腎瘻の時にCT

腎瘻造設自体は、腎盂さえ拡張していれば難しい手技ではないが、腎瘻カテーテルが腹腔を通過しないようにしなければならない。カテーテル経路に腹腔が存在すると尿が腹腔内に漏出する可能性があるからである。

大量の尿漏出がおこると、瘻孔が出来にくくなるし、腹膜炎の原因にもなる。

通常はUSガイド下で腎瘻造設を行うが、その場合、側腹部寄りから穿刺すると、不慮の経腹腔ルートとなる可能性があり注意が必要である。筆者は、穿刺部位が側腹部寄りとなりそうな場合は、穿刺予定部位をマーキングしてCTを撮るようにしている。CT画像上、穿刺予定部位から腎盂までの経路に腹腔が存在する可能性を否定できない場合には穿刺部位を変更しなければならない。

USガイド下の穿刺では腹腔を確実に避けることができないと思われる場合には、CTガイド下に腎盂を穿刺することもしばしば行っている。この場合には、腎盂を穿刺しガイドワイヤーを挿入したら、以後の操作は透視室に移動して行う。IVR-CTシステムの施設ならば移動しなくて済み、助かる。

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