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「無題。」


例えばこの世界が自分や自分の好きな人たちの思い通りになったのなら、それは逆に、もっと生きづらくなるんだと思う。

社会や環境がある程度のルールを作ってくれて僕はその中で生きてる。だから生まれた瞬間からある程度の土台の上で動くことができた。

何かを得るには何かを棄てなければ、って言葉をよく聞くけれど、それがイコール「成功者は等しく傷付く」っていう訳では無いし、なによりも「お前があいつを傷付けていい理由」にはならない。誰も辛い思いをする為に夢を叶えるわけじゃないし、叶えたわけじゃない。

優しい世界を、環境を、作ろうとした人が人一倍傷付く。それが当然のように、誰も声をあげない。僕も、そう。だって疲れるから。僕は作る側だけど、その当然のまま終わりに向かっていければいい。事故も事件も起こらず、ただ平穏に、馬鹿らしく、人間らしく、僕の周りの時間が進んでくれたら嬉しい。

なんにでも興味はあるけれど、殆どのものに関心が無い。特に、人との繋がり。人間関係から一番遠い世界で生きていたい。今、救われることもあるし、救えることもある、それでもやっぱり疲れちゃう時もある。僕は僕として誰かと関わりたいんじゃなくて、作品だけ、或いは作家として関わりたい。だから別に、僕は僕じゃなくていいし、誰かのゴーストライターとして生きていくのが一番幸せなのかもしれない。

人が傷付く世の中だから、言葉なんて話せてしまう命だから、無駄なことが多い。この世の人間なんて全員被害者でもあって加害者でもあるんだから、そんなに強くない。
偉そうに色々語ったみたいになってしまったけど、誰かに対して話してる訳では無いです。




天国で見る絵は、撮る写真は、歌う唄は、どんな美しさなんだろう。
それを綺麗だと思えるだろうか。

天国で書く詩は、どんな形になるんだろう。


それを、なるべく早く、
まだ人に心があるうちに、見に行きたい