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新しい職場の先輩がセキセイインコだった

4月1日、新しい職場に勤めることになったので、指定時刻の少し前に職場の戸を叩いた。しかし中からものすごい音がする。ピーヒョロロロと音がするのである。

そう、それがピッチー先輩との出会いであった。

ピッチー先輩

ピッチー先輩(種族:セキセイインコ)は、昨年職場の近くで保護されたらしい。保護される前の記憶を失っている(または伝達手段がない)ため、自宅に帰ることができず、やむおえずこの職場に寝泊まりし、日中は職務にあたっているとのことだ。職務内容としては、癒しと音楽の担当とのことで、ワンピースでいうチョッパーとブルックを足して2で割ったものと認識している。

ピッチー先輩はすごい。時間や状況にとらわれない力強い歌声、そして休み時間には室内を飛び回る。明らかにどの業務より尊重されている。新人は新しい組織の人間関係を把握することがまず何より大切なので、もちろん「ピッチー先輩」と敬意を込め、呼ばせていただくに至った。

新人なので、もちろん先輩の身の回りの世話も職務に含まれている。今何よりも緊張する業務だ。おそらく電話を取り違えるよりも、クライアントからクレームがくるよりも、ピッチー先輩の身に何か起きたら私はクビになるであろう。

ひとまず、ピッチー先輩と手のひらで語り合えるほどに信頼関係を深めていくこと、そして危険な目に合わせないことが、新しい職場での目標になったのであった。

エイプリルフールではない、新しい職場にセキセイインコがいた話。


ちる


>よしお よしおは昔から到着ギリギリで走ってる気がする。

>まろにー 靴下がなくなって急いでドライヤーで乾かしたことがあるちるです。



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