見出し画像

フライパンでフライパンを作りたい!

「フライパン」をご存知でしょうか。

そうそう、これです!

調理に使って良し、底を叩いて目覚ましとしても良し、構えれば武器にもなって何でもござれの万能器具。
1つはお持ちの方が多いことと思います。

さて、「フライパン」と聞いたときに思い浮かんだ方はいらっしゃいませんか。

そう。揚げパンのことが、です。

どういうことかと申しますと、
「フライ」→エビフライやポテトフライと同じく「揚げる」
「パン」→食パンや菓子パンといった「パン」
と解釈した場合、揚げパンはパンのフライ、つまり


フライパン=揚げパン

と捉えられませんか!?
捉えられますよね!

そういうわけなので、今回は揚げパンを作っていきたいと思います!

それもただの揚げパンではなく、

を作ります!

全部字余りの俳句みたいで雅ですね。
宜しくお願い致します!


1.パン生地を作る

これが無くっちゃ始まらない、材料のお通りだ!

卵の戴冠式を見ているようで景気が良いですね!

奥から時計回りに
・強力粉
・薄力粉
・バター
・卵
・イースト
です。

他の材料として、家にあった砂糖と塩も使っていきます。


最初に

強力粉、薄力粉、イースト、砂糖、塩を混ぜます。
塩に関してですが、塩単体ではなく

塩胡椒を使いました。
胡椒が好きなので、まあいいだろうという軽い気持ちで入れております。

生地に見え隠れする黒い粒は胡椒ですのでご了承ください。

ところで、

何だか……

巨大アイスクリームに見えてこない!?

これは凄い発見です。
「パンは調理途中でアイスクリームになる」
目から鱗が落ちましたね。
この発見をどこかに提出し、何らかの賞を狙っていきましょう。

粉が満遍なく混ざったら、

溶き卵とお湯を流し込みます。

これを混ぜて、混ぜて、混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて……

おっ!

粘り気が出てきた!
あと「小麦粉を練っている時の香り」、たまりません。
そのままかぶりつきたい。

基本的に小麦粉は生食不可だそうですが、アメリカでは焼く前のクッキー生地を食べるスイーツ「クッキードウ」なる商品があるらしいです。

焼く前のパン生地味で「パンドウ」、何とか商品化できないでしょうか。
本当に美味しそうな香りが鼻腔をくすぐってくるんです。

さて、生地が大方まとまったので次の工程に入ります。

適当な板に強力粉を出して打ち粉にします。

その上にパン生地を出して、
捏ねる!捏ねる!!捏ねる!!!

光沢感が無くなってきていますね。
板に打ち付けたり、びよんびよん伸ばしたりして捏ねているのですが、触り心地が


ムチッ!ギュニーン!パンッ!

という感じです。
硬めの弾力があって、伸縮性にも優れているといったところでしょうか。

ウールと特徴がそっくりなので、未来では服の素材として使われている可能性があります。
食べられる服、いかがでしょうか。
私は大丈夫です。

さて、ここでバターを入れて、

もう少し捏ねて、

くっつかないくらいまで捏ね上がりました!
この形になると、いかにもパン生地という感じがして感慨深いです。
美味しくなってくれ~。


2.発酵&成形


パンが膨らむより先に、美味しいパンができる期待がどんどん膨らんでいきます。
ここまでで既に達成感がすごいのですが、ここからパン作りの肝、発酵に入ります。

器に移し、ラップを掛けておやすみなさい……。




大きくなってる!

すごい!期待と同じくらい膨らんでいる!
頑張って捏ねた甲斐があるというものです。
しかも、

ラップの内側が曇っているなんて、パン生地が呼吸してるみたい!
こんなの愛着が湧いちゃうじゃん!

パンのほっぺたを引っ張る図。

ひとしきり可愛さを堪能したところで、いよいよこのパン生地にはフライパンになる覚悟を決めていただきます。

成形していくぞ!

まずは底を作って、

持ち手をくっつけて、

ぐるっと壁を作って……出来ました!

良いやん!

フライパンに変身したパン生地をさらに発酵させます。

布巾を被せて、おやすみなさい……。

2回目の発酵が終わって、形も整え直しました!
ちゃんと深さがあって、持ち手もあってこの大きさのフライパンの形をしたパン、あまりにも可愛いですね。最高です。



3.完成!

最終ステップ、「揚げ」の工程に入ります。

生焼けにならないように、焦がさないように……。
時間との戦いです。
いざ尋常に、勝負!

あっ、平面になっちゃった!
いや、縁が膨らんで真ん中が凹んできた!
綺麗に真ん中以外が色づいた!

決着が付きました。

時間を制しての完全勝利です!
フライパンでフライパンを作ることに成功しました!
やった~!

フライパンには食べ物を乗せることが多いと思うので、

目玉焼きを乗せました!

パンを揚げた油に投入したのでやや卵も揚がり気味ですが、これは紛れもなく目玉焼きです。

この完璧なビジュアル、ルーブル美術館に展示されていてもおかしくないですね。
素晴らしい出来映えとなりました。



4.終わりに

フライパンでフライパンの形をしたフライパンを作るという目論見は大成功でした!
私はフライパンを見る度に食欲が刺激されております。
パブロフの犬ならぬ、パン・・ロフの犬ですね!

フライパンで作ったフライパンの気になるお味についてですが、小麦粉と卵の味のみが口いっぱいに広がりました。

パン生地に入れた塩胡椒以外に味付けが0だったので、味覚の面では素朴且つストイックな仕上がりでしたが、本当にフライパンを齧っているようで臨場感は100点です!

次は具材を練り込むなどしてしっかり味が付いたフライパンをフライパンで作りたいと思います。

ありがとうございました!
(おわり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?