本物の恨みを見た気がする。---ダンプ松本「ザ・ヒール」
いやはや、なんとも恐ろしいものを見てしまった。
ダンプ松本はもう還暦だという。しかも一度引退しているとはいえまだ現役である。本書はそのダンプ松本の自伝だ。
僕はマッハ文朱から始まる全女(全日本女子プロレス)の隆盛をリアルタイムで見てきた世代なので、当然極悪同盟を率いたダンプ松本の全盛期もよく知っている。とにかく徹底した悪役ぶりで、観客を怒らせるという点では男のプロレスラーでもこの人を超える悪役というのはパッと思いつかない。ファンクスに対するブッチャー・シーク組なんかはそれ