高知ひろめ市場 誕生秘話 9
高知ひろめ市場 誕生秘話-9
1998/7/31 ひろめ市場新聞記事
今度は県庁!となると、起工式で使った「アノ手」でと考え、竣工イベントに、商店街が後援している県議2名(西森・元木両先生)に依頼し、高知の橋本大二郎知事へ参加をお願いしたのです。
柳の下の2匹目のどじょうを狙って!計画では9月の中旬を予定しオープン広告・記者発表と準備万全?(店舗内装は突貫工事!)とにかく「行け行けどんどん!」後は何とかなる!で進めていたのです。
竣工日とオープン日も決め、式典等の打ち合わせを隆芸デザイン会社で行っていた日のことです。朝から雨模様で時より強く雨が降っていたのですが、気にもとめず話をしていて、雨音が話声より大きくなり「今日はえらい降るね?店に電話してみる!」と言って話し合いを中断。店に連絡を入れると店の前に水が出てきたとの内容に、あわてて店に帰ると既に・・・
足元までの水が店内に入っていたのです!
幸い昼間だったので店舗の社員が商品を2階などに上げ、被害は無かったのですが、私共の本店をひろめ市場オープンに合わせ改装していて、ほぼ完成していた頃でしたので、そこに大量の水が流れ込み床のじゅうたんはパーでした。
しかもオープンが修繕の為1週間遅れて月末の資金計画が大変でした。(ただ保険が有ったので助かったのです。)この被害は当然ひろめ市場にも影響が有り、水の浸入は基礎を30センチ出したことで免れたのですが!内装工事の材料が届かなくなり、開店予定日を急遽変更したのです(平成10年9月高知市が大きく水没にた災害が起きたのです)。しかし高知市市街地の被害はひどいものでした。わが帯屋町2丁目商店街も全店が水没。翌日には店前に濡れた商品などが山済みとなり、更に悪臭が町全体を覆ったのです。でも高知の人は元気でした!
高知市を突然襲った集中豪雨は予想をはるかに超した被害状況でした。商店街中央に山と積まれたゴミは近くの公園に集められその量の多さに驚くばかり、また時間が経過するにつれ強烈な悪臭が町全体を覆う日が何日か続きました。
私は理事長の役職でしたので、公園に隣接している店舗より「早くゴミを何とかしろ!」と朝から夜まで呼びつけられ、叱られる事が仕事になっていたのです。地元の市会議員に何度も連絡し清掃車の出動を依頼しても、被害エリアが高知市全域とあってこちらは後回し!そこで、商店街がイベントなどを手伝ってくれる個人事業所にダンプとスタッフを要請したのです。(もちろん有料)
ただダンプが2台と運転スタッフ2名だけ、仕方がないので私と当社の社員2名の3名でゴミの山に挑戦したのです。きつい・くさい・つらい、その中で約2日間朝から夜まで戦いました。(商店街の人は誰も手伝う事は無かったのです)
この出来事から商店街の人たちは『いざ!』となっても動く事が出来ない。助け合う・協力し合う事が出来ない街の人に、果して商店街を外敵(大型店・情報流通社会)と戦い抜けるのだろうか?多いに疑問に感じた事でした。
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