側孔開けたカテーテルはキンクし易い

ドレナージカテーテルを留置する際、ドレナージ効果を高めるためや、内外瘻カテーテルとするために カテーテルに側孔を開けることが非常に多い。

側孔位置、側孔個数や側孔サイズは、症例によっていろいろである。

側孔を開けた部位では、カテーテルのコシが弱くなるため、屈曲部や蛇行部でキンクし易いので注意が必要である。

キンクすると、その部位でカテーテル内腔が狭小化するため、ドレナージ効果が低下する。

したがって、ドレナージ効果が落ちた場合には、キンクに起因していないかを確認すべきである。キンクがあればその解除が必要である。カテーテルを多少出し入れすることで解決すればよいが、カテーテル自体の交換が必要となることもある。

ここで、カテーテル交換が必要な場合、太径のものに交換するとキンクしにくくなる。また、キンクしにくい素材・加工がなされているカテーテルもある。


尚、内腔狭小化が誘因となってdebris等による閉塞も起こりやすくなる。

カテーテルが閉塞したり、通過障害が生じた場合には、ガイドワイヤーを通して状態を改善できることがある。側孔を開けたカテーテルに対して、通過障害改善のためにガイドワイヤー挿入を非透視下に行うと、側孔からガイドワイヤーがカテーテル外に出る可能性が非常に高く、通過障害が改善しないばかりかガイドワイヤーによる不慮の組織損傷が起こりうるので要注意である。必ず透視下に行うべきである。

側孔から出ずにカテーテル先端に到達するには先端アングル形状のガイドワイヤーが有用である。

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