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「精神科医の診断書、意見書、鑑定書―何を書くか、どこまで書くか、どう書くか―」(「精神科治療学」第39巻4号,2024年4月) 特集にあたって
診断書の作成は医師の基本的な業務の一つである。医師は患者から診断書交付の請求があった場合には、これを必ず記載・発行する義務がある(医師法第十九条二項)。 精神科医も他科の医師と同様かそれ以上に,診断書や意見書の発行を求められることが多い。診断書に記載する内容は医学的に正当なものであらねばならないことはもちろんであるが,精神疾患には客観的な検査値や病理形態学に基づいて診断されるものはほとんどないために,どうしても患者自身による主観的な症状報告や医師による間主観的な症状把握に頼