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【フォレスターがどこへでも連れて行ってくれる】わたしのなんでもない日々 vol.22

お久しぶりです、餃子です。
てんこ盛りだった7月の疲れを癒やすため、7月下旬に友人と山形県の鶴岡市にある湯田川温泉、九兵衛旅館へ一泊二日で行ってきた。私の運転するフォレスターで。

九兵衛旅館へは数年前の冬に義父の還暦祝いで、日帰り入浴とお食事でお世話になったことが一度あった。その際に食べた料理がもの凄く美味しくて、寒さで凍えた私のお腹も心も満たしてくれた感動から、「いつか泊まりに来たい!」と心に決めていた。

その願いを叶えるチャンスがついにやって来た。
私がブログで宿泊施設を紹介しているのを見た友人が、「餃子と一緒に旅がしたい!」と言ってくれたのだ。夏の九兵衛旅館はどんなお料理を提供してくれるのか?期待が高まる。

あいにくのお天気だったので、観光はほどほどにして旅館で寛ぐことに二人の意見は一致した。渋い提灯がお出迎え。相変わらず建物の外観写真を取る習慣が身についていないので、欠けている情報はぜひ公式HP等で確認いただければと思う。

九兵衛旅館は江戸中期の創業の老舗旅館である。老舗だと多少設備は古いかな?と不安であったが、さほど古さは感じず、清潔であった。

チェックイン時に館内着を選択する。浴衣か作務衣の二択。浴衣は絶対はだけてしまって、リラックスできないから、迷わず作務衣を選択。作務衣のカラーバリエーションが三種類もあって、はだけ防止のボタンが付いている、上はしましま、下は無地の作務衣に我々は落ち着いた。

館内は畳敷きで、スリッパを履かずに歩き回ることができ、温かみのある印象。所々に藤沢周平原作の映画のポスターやDVDなどが置かれている。

我々が泊まった部屋は2階の8畳和室「桂の間」、過去に藤沢周平先生が泊まった部屋で、部屋の窓からは緑が素敵な庭を眺めることができた。

しばし、オリンピック中継を見ながら寛ぐ。柔道の阿部詩選手が二回戦で敗退し、号泣する場面でいたたまれない気持ちになったため、心機一転すべく温泉へと向かった。

只今の時間帯(14:00〜19:40)、女湯は「川の湯」という壁面に水槽があって、金魚が泳いでいる…なんともバブリーなお風呂。金魚と一緒にお湯に浸かるわけではないので心配は御無用。川の湯には露天風呂はない。脱衣所と洗い場は決して広くも多くもないので、マダムたちのピークに居合わせると多少は順番待ちとなる可能性は否めない。肝心のお湯は、無色透明で、ほのかに温泉の香りがする優しいお湯で、内風呂は温すぎず、熱すぎずちょうどよい温度。夕飯後も温泉には入るので、ここでのぼせるわけにはいかず、汗を流す程度でやめておく。

お昼に美味しいイタリアンをこれでもかってほど食べたので、夕飯は18:30スタートでお願いした。食事は1階の専用個室でいただく。

食べる前に、袖を汚さないように気合を入れる私。

笹の葉の前に鎮座するお刺身を隠すよう添えられた桂剥きの大根で、ついついひとりアンメットごっこ(こうすると影が消えますの場面のジェスチャー付き)をし、苦笑いする友人。どうしてもやりたくなってしまったんだ。。。はい、気を取り直してお食事の開始。

はじめは「鶴岡名物 胡麻豆腐あんかけ」鶴岡には何度か来たことはあるが、こんな名物があるなんて初めて知った。
お次は前菜。左下から時計回りに、こごめ胡麻味噌、夏野菜と魚介の旨出汁ジュレ、黒バイ貝旨煮、酒田沖船凍イカの塩辛、〆鯖ガリ巻寿司。

魚介のジュレにウニが3つ以上入っていて太っ腹だった。塩辛にはやはり白米でしょ!ってことで早々にご飯を持ってきていただく。うまー。

これが例の刺身。アンメット好きの人ならば、笹の葉をろうそくに見立てて囲いたくなるでしょう。真ハタと活生蛸。蛸の飲み込むタイミングっていつもわからない。
地魚は平目と夏野菜の天ぷら。ズッキーニがあちち過ぎて、ダチョウ倶楽部みたいになった。このくらいの量で、揚げたてだと嬉しい。
大豆と庄内豚の八丁味噌角煮。植物性と動物性のタンパク質を一気に取った!
とうもろこしの和風ムース。冷たいムースで小休止。この季節にはとうもろこしは欠かせない。

お腹の限界を感じつつも、ご飯物は必ずやって来る。。。

焼き鯛茶漬け(特栽米 雪若丸)、お出汁と鯛の塩焼きで塩加減を調整しつつ、自分のお好みの味でいただく。私は雪若丸よりも断然つや姫派だし!お腹パンパンだけど、鯛のお出汁が美味しいので、米抜きでお吸い物を作製していただいた。
締めは宿屋の手作りあんみつ、庄内麩のフィユタージュ。

申し訳ない程度の、情けのあんみつが出てくると思っていたら、本気のあんみつが運ばれてきて、思わず口から「本気のあんみつが来た。。。」ってこぼれ出た。お味も甘味屋に負けていない、むしろ勝っているし、なんなら私の「みはしのクリームあんみつ食べたい欲」を封印してくれるレベルの美味さで感動した🥇

お腹が落ち着かないと温泉に行きたくても行けない。
何なら満腹のまま寝てしまって、牛になってしまったとしても構わない。でもせっかく来たんだから、全ての浴槽を制覇しないことには帰れない!謎の使命感にいつも駆られる私。

ようやくお腹が落ち着いた21時過ぎ、先ほどとは違う温泉へと向かう。寄るつもりはなかった貸切風呂をふと見ると、「空いてます」の札が。空いているならば周りを気にせず入れる、予約不要、追加料金不要の貸切風呂へ。

浴槽は4人で一気に入ったらぎゅうぎゅうくらいの大きさで、形が日本酒でも注げそうな枡のよう。その浴槽に浸かりながら、全く飲まない日本酒に思いを馳せる。山形県なら、十四代、くどき上手、楯野川かな。日本酒Barでバイト経験があるため、飲めないけれど銘柄は無駄に知っている。

貸切風呂でほんのり温まったあと、20:00から女湯へと変わった山の湯へ。浴槽の角にうさぎの石像が佇む。内風呂にも露天風呂にもいらっしゃり、赤い目が夜にもしも光ったりしたら怖いなぁ。。。翌朝も同じ山の湯に入ったが、相変わらずうさぎには慣れなかった。内風呂よりも露天のほうが温く、ゆっくり入っていられる。

食後の温泉を楽しんだあとは、オリンピックのスケートボードを見ながら眠りについた。

朝食は昨晩と同じ場所で、開始時刻は真ん中の時間帯である8:00を選択した。

朝からイカ刺し!自家製黒ごまドレッシングをかけて食べるサラダ、ごはんがすすむ塩納豆、長芋煮、大根と茗荷炒め。
小松菜の野菜ジュース。リンゴジュースがベースなので非常に飲みやすい。おかわりできたらいいのに。
塩でいただく、熱々豆腐。卵焼きはもちろん美味しいし、焼き魚は意外な銀鱈(しかも厚切り!)、黒もずく汁。

昨夜、散々文句たれていたのが聞こえていたのか?いないのか?朝食のお米はつや姫で満足。正直、炊き加減は我が家の炊き加減が好みだったな。

最後は自家製デザート、ヨーグルトブランマンジェ、赤粒胡椒あいす。

夕食に引き続き、朝から本気を出している九兵衛旅館の調理部門。。。脱帽です。左のお皿のヨーグルトの下にはミルクプリンが隠れており、ヨーグルトと一緒に食べると程よい甘さ。赤粒胡椒は辛くなく、爽やかな風味がバニラによいアクセントとなっていた。朝からアイス食べちゃうなんて、ちょっと罪悪感を感じてしまうけど、非日常を味わうのにちょうどよい。

昨夜に引き続き、腹がパンパンになった我々はロビーでモーニングコーヒーをいただく。せっかくのお庭があるのだからとテラスに出たら、まだ9時前だと言うのにむっしむしで怯む。

無理しないでくださいねと仲居さんが気遣ってくださったので、空調の効いているロビーへと早々に引き上げる。

家族旅行の一行さんがロビーで記念撮影の準備をし始めて、危うく背景と化しそうだった。逃げおおせた我々と仲居さんは目が合い、微笑み合った。お出迎えから出発まで、おもてなしの心を感じるお宿だった。部屋に置いてあったアンケートに「食事のお米はつや姫一択です」と記載し、粗品にはえぬき1合パックをいただいて帰宅した。

お宿でのんびりと美味しいひとときを友人と一緒に過ごして、とても楽しい夏休みの思い出となった。

唯一の心残りは、姉妹館の「珠玉や」の温泉に入りに行かなかったこと。入れる時間帯であれば、いくら自由に入りに行けるとはいえ、建物が違うとなかなかハードルが高い。

他にも泊まってみたいお宿はあるものの(🐢とか)、のんびり静かに過ごしたい私は客室数が8室の珠玉やに泊まりに行こうかな。

〜番外編〜
◎この旅のランチ(鶴岡市:緑のイスキア)

岩牡蠣をセミドライトマトと共に食べるなんてシャレオツ!
本格ナポリピッツァにもこれでもかってほどのミニトマト!味が濃いぃートマト。
前菜盛り合わせ、来ないのかな?って不安になった…前菜なのに到着は三番手。写真は一人前。二人でシェアしていただいた。
パスタは最初から半分こして持ってきてくれるの、親切すぎる。麺がもちもち。

会計は現金またはpaypayのみ。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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