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高知ひろめ市場 誕生秘話 7

高知ひろめ市場 誕生秘話-7

埋蔵物の件が治まったあと、次は2階屋上が駐車場を計画していて、進入路の場所が交差点に面するので位置の変更と相互進路を確保する事など、更に近隣の商店街から計画説明を求められ、午前中は建築設計の時間、午後は近隣の店舗・商店組合との調整、夜は出店店舗の募集計画と、その年の2月から3月はほとんど寝た記憶が無いほどの生活が続きました。

幾つかの問題点はグレーのままで進めていたので、どうしてもジャッジをしないといけない事(案件)が決済が下りず、最終の建築確認が高知市から下りてこなかったのです。

既に起工式は4月6日と決め各関係者やマスコミに連絡をしていたのです。

そこでこんな事態もあるかも知れない事を私は予測して、高知市長に起工式に必ず出席していただく事を確約してもらい、マスコミや高知市会議員の先生達に前もって市長が起工式に公式参加をする事を確認してもらい、情報として世に流しておいたのです。こうなると大変なのは建築確認関係窓口や担当者!

まさか市長が確認申請の下りていない起工式に公的に参加したとなると大変!私たちがグレーの問題に答えを出す前に各担当者からどんどんと答えが持ち込まれ、グレーがどんどん白い色に変わって行ったのです。

そして起工式当日午前10時に確認申請全てが許可となり、1時間後の11時に起工式は始まったのです。(私の背中はまだ4月は寒いのですが、汗ビッショリでした。)

そして工事が始まったのです。

工事が始まり「これで一安心。後は出店者を集める方法をどうするか?」を準備室で検討に入ったのです。

既に新聞やテレビでこの計画は大きく扱われ募集をする以前に問い合わせが多かったのです、(さすが高知市の一等地)ただ、一般の参加募集をする前に地元の商店街に優先的に募集をかけ、残りの空き店舗を一般に提供する予定でした。

募集コマ数は110コマ1コマ(4坪)家賃4.5万円、保証金・協力金を各一ヶ月の9万円、空調使用料1万円等で最初に準備する資金は16万円でした。

この金額で一等地に店舗が出せる事は絶対に無かったので、一番土地の価値を知っている商店街の店舗でほとんど決まってしまうと私は思っていました。

ところが商店街約400店舗に募集案内をした結果、なんと参加申込が有ったのは3店舗。しかもその内の1店舗は自販機を設置しての無人ショップ!「街を馬鹿にしている!商売をなめている!」と腹が立ちましたね!

これが中心商店街のレベルだ。街の可能性・店の必要性・店主の事業性を疑いました。

こんなレベルの人達や店が幾ら集めっても人は寄らない、集まらない、そして売れないと実感しました。

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1998/5/9 ひろめ市場新聞記事

そこで地元新聞に計画説明会の広告を載せたところ、150社を越す参加者が集まり、説明終了後に募集コマの85%が決まったのです。

街に暮らし商売する既存の店には、外部から見ている商売人にとっては「宝の持ち腐れ」てとこでしょうね。市場の参加店舗も大半が決まりこの市場全体構成が見えてきた時に・・・

またもや近所から問題が・・・


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