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「敬老の日」に紹介したい3冊

極めて個人的な話ですが、2023年は親しい人とのお別れのために、元日から斎場の遺体安置室に足を運ぶという悲しい始まり方をした年でした。

亡くなったのは私が毎週水曜日にラウンジピアノ演奏を務めている銀座の老舗BAR、ST.SAWAIオリオンズのバーテンダーのH氏。享年40歳。

毎週顔を合わせていた気の合う同僚の訃報が伝えられたのが2022年の大晦日。12月28日(水)は元気な様子で、「来年は一緒にゴルフを頑張ろう! 年末年始飲み過ぎるなよ!」と言って別れたものの、その時には彼の身体の内部は相当悲鳴を上げていた模様。死因は肝硬変。身近な存在の、あまりにも若く突然の訃報から、自身の今後や死生観について深く向き合う形で始まったのが2023年でした。

人間である以上、「死」と「老い」は避けて通る事はできません。しかしながら、良い生き方、良い老い方、良い死に方、というのはあるような気もします。

今年は何かにつけてこんな事を考える事が多く、今日は「敬老の日」ということで、せっかくなので「良い生き方、良い老い方、良い死に方」を考えるにあたり良いヒントが得られる3つの本をご紹介できればと思います。

なぜヒトだけが老いるのか


著:小林武彦 (講談社現代新書)

老後とピアノ


著:稲垣えみ子 (ポプラ社)

DIE WITH ZERO


著:ビル・パーキンス (ダイヤモンド社)

私はブログ用としてnoteアメブロ、2つのチャンネルを持っていますが、どちらも1年以上更新していなかったので、今回はnoteで3冊それぞれのさわりを紹介し、書籍ごとに少し深入りした書評についてはアメブロという形で分けて掲載しようと思います。(このnote記事の最後に、それぞれのアメブロへのリンクを貼らせて頂きます。)

それでは、以下3冊の書籍のさわりをご紹介します。

なぜヒトだけが老いるのか

まず、タイトルが秀逸ですね。これが仮に「なぜヒトは老いるのか」という題名であれば食指をあまりそそられないでしょう。「ヒトだけが」と言われれば「えっ、他の動物は違うの?」と反射的に思う人が多いはず。

本の帯の裏側を見ると何とも興味深い事柄が色々と連なっています。


本書の帯の裏面

・産卵直後に死ぬサケ、老いずに死ぬゾウ、死ぬまで子が産めるチンパンジー

・ヒトは、人生の40%が「老後」

・「老化するヒト」が選択されて生き延びた理由 

・ミツバチとシロアリに学ぶ「シニアの役割」 

・老化はどうやって引き起こされるのか     ・・・etc.

そして、帯の最後にはこう書かれています。

生物学者が提言する「最高の老後の迎え方」とは。

「敬老の日」に読むのに最適な1冊だと思います! 興味を持たれたら是非ご一読されることを勧めます。

より詳しい書評はこちらへ(リンク)

老後とピアノ

朝日新聞社で論説委員、編集委員を務め50歳で退社した著者、稲垣えみ子氏が40数年ぶりにピアノを再開し、練習に取り組む日々の貴重なルポルタージュ。

新聞社仕込みの高度な言語力と深い考察・洞察によって紡がれる文章はとても読み応えがあり、個人的にはピアノ講師の目線、1年前から始めた自身のゴルフと照らし合わせたビギナー目線という2つの視座から読ませて頂きましたが、どちらからも多くの学び、共感、そして感動が得られました。

中年以上になって新しく何かを始めたい方、そして大人のピアノ愛好家、大人の生徒さんを持つピアノ講師の方に是非読んで欲しい書籍です。

より詳しい書評はこちらへ(リンク)

DIE WITH  ZERO

本書の要諦はズバリ、「富」の最大化から「人生」の最大化へのシフト

人が人生を最大限に充実させるための3大要素は、「金」「健康」「時間」であると本書は説きますが、そのバランスは年齢とともに大きく変化します。本書によれば一般的な傾向は次の通り

20~30歳は、健康で比較的時間があるが、お金はあまりない。

31~60歳は金、時間、健康のトライアングルバランスが上手くとれた人生の黄金期

61歳以上は、金と時間はあるが、健康には色々な問題が生じてくる・・・

このような生物的、社会的な現実を考慮しながら、限りある人生で「金」と「時間」を最大限に活用するためのヒントが得られるのが本書です。

今日明日を生きるお金に必死な人が読んで役立つ本ではないかもしれませんが、ある程度お金に余裕があり資産形成に意識が向けられる人であれば、「富」の最大化ではなく「人生」の最大化、という本書のメッセージからは大いに考えさせられる所があるでしょう。

より詳しい書評はこちらへ(リンク)


以上、敬老の日に紹介したい3冊の本のさわりでした。

ここまでお読み頂き本当にありがとうございます<m(__)m>

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