丸佳浩と唐川侑己・・・vol.1

広島カープの丸佳浩が巨人移籍を表明した。

彼を高校２年から見てきた身としては、ここまでの選手になったということが率直に嬉しい。

地元の千葉ロッテに移籍してくれるという淡い期待も抱いてしまったが、プロ野球選手としては妥当な判断だと思う。

なぜ、淡い期待を抱いてしまったかというと、千葉ロッテには高校時代に丸と同学年でセンバツにも同時出場した唐川侑己がいるからだ。

彼らが同じチームでプレーするという、半ば自分勝手な夢を見てしまった。

千葉出身のプロ野球選手は多いが、彼ら２人は私にとっても特別な思いがある。

2006年夏、私は大学生であり、スコアをつけるアルバイトやグラウンドキーパーのアルバイトなど野球に関するアルバイトを掛け持ちしていた。

当時から注目投手だった唐川を擁するAシード・成田はなんと初戦敗退。代わりに甲子園に出たのは、ノーシードから勝ち上がった千葉経大付だった。

丸を初めて見たのは、八千代球場での２回戦か３回戦。その試合で丸はホームランを放ったのだが、力で持っていくというよりはしっかり自分のポイントでとらえた糸を引くような打球だった。

その打球の印象は鮮烈だった。こんなに軽く打ってスタンドに届くのかと。

その後、千葉経大付は勝ち進み、迎えた準決勝。

その日は千葉マリンでグラウンドキーパーをしていた。

延長１０回裏、丸がまたも糸を引くような弾丸ライナーで右中間へ３塁打。続く打者の犠牲フライで習志野を下しそのまま甲子園へ。

兄弟が千葉経大付で野球をしていたこともあるため、千葉経大付は注目している学校ではあったが、この大会で丸佳浩という打者の名前をしっかり覚えたのであった。

つづく・・