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空白の100年とは何か

1.初めに

 こんにちは。IWAOです。皆さん、超有名漫画「ワンピース」を読んでいますか?現在、Dr.ベガバンクが登場し、海軍が作った最新兵器、パシフィスタとは何か、革命軍のドラゴンとはどのようなつながりがあるのか、空白の100年とは何かなど、最終章に入り、これまでの伏線が回収されそうな激動の展開を見せています。
 ワンピースを見ていて、私自身がこだわって考えたものがあり、それが、「空白の100年」になります。今回は、「空白の100年」について考察していきたいと思います。
 私も、ワンピースを見てはいますが、ガチの考察組の人間ではありません。そのため、論理がおかしい所やわかっていない所が出てくると思いますので、申し訳ありません。でも、どうしても気になったことがあるので書きます。
(*ワンピース考察は、これが最初で最後になると思います。)

2.空白の100年とは何か

 まず、ワンピースの空白の100年とは何かについて解説していきます。

 上の図にあるように今の物語から約900~800年前の間の歴史になります。ここで分かっていることは、ある国と20の連合国との間で戦争が起こり、連合国側が戦争に勝利したことで、その連合国によって作られた体制が現在の物語まで続いていることになります。その子孫が天竜人であり、そのもとで世界政府が成立しました。そして、天竜人とその政治機構である世界政府(ここでは、天竜人体制と呼びます。)は、空白の100年を研究することを禁止しています。ここまでが現在、分かっている内容になりますが、私がどうしても疑問に感じた点があり、これを実際の歴史と当てはめて考察していきます。

3.私の感じた疑問点

 空白の100年について私が感じた疑問点について述べていきます。

     ①日本の「空白の4世紀」との根本的な違い
     ②隠しごとをするのに100年は長すぎる
     ③建国神話がほぼ皆無に等しい

①日本の「空白の4世紀」との根本的な違い

 ①は、日本の歴史でも、邪馬台国の卑弥呼の後を継いだ壱与が、中国の晋に使いを送ったことが、中国の歴史書である「魏志倭人伝」に記述されています。しかし、その後中国の歴史から記録がなくなり、再登場したのは、中国が南北朝時代に入り、南宋の時代の時に、「宋書倭国伝」にて倭王武が、南宋に使いを送ったことになり、約100年近く日本のことに関して中国からの記録がないことになります。
 ここで、ワンピースの空白の100年との違いは「ワンピースの場合、歴史を意図的に消している。しかし、日本の場合はただ記録がない」ということになります。日本の場合、まだ、文字で記録があまり残っていないこともあり、現在は、考古学での発掘により、当時の歴史を知っています。そのため、文献での情報は、中国の歴史書に依存しています。その中国も三国時代、南北朝などと国内が安定していまかったです。ましてや、日本が頻繁に朝貢に来ていたわけではありません。よって、中国に日本の記録があまり残らないのも仕方がない面があります。さらに、考古学での調査で空白の4世紀を調べるのに一番早いのは、天皇陵の発掘になります。しかし、宮内庁からの許可が下りづらいこともあり、空白の4世紀での研究がしづらいのは、仕方がない面があります。
 では、ワンピースの歴史の場合は、先述したとおり、政府が研究を禁止しています。「記録がないから研究ができないのではなく、それに関する資料を徹底的に破棄し、記録がないようにしている」つまり、「意図的に記録を消している」ということになります。日本史の空白の4世紀と比較されることが多いですが、大事な違いがあるということになります。

②隠しごとをするのに100年は長すぎる

 私が疑問に思った点は、隠すには、期間があまりもに長すぎるということになります。中国では、民主化デモを武力で力づくで鎮圧し、世界中から猛批判を受けた「天安門事件」というものがあります。これは、中国では存在しない歴史として扱われ、インターネット等で検索しても結果が出てこない上、隠語で「天安門事件」のことを中国国内で残そうとしてもすぐにないことにされてしまいます。ここで、ワンピースとの違いになりますが、「空白の100年」と「天安門事件」どちらの方が期間が長いでしょうか?

 つまり、空白の100年の中で天竜人側が政治的な失態を起こした場合、その瞬間だけを隠せばいいのに、100年という長期間を隠している点に不審なことを感じます。
 

③建国神話がほぼ皆無に等しい

 これが、私が空白の100年で最も違和感を持った点になります。つまり、「空白の100年が終わった直後、天竜人体制になっていること」になります。まずは、過去の歴史と照らし合わせて考えてみましょう。下記の歴史ではすべてに共通点があります。それは何でしょうか?

     大化の改新
     明治維新
     戦後日本
     フランス革命

     アメリカ独立戦争
     …等々

 答えは、国・権力が誕生した時には、「前任の権力・国が悪い奴だから倒して新しい権力になった」ということと新しい権力こそ正当な支配者であることを主張する点になります。多くの権力の移行では、このような歴史の書かれ方が多いです。
 ここからは、具体的な流れになります。日本史の場合、大化の改新では、我が物顔で政治をやっていた蘇我氏のままでは日本がダメになると感じた中大兄皇子と中臣鎌足が蘇我入鹿を倒したことが挙げられますね。明治維新では、徳川幕府のままでは、日本が欧米列強に侵略されてしまうため、幕府を倒し、我々薩長土肥で強国日本を作ろうとしたことが挙げられます。フランス革命の場合、ルイ王朝のせいで、我々の生活がめちゃくちゃになった。だから、お前らをギロチンにかけてやるとなったことが挙げられますね。ただし、ここで私が書いたことは、史実と整合性がとれてないものになります。実際の歴史とは違うことが書かれているので、注意してください。

(図にすると①、②の流れ)

 では、改めて、ワンピースの「空白の100年」に注目してみましょう。「空白の100年」で、前任の権力者が悪い為政者であり、それに代わり私たちが権力を握ったとの話はないと思います。上の図で当てはめて考えると、①の革命を起こし、②で過去の革命を反省した時、悪い権力がいたから、私たちがそれに代わって統治することとなった。そのおかげで市民は自由になれた、豊かになれたなどを主張するはずです。むしろ、新しい権力が作られる期間であるはずの「空白の100年」を隠し、さらに、ある王国は悪者になるはずであるのに、「ある王国は、悪者だ」と主張せずに存在しないことにしています。こういうことをするのに、私は、非常に違和感を感じました。

4.私の仮説

 以上、①~③において、私が、空白の100年で世界政府、天竜人が本当に隠す理由は以下のように考えます。

        天竜人の権力の正当性が主張できない

 天竜人は、「神様だ」と言われていますが、それは、現在の体制を作ったからであり、神様などの血筋を引いている、人間とは異質な能力を持った存在だからという説明ではないと思います。(*某国では、5歳で戦車を乗り回したとか、兵法書を全て頭に入れたとかいうとても素晴らしい(笑)伝説があるそうです。)

(こういうのはないはず)            

https://twitter.com/mnkuoptipshift/status/1246139029143220224?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1246139029143220224%7Ctwgr%5Ebb8cb89f634da55335a8b862926dc287d65ff75e%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=http%3A%2F%2Flegend-anime.com%2Farchives%2F7760(*注目してほしいのは、コマの台詞です。)

 絶対的な権力を持つ天竜人というのなら、神様の血筋を引いているなどと主張すること、神様の世界から下界した一族だと主張することもできたと考えます。しかし、そのような神話は確認していませんし、むしろ天竜人の先祖が何者であるかも全くわかっていません。ある王国が、市民に対して善良な国であったとの前提で考えた場合、天竜人の祖先は、その対の存在になった可能性があります。つまり、「国と言ってもその構成員は、テロリストや海賊、過激な反政府組織のような反社会的な勢力がもとでその界隈では悪いことしかなく、いい話は一つもない非常に危ない存在だった」みたいな感じの権力者にしてはいけない存在だったと考えています。

 本来、ある王国は、非常にいい国で、統治がしっかり行われ、為政者も民の幸せを第一の政治をしていた。しかし、連合国なるものが現れ、戦争になった。その連合国は、元はテロリストや海賊、過激派な思想を持つ反政府組織のような存在だった。彼らは権力を握るためだけに戦争を行い、ある王国を倒した。しかし、戦争を行っていた最中、市民から略奪、虐殺を繰り返していた。もとの正体どころか、戦争の最中にしていたことが明かされてしまっては、世界の権力者としての支持基盤が壊れてしまうので、戦争している時期の歴史は闇に葬らなければならなかった。

(これは、私の妄想ですww)

 ましてや、空白の100年の期間でやってしまった悪事がたまりまくっただけでなく、ポーネグリフや伝承などの形で残されてしまい、自分たちにとって都合のいい歴史に置き換えるのに失敗したから、天竜人体制ができる頃の歴史を隠さざるを得なくなり、研究を禁止していると考察してます。まとめると以下のようになります。

天竜人の権力の正当性が主張できない
→そもそもの正体が、非常に危ない存在であったから
→空白の100年の間で悪事を働きすぎたから
→自身の悪事が記録に残され、自らの神話を広めても民からは支持されない

5.まとめ

 以上が、私の行ったワンピース考察になります。ワンピースの考察している方々とは全く違う結論になりましたし、今、分かっている情報と私が知っている事例から書いたものになります。近いうちに空白の100年に何があったのかが分かりそうです。どの方の考察が当たっているのかは分かりませんが、どのような内容であれ、空白の100年が描かれるのが本当に楽しみです。
 最後には、私が期待している展開を書きます。私が期待している展開は、以下のようになります。

 青キジの語る正義とは何か / 青キジは、世界をどう見ているのか

 私がワンピースで一番好きなキャラは、「青キジ」です。私は、彼がワンピースの世界を「広く深く見ているキャラ」だと思っています。どういう理由で海軍に入ったのか、何故、「燃え上がる正義からだらけきった正義」へ変わったのか、「赤犬と海軍元帥の座を求めて、何故、あそこまで極端な争いにまでなってしまった」のか、「何故、今は黒ひげのもとにいるのか」など、青キジ自身が経験した人生、感じた価値観などが全てつながって青キジができたと思っています。その上で、青キジが求めていた正義が出てくると思います。つまり、青キジの過去編が見たいです。私は、自分の求める・理想とする正義に熱く燃えていた青年から、現実を俯瞰し、その中で自分の正義を求めていくベテランへと成長していったのではないかと考察していますし、そうあってほしいと願っています。
 以上になります。ここまで読んで下さいありがとうございます。


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