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【FM店主日記 Day13】ヤノマンセイライブとピッザデリバリーという資本主義的選択肢

本日、つまり 2024年8月31日の土曜日に、フェルマータにおいて五回目となるヤノマンセイライブが開催された。

フェルマータでライブを始めた初期から彼らはここでライブをやってくれているので何となく一緒に歴史を刻んでいる感じもするし、何なら矢野くんはフェルマータがオープンする前から店に来てくれていて、フェルマータのステッカーを店のドアに貼る作業を手伝ってくれたし、彼は行政書士なので、コロナ禍に開業した飲食店への家賃補助の申請も手伝ってくれた。だからといってそれほど店に頻繁にくるわけではないし、来てもお酒を飲むことはほとんどない(笑)。

今回は音響設備がグレードアップしてから初のライブだったのだが、やはりスピーカーが二つになり安定性が増したのとミキサーによる細かな調整が可能になったのとで随分と良くなった気がした。使っていくうちにより上手く使えるようになるだろうし、まだまだ改善の余地は残っている。

そして、新しい設備になったことだし、他にも何か新しいことをと思い、今日のアフターパーティーはいつもの中華のテイクアウトではなく、ピッザを注文してデリバリーしてもらう、という新しい手法を試みた。なぜかというと、さすがに毎回中華を頼んでいると他の人たちはたまにしか食べないので良いだろうが、店主である俺はいい加減ちょっと飽きてきた部分があるというのも完全に否定することは難しいというくらいの頻度で同じ中華料理のメニューを食べ続けてしまい、言ってしまえばマンセイ化し始めていたからだ。アフターパーティーにおける目新しさを自分自身に提供するために俺はこの数週間に渡り、いわきのデリバリー事情の調査を続けてきたのだが、まだ一度も実際に発注してみたことがなかった。いくらくらいの予算でどのくらいの量が届き、注文してからどのくらいの時間で実際に注文した食事が届くのか、というのは未知の領域だったが、マンセイさんの車が昨日のタイミングでちょうど廃車になることが決定したこともあり、また台風による影響で多くのイベントがキャンセルになった中、たまたま台風が進路を変え、かつ想定以上に遅い速度で進んでいたこともあり、いわきではほとんど雨も降らなかった、という三拍子揃った今日は新しいことを試してみるには絶好のタイミングだった。

そこで俺は出前館のサイトで色々と調べ、アプリをダウンロードしてドミノピッザを注文しようとしたのだが、出前館のアプリ経由ではピザーラのピッザしか発注することができず、しかもピザーラはなかなかのお値段だったため、ピザーラからピッザを頼むことは諦め、ドミノピッザをドミノピッザのサイトから直接注文することにした。

ドミノピッザのサイトは非常にわかりにくい構成となっていたが、そこでへこたれることなく俺は根気強く注文行為を続け、ついに住所とクレジットカード番号を入力し、サイト経由での発注に成功した。しかも三十分程度でピッザは納品される、とサイトには書いてある。

そして誠に持って信じ難いことに、待つことおよそ三十分で見事にピッザはドミノピザの制服を着た男性の手によりフェルマータに届けられたのだ。これは発注を確認した人がピッザを作る人にその注文内容を伝え、注文内容を理解した作る人が注文通りのピッザを作り、オーブンに入れて適度な温度で焼き上げ、ドミノピッザと書かれた専用のピッザボックスにいれ、それをデリバリー担当の人に渡し、デリバリー担当の人は車なりバイクなりの移動手段を使って指定された住所に持ち運び、それを指定された住所にたまたまいた店主である俺目掛けて納品してきた、という極めて複雑な業務が滞りなく行われたことを示す何よりの証拠であり、俺は人間社会で起こり続ける奇跡の連鎖によって引き起こされるナイスデリバリーに感謝すると共に、ピザにパイナップルという選択肢は許容されるべきか、という問題について仲間と語らいながら納品されたピッザを食べたのだった。

これによりめでたくフェルマータのアフターパーティーにはピッザのデリバリーという選択肢が加わり、アフターパーティーレベルが1上がった。今後もアフターパーティークオリティを向上させるべく、いわきの出前事情に引き続き目を光らせていきたいと今宵の俺は考えている。

フェルマータ店主 KAORU

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