胆道内瘻化が困難な時

PTCDを立てた場合、引き続いて同時に または後日に、今後の胆道ステント留置のための準備として内瘻化を施行する場合が多い。 通常は、いわゆるseekingカテーテルを胆管閉塞部まで進め、ラジフォーカス等のガイドワイヤーで閉塞突破を試みることが多いと思われる。

難なく閉塞を突破できることが多いが、上記の通常の方法で突破できない時にどうするかが問題である。

①先端形状が異なるseekingカテーテルに代える。②シースを入れて、seekingカテーテルのサポートとし、ガイドワイヤーのトルクがかかりやすいようにする。 が、多用される次善策である。

それでも閉塞突破できない時の手段として、seekingカテーテル単独で閉塞突破ができることがある。カテーテルにトルクをかけて色んな方向を探ると、スポッと閉塞部に吸い込まれるようにしてカテーテルが引っかかるのである。カテーテルが引っかかったら、圧をかけずにごく少量の造影剤を注入し、管腔外への造影剤漏出がないことを確認する。そのうえで、ラジフォーカスを進めても良いし、さらにカテーテル単独で進んでも良い。ただし、この方法はシースのサポートがあるとやりやすい。

それでも閉塞突破ができない場合にどうするか。            1週間待って、再度造影すると、閉塞端の部位が明らかとなる場合があり、そこを集中的に狙って再トライすると成功することがある。当初の造影で閉塞端に見えていた部位が実は閉塞端ではないことがしばしばある。                                または、マイクロカテーテルとマイクロガイドワイヤーを使用するとうまくいく場合がある。マイクロカテーテルは、シャフトが硬めのほうが成功率が高い。また、マイクロガイドワイヤーのファーストチョイスは0.016インチダブルアングルのGTワイヤーで良い。




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