【第3弾】どついたるねん 『WILD&CRAZY大全』 山中治雄インタビュー
ー今回のアルバムの選曲をされたということで、どんなセレクトだったんでしょうか?
「最初は20曲以上の2枚組アルバムを作ろうと言ってて、その後にワトソンから、はるおくんだったらどんな感じでやるかセレクトしてみてって連絡がきて、改めて全部聴き直して、選んだ感じですね」
ー全体の印象がポップだったんですが、選ぶ基準はあったんですか?
「僕もこれがそのまま採用されると思ってなかったんで、単純に自分の好きな感じ、ポップだったりとか、メロディが良かったりとか、グルーヴが良かったりとかで選んでいきましたね」
ー局地的に人気のあった『IQゴリラ』が入ってないじゃないですか?
「もっかい録らなくていいかなあって(笑)もうやり切った感はあったんで(笑)」
ーなるほど。これまでCD-Rを何作か作ってて、もっと良くなる曲を選んだっていう基準もあるんでしょうか?
「そうですね、また録りたいなっていうのとか。あと元々僕はどつのいい曲みたいなのが好きなんで。バカバカしいのも好きだけど。逆に僕に振ったっていうのは、そういうところを求めてたのかなって思います」
ーアルバムのレコーディングがここ何ヶ月かあって、順調だったんですか?
「大変でしたねえ(笑)」
ーどういうところが大変でしたか?
「単純に時間がなかったのと、楽器が多かったりとかして、レコーディングするとバランスを取っていかなきゃいけないんで、それが大変でしたね」
ーバランスを取るっていうのは?
「主に上物かな、歌、コーラス、ギター2本、キーボードのバランスを取っていく作業がメインだったんで、そこが大変でした」
ーはるおさんはベースじゃないですか、ベースのことだけ考えてればいいわけではないんですか?
「いや、特にベーシストには全体のことを考える能力が必要かなって個人的には思うんで」
ー曲作りのアレンジでも、はるおさんが言うことはあるんですか?
「たまにはあります」
ー話は変わりますが、はるおさんが入って何年ですか?
「3年ですかね、dabass君が辞めた後なんですけど。早いっすねえ(笑)」
ーdabassも存在感あったから、当時は完成されたどついたるねんっていうのがあったと思います。メンバーの脱退が続き、そこからまたバンドを立て直していったと思うんですけど、はるおさんはどんなことを考えてましたか?
「最初は何も知らずに入ったんで、何も気にせずにやってたんですけど、今となって考えてみると、当時彼らはやさぐれてたというか(笑)結構ダメージでかかったんだろうなって、いま振り返ると思いますね」
ーボロボロの状態だったんですね
「だったみたいですね。僕はそれに気づいてなかったんで」
ーはるおさんは誰かに紹介されたんでしたっけ?
「ワトソンの友達が俺の友達で。ワトソンが誰かベースいないっすかって聞いたのかな」
ーこの1年はライブが出来なかったですけど、はるおさんはどんなこと考えてたんですか?
「これはこれでって感じで、リモートで作曲するの楽しかったですし」
ー曲作りってリモートでもやってたんですね?
「うーちゃんがトラックでまとめてくれたものを送ってくれて、そこに各自楽器を重ねていくみたいな作業でしたね」
ーリモート曲作りの良さや悪さはありますか?
「単純にうーちゃんのトラックがかっこいいっていうのがあって、普通はまどろっこしいのでやらないんですけど。それで出来たのが『MASK』とか、『セニョリータ』とか、『グラッチェ』なんで、独特の味があって良かったですね」
ーはるおさんのアルバムの聴きどころってありますか?
「『太陽のチョモランマトマト』のAメロに「海の真ん中にひとり」って歌詞があるんですけど、海の真ん中にひとりっぽく弾けたなあと思って気に入ってます(笑)」
ー他のメンバーの聴きどころは?
「いっぱいあります。マニアックなんですけど『塾』の浜くんのスネアの音価(音の長さ)っていうんですけど、スネアがタンッじゃなくて、ダーッて長さがあるんですよ。そこがめちゃめちゃ気持ちいいのでチェックしてほしいですね」
ーみなさん始めたばかりのバンドじゃないから、細部にまで味があるんですね?
「そうですね、よく聴くと(笑)一見、何もないかと思いきや(笑)本当、聴きどころは、みんなそれぞれの味があるんで」
ーバンドって端から見ると面倒くさいんじゃないかなと思うんですけど、どうですか?
「楽しいことだらけですけど、逆に何が面倒くさいんですか?」
ーみんなで予定を合わせて集まるとか
「週に三回とか四回はきついんですけど、単純に音楽を演奏する気持ち良さはありますね。あとは僕だったらワトソンの歌が単純に好きだったりとか。いいなー!って思う瞬間があればやれるのかなって」
ーはるおさんは今までバンドは解散してるんですか?
「いや、ほぼ脱退ですね」
ーそれは差し支えない感じで言うと、上手くいかなかったんですか?
「バンドによっても違うっすけど、一個前のドレスコーズは露骨に上手くいかなかったというか、空中分解という感じでしたけど、それ以外は単純に違うことをやりたくなったりとか、そろそろかなあみたいな」
ー続けていくと、やっぱり経年劣化というか。なんでもそうですけど
「そうっすね」
ーどつはまだ飽きてないですか?
「飽きてないです(笑)いいメンバーが入って、いい感じですからねえ。もっとちょいちょいアルバム出したいですね」
ーまだ曲も生まれるって感じですか?
「あの三人がアルバム作った後にどういうモードかわからないので。それ次第っすけど(笑)」
2021年5月21日 渋谷にて
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どついたるねん
『WILD&CRAZY大全』
発売:2021年6月8日(火)
品番:TTR-07
価格:¥2,200(税抜価格¥2,000)
収録曲
1、INTRO:ゴリ草物語
2、宇宙 椎名町 おばあちゃん
3、IQ7
4、MASK
5、セニョリータ
6、太陽のチョモランマトマト麺
7、パーティーが足りてない
8、SKIT:松井のツボ
9、ボサ猫
10、チーズケーキ
11、ラブパワー
12、グラッチェ〜心のマッチョマン〜
13、温故知新
14、星によろしく!
15、塾
16、OUTRO:おしっここぼしたのダレ〜?
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