PTCD施行時の立ち位置

PTCD施行時の立ち位置といえば、患者さんの右側で、患者さんの頭を前方に見る位置に立つのが常識である(術者が右利きの場合)。

肝左葉胆管穿刺の際には、これ以外の立ち位置はまず考えなくともよい。

しかし、肝右葉胆管穿刺の際には、患者さんの足先を前方に見る位置に立つと穿刺しやすくなることがある。

通常のUS装置は画面の左右を反転することができる。USガイド下穿刺の際もこの画面反転機能を用いれば、プローブを反転させて用いても、不都合は生じない。(実際の穿刺面とUS画面が反転画像の関係にならない)

以前、ある病院でプローブを反転させてUSガイド下穿刺を施行した際、US装置の画面反転ボタンの場所がわからなくて困ったことがあった。その時は、苦肉の策として、患者さんの足先を前方に見る位置に立つことを思いつき、反転画像を回避して穿刺できた。

なんのことはない。胆管穿刺以外の場面では、必要に応じて、患者さんの足先を前方に見る位置に立つことは過去に幾度となく行ってきていたことだ。先入観・習慣によって柔軟な発想ができなくなっていただけのことであった。

肝右葉胆管を穿刺する際に、通常の立ち位置・方向で穿刺するとどうもしっくりこないことがしばしばある。プローブと右手の位置が不自然になるためだと思う。このため、穿刺操作の微妙な加減が困難に感じてしまう。

このような場合、患者さんの足先を前方に見る位置に立って穿刺を行うと、プローブと右手が自然な位置関係となり、穿刺操作が非常に容易に感じる。

また、PTGBDの際も、患者さんの足先を前方に見る位置に立つと、非常に楽に穿刺できることがある。



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