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見島ダム(みしま、山口県萩市)

●概要
萩市の45km沖、見島にある大谷川水系大谷川の県営ダム。
竣功:2002年  型式:G  目的:FNW
堤高:31.0m  堤頂長:300.0m
流域面積:0.4k㎡  湛水面積:0.01k㎡
総貯水容量:12.5万㎥  有効貯水容量:11.9万㎥


●見学情報
駐車場:有  トイレ:有  自販機:無  天端:歩行可  直下:可 


●参考リンク・引用


●道中

という事で、やってきました萩港。
遅れまいと7:30発券所着(見島本村行きは9:10発)。
シーズンによりダイヤが変わるので要注意。
この日一応メールでの乗船予約はしていたが、特に確認等はなかった。
発券所がまだ開いてなかったので、ひとまず自転車の乗船手続きに。
左手の建物にズカズカと入っていき受付。往復料金で¥680。
テキパキと事務的にこなす様にやや戸惑ったが、後に気付くように観光目的というよりは生活航路として使う人が多いようで、観光気分の自分とギャップがあるのも致し方無し。
発券所で待つのも面白くないので構内をウロウロ。
久しぶりの船旅に気分が高まる。
発券所には駐車場が併設されているが、時間に注意。この日は平日の何という事はない日であったが、7割程埋まっていた。やはり生活航路としての利用が多いという事だろう。土日祝やレジャーシーズンは気を付けた方が良いのかも。
そうこうしている内に、アッ・・・
なんて事ではなく、萩港からは相島・大島行きの船も出ており、写真は相島行きの「つばき2」
そして来ました、「ゆりや」。
何でも見島は「ユリヤガイ」という美しい緑色の巻貝が、生きた状態としては日本で初めてその存在が確認された地だそうで。
ちなみに、見島ダムのダム湖も「見島ゆりや湖」。
いざ、乗船!
船内はイメージよりかなり綺麗で、自販機やトイレもある。
客席にはテレビもある。
がしかし、勿論展望席へ!
展望席は展望席でも、展望席中の展望席みたいな席へ。
無論、海風太陽に晒されるのだが、船旅は船旅らしく非日常を楽しむのが一番!
そして定刻通り出港!正面に見えるのが発券所。
駐輪場やトイレ、自販機、コインロッカーもあった。
みるみる加速し、萩港を離れていく。
約70分の船旅開始に胸躍る。
道中序盤は断崖絶壁を楽しむ。
トビウオの姿も見えたが、撮影はかなり難しい…
左に相島を通過後、程なくすると正面に見えてくるのが、今回の目的地、見島。
中央やや右に白いのが見えるのが、見島ダム。
この辺になると波もそれなりで揺られながらの撮影に苦戦したが、何とかパシャリ。
本村港手前より。
そしていよいよ入港。ドキドキ
10:10上陸!
下船即乗船券回収なのでアタフタしないように!(アタフタした
自転車も無事回収したが、自己申告制のようで、特に何の確認もなく受取。
まあ島の大らかさという事で…。
とりあえず港にほぼ隣接している見島発電所。最大出力3,350kW。
こちらは重油による内燃力発電を行うそうで。
1926年運開と約100年も稼働している!
裏手に回ると…
こんな注意書きが。くだけた表現が愛され感を演出。
ぷらぷらしてる内に再度海へ。見島ウシの記念モニュメント。
さて、見島ダムへどうへ行こうかと思ったが、チャーシューは後に残しておくタイプなので、上流側からのアクセスと決め、いきなり傾斜を進む。その入口付近にあった見島神社。
ちょうど、さっき降りた「ゆりや」が出港していた。
萩へと行く前に、見島北東にある宇津港を経由する。
で、10~15%の溝切り付き傾斜を進む。既に汗だくである・・・
とはいえ小さい島なので、すぐに登りは終わり、
程なくすると謎の溜池的なのが左手に見える。
途中北西方向へ進むと自衛隊基地があるが、時間も限られているので見島ダムへと下る。
(14:15見島本村発の便を逃がすと、一泊が確定する。)
道中、木々の隙間から先程見た見島発電所が見えた。
界隈道はぐねぐねしているが、こーいうのがあるので、迷う事は無い。
道中。
見島東側に出てきた。北へ行くと、先程の船が着港する宇津港
見島ダムへは大きく2つの流入がある。
ココは西の流入元付近なのだが、、、
水量乏しいという事もあるだろうが、お手上げの緑っぷりで川は見えず。
そして愈々お目見え。
ダム湖はかなり小さい。上流すぐには棚田。
右岸側に到着。
展望所。
展望所には案内板があり、
ダム&ダム湖もバッチリ画角に収まる。
ダム軸方向。堤長は300mもある。
下流にも田畑が広がる。
既得用水として見島ダムからも一部へ水を供給している模様。
近くにヘリポートも。
天端入口。銘板はノースアップ状態から右に90°傾けた見島。
バランス的な事もあるだろうが、どこかに書いていたように見島ウシ感の演出かな?


天端。高欄下に地元児童生徒の手形。
全部を見ている時間は無かったが、どーやら各々の夢を書いているようだった。
他には美容師や保育士などが見えたが・・・
いつの子だとツッコミたくなるモノや、、
食いしん坊の願望丸出し…いやまあ夢と言えば夢か。
うん、立派な夢だ。先の事など分からんよな!!
…という一筋縄では行かないセンスあふれる手形となっているので時間があれば全部見たい。
仕切り直してダム見学。
直下の様子。何かしらのステージ。
川の様子。かなり細い河道。
地理院地図より。
河道ルートは、河口付近こそ少し変わっているっぽいが、大きくは変わっていないようだ。
ダム湖の様子。2箇所ある流入部には導水するような施工が見られる。
左岸側には砂防ダムが見える。右手前には曝気設備。
洪水吐上部。常用洪水吐用のスライドゲート。試験湛水時のモノか?
自由越流型ダムで、ゲート自体が堤体に残るのは珍しい。
更に進む。取水設備とエレベータ室(多分)。
右岸直下、おにようず広場。
「おにようず(鬼揚子)」は見島の大凧らしい。
ズームしてみると、、、芸が細かい!
何かしらの池。
左岸に近づく。管理所が見える。手前の構造物は何だ?
振り返るとダム軸と平行。建設遺構(兼貯砂だったり?)だろうか。
天端再び。左岸側は根本で大きく湾曲している。
天端左岸入口。右岸側と同じ仕様。
トイレ。
貼り紙はあったが一応使用可との事。
管理所。扉が開いていた。この日は「森と湖に親しむ旬間」の下準備だろうか、職員の方同士?で設備の案内が行われていた(尚、2022年の見学は中止に…)。
脇の道から。クイッと曲がっていることがよく分かる。
湖岸周回を試みて上流へ。あれは亀のモニュメント?
見島のカメは、かつては見島が本州と地続きだった事を証明するモノで、
国指定の天然記念物となっている。
左岸側流入部に到着。豊水橋と名が付いている。
中々デカい。
そこそこ水が貯まっていた。
砂防ダムを越流した水は、この豊水橋を潜り、、、
ダム湖へと注ぐ。
天端越しにタンカーらしきが見えた。
堤体上流面。水がみるみる減っているのが分かる。
この日の水位はEL19.6m程(平常時23.3m)。
そして当たり前だが、標高低っ!
うだるような暑さの中、タカ科らしきも思わず水浴び。
気付かれた!何だかお茶目。
右岸側流入部。
上流側には棚田。
湖岸にはバードウォッチング用の小屋。
斯くして右岸に戻ってきた。
見島ダムはとても開放的で、ここから直下に直通。
緑の勢いに圧倒されるが、どうにかこうにか直下へ降りられた。
徐々に下流面のお姿が見え、、
下流側正面捉えたり!
常用洪水吐0.7x1.0m、非常用洪水吐は1.0x4.2mが2門というシンプル設計。
んで、まず右岸直下へ。
ステージ中央には「ションガエー節」なる祝い歌の歌詞が。
座席はお尻型、しかも微妙に形が異なる・・・という事はもしや手形ならぬ?!!(違う…ハズ
ここからも勿論ダムは間近に見える。


左岸では何やら職員様方?が真剣にお話中だったので少し下流へ。
放流看板にも牛と亀が描かれ、見島アイデンティティを感じる。
左岸へ登る道は、ややクモの巣がち…
着いた。湾曲部分が美しい仕上がり。下の黒い四角は天端にもあった手形!何とも珍しい場所に。
直下に戻る。狭い河道にギュッと挟まった副ダムが愛らしい。
放流設備の間を抜けると、
堤体に沿って道があり、


おにようず広場へと出る。
おにようずとツーショット!


そないこないで下流1kmに満たない川を下り、河口へ。
時間が少しあったので、地図で主張激しかったジーコンボ古墳群へ。
現地看板によれば7世紀末~10世紀初にかけて、海岸の石を使って作られた墓らしい。
んで気になる「ジーコンボ」とは、現地の言葉に由来するらしく、
「爺」を「ジーコー」、「婆」を「バーコー」と呼び、それが転訛し、
先祖の墓をして「ジーコンボ」となったのではないかというような事が書かれていた。
そしてこの辺りからも見島ダムはバッチリ見える。
そして見島支所へ。先の発電所すぐ裏にある。
無事カードをゲット。離島カードなるものも一緒に貰った。
案外貰いに来る人は多いようで、ダムカード恐るべし!!と改めて。
斯くして萩港同様に手続きを済ませ、待機。
自転車などの荷物手続きは、写真左奥の倉庫で行う。
ぶらぶらしている内に、「ゆりや」入港。
乗船。14:15出港。
約4時間の滞在で時間を持て余すかとも思っていたが、あっという間だった。
本村港を離れていくが、感傷に浸っている時間はない。
というのも、
本村→宇津ルートのこの僅かな時間こそ、一番よく海上からダムが見えるのだ!
帰りは進行方向左側の展望席へ!!


絶壁を楽しむ事15分、
見島の北東、宇津港へ。
甲板にいる船員の方に手を振る家族らしきも見られ、
少しだけ島民の気持ちを味あわせてもらえた。
宇津を去る。港ではおばあちゃんが木陰で談笑。楽しい光景だ。
復路の75分間も、勿論展望席中の展望席一択!!!!
そして本州・萩港へ。さらば見島ダム。
さらば見島。
帰りは海面をじーーーーーーっと見ていた。
そして、無事トビウオが飛ぶ様を捉えられた(中央右下)。
トビウオ探しで時間はすぐに溶け、萩港へ。
(海風日光下、気を張ってトビウオを探していたので思った以上に疲労する有様…)
下船。楽しい船旅をありがとう。


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