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南大王川取水設備(みなみだいおう、高知県大豊町)

●概要
四国電力東豊永発電所の9ある堰堤の1(南水路4基の1)。
竣功:1924年?  型式:G  
目的:P(合計最大取水1.1㎥/s・有効落差57.75m・合計?最大出力6,500kW?)
堤高:?m  堤頂長:?m
流域面積:?k㎡  湛水面積:?k㎡
総貯水容量:?万㎥  有効貯水容量:?万㎥


●見学情報
駐車場:無 トイレ:無 自販機:無 天端:不可 直下:可(川) 


●参考リンク・引用

https://www.yonden.co.jp/assets/pdf/corporate/yonden/brochure/index/hydro_power_station.pdf


●道中

四国電力東豊永発電所(1924年、県により運開)。
有効落差は405.7m(東水路)と四電一般水力では最も高落差(尚、この日は変電所工事でロクに撮影できず…)。
その落差もさる事然ることながら、2系統の水路がそれぞれの発電機を回す多分珍しい形式。
(写真左が東水路、右が南水路)
(地理院地図より)
今回紹介する堰堤は、その南水路(赤丸)上流部に位置する南大王川堰堤。
ちなみに南水路の有効落差は326.45mで同第5位。
(地理院地図より)
という事でまずアクセス路を事前調査。シンプルに上図ルートが一番手近と思われた。
が、ストリートビューで見る限り2021年6月時点でその始点が通行止。
妙に南大王川というか東豊永発電所の情報が少ない理由を何となく実感し始める…
ともかく、成るように成るだろうと、現地へ。
ストビューと同じような光景。
通行の形跡が見られるが、明確に立入禁止とある以上、この道は断念。
仕方ないので予定していた第二ルートへ。
(地理院地図より)
第二ルートはこちら。遠回りではあるが仕方が無い。ストリートビュー区間外の為、出たトコ勝負の道だった。
少しの森を抜けたルート序盤。秘境感。
その後は、車を停めては落石除去を計5~7回程。(写真は帰路)
基本こんな感じである(こちらも帰路写真)。
途中、1台だけジムニーとすれ違った。多分農業or林業従事者と思われる。
過去イチかも知れない程、神経をすり減らしながら漸く近隣ポイントに到着。
直通アクセス路は巡視路があったが、事情により川を渡り右岸下流側から。
(地理院地図より)
というのは、東豊永発電所南水路には4基の堰堤があり、内2基が上図赤丸内にあると思われ、アクセス路が北側からなのか南側からなのかを先に確定させておきたかった為。
期待した通り南側からの地図に無いアクセス路があり、無事堰堤を拝むに至った(別頁に改める)。
ただし、このルートから到達できたのは2基中1基。もう1基は別ルートだった。堰堤へのアクセス路を誤るとあの道を何度も通るという中々の無駄足を踏む事になる。
本筋に戻り南大王川。遠巻き立禁という最悪のシーンも想定されたが、意外な程に開放的。
沈砂池。
四電堰堤はそれなりの割合で名前が書いてあるので捗る。
接近。苔生したコンクリ池に流れるエメラルドグリーン。
堰堤直下には橋が架かっており、こちらも開放されている。というより誰も来ないか…
そして正対、南大王川取水設備。堰堤巡りの醍醐味は、情報の少なさ故の新鮮さ。それなりに苦労して到達する事も多いので、高揚感はハイダム以上のモノがある。
左岸より接近。一部補修されているが、大部分に石貼。沈んではいるがエプロンにまで丁寧に敷き詰められている。
軸上。越流部は全面補修済。
左岸側に流入がある。見事な堰堤を前にすっかり忘れていたが、隣谷からの注水。
別角度。天候が目まぐるしく変わっており、この時は強風&雪。
元に戻って取水口周り。巨岩に守れられていた。ここら辺りの石積は古そう。
ここから沈砂池を経て水路は北へと流れ、更に2基分の取水を加える。
堰堤排砂門。怒涛の石貼に圧倒される。
排砂門ズーム。少し開けているのか、隙間なのか…
沈砂池排砂門からは安定した感じの流量。
ズーム。
斯くして南大王川見学を無事終了。隣谷の黒滝川取水設備は次回…


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