見出し画像

100切り専用ゴルフスイング

~確実に100を切る #3スイングをマスターして上を目指す~

【はじめに】


 ゴルフをやっている人にとって、スコアで100を切るというのは大きなテーマの1つだと思います。
 上手な方にとっては、90や80のラインが意識される数字なので、全然関係のない話ですが、筆者も含めて多くのゴルファーにとっては、100という数字が気になるはずです。

【みんな100を切りたい!】


 例えば、Yahoo!で「ゴルフスコア 100切り」と検索すると、200万件近くのページがあることがわかります。それだけこのテーマに関して興味がある方や悩んでいる方が多いということでしょう。

 GDOなどの調査では、ゴルファーの約70%が、年間の平均スコアで100を切れていないという結果が発表されていました。
 また、GDOや楽天GORAでスコアの入力をする人は、どちらかといえば上手い方が多いですから、実態としてはかなりの割合の方が、常時100を切るわけではないことがわかります。

 練習場で、「あの世に行く前に一度は100を切りたい」などと仰っているお爺さんを見たことがあります。そのように思われる方もいらっしゃるくらい価値があることかもしれません。

【本稿でお伝えしたいこと~100を切るスイング】


 本稿では、「確実に100を切ることができるスイング」をテーマにして、趣味ゴルファーとしての筆者が長年取り組んできた経験とノウハウをお伝えします。
 この後は、ゴルフスイングという観点に絞って解説していきます。

 もちろん、100を切る、あるいは良いスコアで回るためには、
・いわゆる一般的なコースマネジメント
(バンカーほかのハザードに入れない、ピンより手前狙いとか・・)
・自分独自の決めごとや留意点
(ロングや長いパー4は3 or 4オン、狭いコースではドライバー持たない、など)
・グリーン周りのアプローチやパター
・メンタル面(落ち着いてプレーする)
なども同じく重要な項目ですが、とはいえ、スイングが良いことが最重要ではないでしょうか。

 ところが、この「良い」の考え方が実は難しいところです。100を切るということに絞れば、必ずしもプロのようなカッコいいスイングである必要ないのです。

【100を切るには3つのスイングがある】


 それでは、いきなり方法論に入ってしまいますが・・・
 筆者の経験では、100を切ることができるスイングは大きく分けるといくつかあると考えています。
 ここでは3つ取り上げます。あくまで、個人の主観的な意見であることはご承知ください。

(1)いわゆるプロや上級者のような、誰が見てもクールなスイング
(2)とにかく脱力して、上げた腕をクラブの重みで落とすだけのスイング
(7番アイアンで100ヤード、ドライバーで150ヤードいくかどうかの飛距離)
(3)コンパクトで、全体としての体の動きは少ないが再現性の高いスイング

 おそらく、(1)については、特に異論はないでしょう。
(2)と(3)はもちろん人によっても違うと思いますが、100を切ることにフォーカスしたスイングという観点では、いくつかの方法があることは賛同いただけるかと思います。

【みんなが目指すプロのようなスイング】


 多くの方は(1)を目指して練習します。
 スクールに通う、YouTubeなどをひたすら見る、良いと思った書籍を購入する、雑誌を立ち読みする、先輩や友人に教えを請うなど、人によってさまざまな取り組みがあるでしょう。

 筆者の場合も、以前はスクールに何年間も通って、「美しいスイングになりたい」「ドローボールが打てるようになりたい」などと願いながら頑張っていました。
が、ダメでした・・・。

 この(1)は本当に難しいと思います。
 これができる人は実態としては、一握りパーセント以下でしょう。
 しかし、100を切るということであれば、プロのような美しいスイングは必要ないのです。

【有効な腕の超脱力スイング】


 続いて(2)です。
 実はこれは、とても有効なスイングです。
 筆者も数年前にこの方法で1年間の平均で100を切ることができました。
 ただし、なにしろ飛ばないので、ハザードが多いゴルフ場や、強風などの天候によっては100を切ることは確実に厳しくなります。

画像1

 飛距離は、ドライバーで150ヤードに到達するかどうかですから、ゴルフ場のホールによっては、打ち直しの2打目の、前4や前3を甘んじて受けながら取り組むことになります。

 実は、このスイングで、天候に恵まれた日に、アップダウンのない平らなコースで、80台後半になったことがあります。
確実に規則的に振れることがその理由です。

 また、私のほかに、お一人だけですが、同じようなスイングをしている方と回ったことがあります。
その方も私と同じく、どうしても腕に力が入ってしまうとのことでした。そのような傾向がある人にとっては、極端ではありますが、腕を超脱力するのは有効であるということです。

【辛いスイング】


 一方で、一緒に回る方々から、「本当に飛ばないですね。」「そのスイングでゴルフやって楽しいですか?」などと、はっきり申し上げるとたびたび馬鹿にされることがあります。

 もちろん、親しい方とだけ回っていればそのようなことはありませんが、こういうことはよくあります。

【100切り専用スイング】


 ここまでで、(2)のスイングの説明をしてきました。
(1)を目指す、あるいは(2)のような苦しい時代を経て生み出されたのが、(3)のスイングです。

 昨年の後半から、このスイングで回っていますが、常に100を切るようになりました。
 100を切るといっても、1日のなかで何回かは、別のスイングを試して失敗がある、苦手なクラブも試してみる、などのチャレンジも含んでいるので、余裕を持って100を切っていることになります。

 したがって、現在お勧めしたいのは、(3)のスイングです。

 (2)のスイングは、トップで脱力して当てるだけですから、実現は容易で効果もすぐに出ます。しかしながら、なにしろ辛いことも多いのでお勧めはしません。

 なお、(3)については、先ほども申し上げたように、(1)と(3)を分けるのではなく、(3)を(1)至るステップと位置づけるのが適切です。
(3)ができて、さらに良くなれば、(1)にも到達することができると考えると良いでしょう。
実際にそのとおりなのです。これは次の機会などにお伝えします。

(3)はコンパクトなスイングですが、安定感が抜群。
実は、できるようになってくると、体の上下・前後動が小さくなるので、次のステップに行けるのです。

【100を切れないゴルファーに共通する現象】


 ここで、(3)の話に入る前に、100を切ることが少ないゴルファーに共通の事象を考えてみましょう。

 結果として最も多いのは、コースでボールを打ったときに、「チョロ」と呼ばれる、10ヤード未満程度のコロコロと転がるボールが何回か発生することではないでしょうか。

 ひどい場合には、かすっただけで、2~3ヤードしか進まないこともあるので、ごまかしのきく空振りのほうがマシだった、なんてこともあるかもしれません。

 さらに、多くの場合は右側と思われますが、フェードではなくスライスで、右サイドのOBゾーンや、ボールがどこかに消えてしまうなどです。

 特にチョロの原因となっているのは、多くの場合は、「ヘッドアップ」のような、インパクトの際の体の上下動、または前後の動きやズレです。

 コースで一緒に回っている方から、「ヘッドアップしている」などの指摘を受けて、余計にわるくなったなんて方も多いのではないでしょうか。
 このようなチョロや、その原因の1つであるヘッドアップがなくなれば、ゴルフは楽になるともいえます。

【自分のスイングはありますか?】


 また、現象面とは異なる原因として、「自分のスイング」がないということもあります。
 「アウトの最初のスイングとインの最初のスイングは同じですか?」「同じように振れていますか?」と自問自答してみると、自分でも「この振り方が私のスイング」と説明できないのではないでしょうか。

【100切り専用スイング #3のポスチャー】


 さて、原因の考察も進んだところで、(3)のスイングの解説に入ります。
 ここからは、原稿の見やすさのために、#3スイングとか、#3(ナンバースリー)とします。

画像2

・ポスチャー 無理な前傾姿勢はしない
 足を軽く開いて立ったら、軽く頭を下げる程度
 膝を曲げて腰を落とすことはしない。むしろ、突っ立っている感じ。

・スタンス どちらかといえば狭い
 意識しないで開ける程度で良い

・腕のポジション 両肘をやや絞って胸下につける
 腕の力を抜いて、上半身を左右に回したら、回った分だけ両腕も動く

 ポスチャー、スタンス、腕のポジションは、どの順番でセットしても構いません。

【おまじないのような動き】
 さまざまなところで、腕の脱力がいわれますが、結構難しいですよね。
 それで、筆者の場合は、上記の腕のポジションをつくったら、グリッププレッシャーを緩めて手首が動くようにして、両肘から下で回すようにしています。
 これをルーティーンとしています。

画像3

 ですので、筆者は、腕ポジ→スタンス→ポスチャーの順番でセットしています。

 このあたりは、それほどこだわらず、ご自身のやりやすい順番でよろしいかと思います。

【腕ポジションの留意点】
 これは、単純に両脇を締めるのではなくて、よく言われますが、赤ちゃんを抱くようにして脇をしめて、両肘を胸下につけます。

画像4


【#3スイング】
 まず、イメージですが、先ほどの腕ポジションで、上半身を回したらと言いましたが、上半身を右に回すのがバックスイング(下半身のことは考えない)、自然に返ってくるのを待つとワンテンポ遅れたようになりながら、体を戻すのですが、

そのときに、

何も考えずに、腕と上半身は回って、頭は正面下側を向いて固定していると、なんだかぎこちない感じですよね。

 そのために、先ほどワンテンポと言いましたが、
・両肘を胸下につけて
(つけていながらも脱力して伸ばす感じ)、
・上半身を右に回して
(腕はあまり動かない・上がらないのでスリークォーターというか、肩の高さまで)、
・上半身が返ってきて、インパクト後に右拳が左足のあたりに来たところで
(あるいは、シャフトがまだ低い位置で飛球線方向に行ったときに)、
頭は飛球線方向を向きます。

 このとき、全体として、ダウンのときにも両肘が体についている感じを大切にしましょう。
 あくまで腕は使わないというか、体中心ですね。足も使わない、上半身の動きを支えているだけ。
 さらに、ダウンのときに、無理に叩く、腕を速く振る意識も禁物です。

 打ってすぐに頭を左に(右利きの人の場合)向けると体が回り過ぎてしまうので、このワンテンポというか少し遅れる感じがコツです。

【#3スイングを分解する】


 無理矢理に、1・2・3のリズムに落とすとこんな感じでしょうか。

1:バックスイング(上半身を右に回す)
2:ダウンスイング(上半身の重みとともに戻していく)左拳と右拳が左膝の上あたりまで
3:頭を飛球線方向に向けて、惰性でクラブは動き、体は少し起きる

画像5

 そもそも腕を上にあげないことから、振りが小さいので、フィニッシュはきれいになりません。
 高さでいうと、バックスイングと同様にフィニッシュも肩の高さで留まります。
 右腕が飛球線より少し左に行く程度で終了です。

 最初は、2で一回止めて、それから3にいくくらいにすると、このイメージが掴めます!

 ねんのために、横から見たイメージも見ておきましょう。

画像6

【#3スイングのメリット】


 筆者の場合は、7番アイアンで130ヤード、ドライバーでは、170-180ヤードくらいです。斜面や落としどころによっては190ヤードになることもありますが、200ヤードに到達するのは1日に1回あるかないかです。
 それでも(2)の7番で100ヤード、ドライバーで150ヤードよりは絶対いいです。

おさらいすると、#3は以下のようなスイングです。

・両肘が最初から最後まで体についている(2までで3では惰性で離れます)
→上半身の回転を中心としたコンパクトなスイング

・無理な姿勢をとらないことからインパクトでの上下や前後の動きはない
→致命的なミスやチョロがないスイング

・コツがいるのは(難しく?感じる)、インパクト後のちょっとした待ち
→これがあることで毎回一定のリズムで振れる

⇒つまり、再現性が高く安定感のあるスイング
 そして、全体としては体があまり動かないスイングになっています。
 これが、次のステップにものすごく効いてきます。

 でも、どちらかといえば飛ばない人ではありますが・・・

【#3をマスターするために】


 練習場で5回(5日)やってみましょう。
 あるいは、週に複数回行かれる方であれば、2~3週間の間、この#3スイングを練習してみてください。
 なお、慣れてくると右肘や右手に力を入れてインパクトしがちになるかもしれませんので、体・腕とも脱力を心がけましょう。脱力は難しいテーマですが・・・
 タメや手首の動きのような、細かいことは一切考えないようにしてください。
 グリッププレッシャーはできるだけ緩くします。

【#3スイングのデメリット】


 上手く当たらないと、緩いスライスボールが出ます。
 特に、ドライバーなどのような長いクラブでその傾向があります。
 これは、上から見るとわかりやすいのですが、体を中心にして肘が体についていて、回転する体の延長線上にヘッドがありますから、クラブが描く楕円の軌跡にあるクラブフェースとボールにズレが生じるとスライスになります。

 しかしながら、コースでOBになるほどのスライスではないので、1日に何回かは、そういうこともあるということで、受けとめましょう。

【おわりに】


 #3スイングが、自分のスイングになってくると、100を確実に切ることができるのではないでしょうか。
(1)へのステップあるいは通過点ととらえて、#3を試してみてください。
 もちろん、ご自身なりの#3スイングになるのが最も良いとは思います。

 次の機会には、(1)に向けての#3の改良版を解説します。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?