかいいのか?! そして多くの馬券ファンは心底競馬の深さと暗くて長いトンネルに紛れ込んだ様な末恐ろしさを感じたんだろうな…と。

 

〜オッズを馬券検討にするという考え〜

 昔から競馬場にある各レースのオッズを表示するオッズモニターは、各競馬場と全国のWINSから集められた馬券を購入した金額を集計し各種馬券が的中した暁に払い戻される金額をレースが発走する約1分前の締め切りまで随時更新され表示されるものです。このため『あぁ、この馬が1番人気か』と思っていたら、締め切りのブザーが鳴って暫くした最終オッズが表示されるとその馬が2番人気になっていることがあります。これは1〜2番人気との差が拮抗していたり締め切り直前に2番人気以降の馬に対して高額の単勝馬券が購入されたことを示します。だからと言って2番人気になった馬が負けるとか馬券外になるということを暗示することではなく、あくまでオッズ順位が繰り上がった、または下がったということだけのことです。しかしモニターをずっと睨めっこしている人が今だに多くいることから、オッズの動きや順位が何かしらの馬券的中のヒントになっているのは確かなことのように思います。こんなことから Q は今回のアイビスサマーダッシュと同じ様に単勝人気が10倍を切った6頭のレースが今年2月から先日の8月6日までの7ヶ月間にどれだけあったか調べてみました。
 チェックしてみると合計で186鞍の番組が合致しました。ここでは新馬戦から重賞そしてジャンプ競争も含めてカウントしました。今年のアイビスサマーダッシュでは上位人気で結果的に馬券内に入ったのはギリギリ6番人気の10番トキメキが2着に入ったのが最高順位でしたが、このような結果が同じく単勝9.9倍以下が6頭存在したレース群でどの様な結果がもたらされたか果たして同じ様な傾向があるのかという検証をしてみたのです。
 この186鞍の内1番人気馬が優勝したのは38鞍で更に26鞍が2着連対を果たしています。
 この勝率20.4%、連対率34.4%という数字が高いかどうかは他のカテゴリーとの比較が必要なのですが、決して高い数字ではないと言えます。それは他のオッズ構成群でのレース結果が如実に表れていているところから断言できると言えます。
 
 〜勝負できるのは豊富なサンプルがあってこそ!レアレースは回避する〜
 

 単勝が9.9倍以下で支持される馬が一番多いのは4頭で構成されるレースです。その比率はどの年度や季節を問わず多く、今回2023年2月4日から先日8月6日までの間に施行されたJRAサラブレッド競走1800レース中だけでもこれに該当するレースは860レースありました。これは比率で言うと47.7%で実に約半数のレースが該当します。見方を変えれば信頼の置ける馬はせいぜい4頭が限度とも言えると思います。
 サンプル数が多ければそれなりに偏りなどそのレースに於いて一つの傾向が現れてきます。
 やみくもにただ上位4頭のレースを集約するのではなく Q  は更に単勝10倍台、20倍台そして30倍台以上と100倍以上という5つの区分けを施した分類をして網羅した結果、やはりここで極端なレース結果を出す領域があることを突き止めました。
 それは単勝9.9倍以下=4頭、10倍台=1頭、20倍台=1頭、30倍〜99.9倍、100倍以上数頭という組み合わせの中で1番人気が1倍台のレース結果の殆どが1番人気馬が必ず連対をし他の上位3頭の中から一頭以上が馬券内に入るという傾向にあるということです。該当レースは6鞍で内一鞍が競走中止と出走取り消しのトラブルで上記同様の内容にはならなかったのですが、他の鞍での降雨による馬場コンディションの悪い等の中でも同一の結果をもたらしていることからこのパターンは一考に値すると診ていいと思います。2倍を切る人気馬が馬券に絡むのですから決して高配当は期待出来るものではありませんが、一点若しくは数点で的中させることが可能な領域でもあるので、高額投資での勝負には適したレースといえます。
 また、同じく上位4頭の次に単勝10倍台=3頭、20倍台=1頭、30倍〜99.9倍=1頭、100倍以上数頭という組み合わせでは殆どのレースで10倍台の馬一頭以上が馬券に絡み同時に1番人気を含めた人気上位馬も圏内に入るという傾向のオッズ構成群が存在します。こちらはやや人気薄の馬が馬券絡みするためワイド馬券でも8〜12、13倍あたりを見込める配当を期待出来る領域です。この中には今年の愛知杯も同様のオッズ構成なので是非JRAホームページで当時の締め切りオッズを参考にしてみて下さい。

 つまり先に述べたように、出走各馬が揃い枠順が確定し枠の有利不利や前走のレース結果、その馬の血統背景とレースに向けての調教過程での良し悪し等を考慮して人気順位は大方決まるのですが、レース結果を予想する上で絶対と言えることは「確たる軸馬」なのです。それは決して単勝1番人気であったり人気騎手鞍上の馬ではないのです。そして前項のアイビスサマーダッシュはこの期間内での同じ並びのオッズの出現は他に無く、言ってしまえば当てずっぽの競馬になった…と言えます。つまりは手を出しづらい、出来れば「見」に徹して手を出さないでいるべきレースだったといえます。
 
 

〜繰り返さない負けは視点を変えることから始まる〜


 例えば未勝利戦で前走鼻差の負けをした当時の1番人気馬に川田騎手やルメール騎手が所謂鞍上強化で乗り替わったって出走してきたらそりゃもう凄まじい勢いの断然人気になるものです。ただ、その馬が勝つかどうかは「わからない」のです。前走、前々走G1で断然の人気を背負って連続1着を勝ち取ってきたリバティアイランドだって一頭の馬としては凄い能力の高い競走馬というのは誰だって理解できるのですが、そこに他馬と共にレースをするという状況においては話は違ってくるのです。それは他の馬がいる以上「負けるかもしれない」という要素が存在するからです。それをカラーチャートのように現しているのがオッズであり、そのバランスがどのようなカタチなのかでレース結果が左右されるということが言えるのです。果たして三冠がかかる秋華賞でどんな結果が待ち受けているか。そして当日どんなオッズ構成になるか本当に今から興味津々です。

2023年優駿牝馬優勝馬 リバティアイランド(JRAホームページより)


 競馬で負けが込むとどうなるか。Q的にはもっと競馬の勉強をしてもっと的中するために頑張ろう、競馬に勝つためにもっと明日からの仕事を頑張ろうと思うのが多くの競馬ファンだろうと思いますしそうであってほしいと願っています。しかし、時には次回の競馬の軍資金欲しさに輩のような連中とグルになって犯罪に手を染めたり、または詐欺まがいの行為に走ったりと前科がつく行動にまっしぐらな環境に身を置く人間も悲しいかないるのは確かだと思います。馬券は100円から買えるものです。たった100円さえも残らないほど窮状に陥るのは普通の感性で言えば異常です。生活に困るほど金を競馬につぎ込むのは、根本的に生き方と考え方を変えないといくら金が手に入っても同じ状況になり、ややもすると犯罪に手を染める可能性が高くなります。もしそれを断ち切れるなら今すぐ実行できるハズです。でもそんな状況にある人の多くは抜け切れないでせいぜい借金をしてまで馬券を買うという悶々とした状況にいるか、一歩間違えれば犯罪になる所まで来ているハズです。そこまできていたなら中々自分での軌道修正は厳しいと思います。
 ですから競馬(馬券購入)は極力2人以上のサークルで買うべきです。他人の目があることで自制心が効き必要以上や身の丈に合わない無理な購入を避けることができるからです。競馬をする時は近くに何らかのパートナーがいる環境でする、これは鉄則と言っていいと思います。大事な金を失う前に隣にいる家族やそれ同然の存在を思い出してほしい!引いては自分を守ること、そしてたとえ今週負けの競馬だったとしても来週以降の馬券に繋がるんだという気づきになるはずです。どうかこの思いを行動で示してほしいと切に願います。馬券は購入金額じゃない!次週への思いがあってこそです。

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