見出し画像

大手SIerを新卒約1年半で辞めた話

初めまして。2013年期生のいとーやです。
K3カレンダー Advent Calendar 2019のExtra日目の記事です。

テーマは『自分の性格上、大手のSIerは合わなかったので転職したよ』です。決して『前職はクソ』という趣旨ではないのであしからず。
もっとも、接待だらけの社内イベント、マネージャがマネジメントしてない受託案件、ケツの穴が小さい上司のハラスメント、成果主義という名の頭打ちのある年功序列制度など、香ばしい風景が一面に広がっていたのですが、そういうエントリはお目目にタコが出来るくらいには読み飽きたと思うので、別の切り口で書かせてもらおうというわけです。

軽い自己紹介

2017年卒の社会人3年目、新卒入社のSI企業を1年8ヶ月で退職、toC系の会社に転職し現在に至ります。
主にフロントエンド界隈に生息しています。VueとかExpressとかをいじいじしている生活です。

SIerって何するの?

業界にいる人には釈迦に説法ですが、以下Weblioから抜粋します。

システムインテグレーションとは、システムを構築する際に、
ユーザーの業務を把握・分析し、ユーザーの課題を解決するようなシステムの企画、
構築、運用サポートなどの業務をすべて請け負うことである。
これらを行う業者がSIerである。

SEとも似ているが、SIerは、コンサルティングを中心とした業務がメインであるのに対し、
SEは、技術を中心とした業務がメインである。

SIerとはいわゆる上流工程を担当する職種ですね。しかし、人手が足りないプロジェクトなどでは上流から下流まで全て担当することが多いです。前職の晩年では僕も要件定義からE2Eテストまで1, 2人でやっていました。

自分の性格とSIerの相性

SIerの業態をおさらいしたところで、自分の性格との相性について触れていきます。

就活サイトを利用している人は最初に性格診断をやったと思います。
これには色々な分類方法が使われていて、有名なものだとエニアグラムとかMBTIがあります。今回は後者のMBTIにフォーカスしてみます。

「MBTIってなんぞ?」となった人も、このサイトでピンと来るのではないでしょうか。ここでは僕の性格タイプであるINTPを例に取ります。

さて、INTPですが、適職には「IT系」が含まれることが多いです。

適職一例
IT
このタイプは論理的で複雑なシステムを理解するのが得意で、
日進月歩のテクノロジーに追いつくための勉学も厭わない。IT系で活躍できる場所が多い。

例えば……
プログラマー、システムエンジニア、システムアナリスト/システムコンサルタント、
ネットワークエンジニア、ソフトウェア開発者

SIerにも一定の適性はありそうです。ここで、同ドメインの「嫌な職場環境診断」も引用してみましょう。

・官僚的
・上司や同僚が無能
・ルーチンワークばかり
・仕事が簡単すぎる
・とにかく丁寧に細かく正確にやる事が求められる
・周囲がのんき、または頑固
・ウェットな人間関係を扱う
・アイデアや理論より、慣習的な手法が重視される
・一人でじっくり考える時間が取れない
・オフィスがうるさい
・自分の業績が評価されない
・会合に頻繁に参加しなければならない
・厳格な規則やルールに縛られる
・自分の能力を向上させる機会がない
・企画を出したら、最後までやる責任を負う
・部下の管理に時間を取られる
・結果や売上のみ評価され、プロセスが軽視される

初めてこれを見た時はなるほどとなりました。僕はとかくマニュアルに沿った作業やルーチンワークが苦手で、他人とのコミュニケーションには多大なエネルギーを消費します。下流工程(テストを除く)が生き甲斐のエンジニアタイプですね。
こんな感じでSIerの職務内容と照らすと、「無理をすれば勤められるけどストレスでハゲる」という総評になります。
20代前半にして太陽拳を会得したくない僕は1年目の12月頃に転職活動を始めました。

転職活動の話

ここでは当時を振り返りつつ、転職活動ってどんなものかというのを書いていきます。流れとしては、転職サイトに登録してエージェントと面談した後、採用面接を受け続けるといった感じです。ただ、最初のアクションというものはとにかく覚悟が必要なものです。勇気を振り絞って登録しましょう。

ところがどっこい。転職先が決まる平均的な期間は3ヶ月ですが、実際に転職したのは社会人2年目の12月、つまり1年後でした。その間ずっと活動していたわけではなく、20社ほど受けて全滅したところで心が折れて休止していたんですね。略歴もスカスカな上、内向的な性格なものですから、とにかく自己アピール(*1)が苦手。ちょうど仕事が繁忙期に差し掛かったところで、転職活動から離れることにしました。

時は流れて8月ごろ。配属されたプロジェクトが終了しそうなタイミングだったので活動を再開。そこから20社ほど受けて、幸運にも9月ごろに1社から内定を頂き、退職時期は11月末となりました。
上司に退職の意向を伝えるとアラ不思議、愛社精神など霧散していたはずなのに、「まだこの会社でやれることはあるんじゃないか」「本当に転職していいのか」とか思い始めるわけです。バカですね。この手の心理体験、往々にしてよくあるらしいです。でも、一度退職すると言ったので引き下がれない。結局、どこか中途半端な気持ちで退職しました。

当時読んでいた転職本です。ものの見事に当時の葛藤や迷いを描写していました。すごい。

*1…これも知っている人には釈迦に説法ですが、面接で経歴アピールが苦手な人は、個人のGitHubアカウントを運用するのが強力です。僕のような休日にエディタを開かない職業エンジニアは気長にやるか、コネをコネコネしましょう。。

転職した後の話

転職してから1年が過ぎたわけですが、幸運にも受かった会社が、これまた幸運にも性格にマッチしているなと思います。当時は中途半端な気持ちでしたが、今は転職して良かったなと心から思っています。

さいごに

就活する時にちゃんと業界分析と自己分析をやろうとか言われることは多いと思います。彼を知り己を知れば・・・と言いますが、実際に入社して働いてみないことには、その会社や業界の本当の姿、仕事の向き不向きって見えにくいものなんですね。就職サイトや短期インターンではキラキラしたところしか見せませんから。
最初は向いていない職種を選んでしまったのですが、それでもやり直すことは出来ています。ちょっと躓いても大丈夫です。

このエントリが、就活や転職に不安がある人への励みになれば幸いです。
それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?