線でマンガを読む『タカノ綾×西島大介』
映画、小説などの作品には、その作品ごとの時間感覚、スピード感がある。例えば映画ではカットを短くつなげて素早い動作を演出したり、反対に、延々と同じカットを長まわしして、ゆったりとした時の流れを観客に感じさせたりという工夫によって、作品の「色」が決まる。マンガにおいて、映画のカット割りと相同の役割を果たすのは、コマ割りであるが、「線」そのものも時間感覚を決定する重要なファクターとなりうる。今回は、時間感覚において対照的な印象をもたらすふたりの作家、タカノ綾と西島大介の線を紹介した