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2-4、思い出!欧州の建築物維持管理について、欧州研修視察

 平成14年(2002年)9月27日(金)から10月11日(金)までの15日間、西ヨーロッパ、イギリス(ロンドン)・ポルトガル(リスボン)・スペイン(マドリッド、バルセロナ)・フランス(パリ)の4ヵ国の5主要都市を研修視察しました。
 実は、一年前平成13年(2001年)9月11日、アメリカ・ニューヨークにおける同時多発テロ事件の問題と、ブッシュ大統領のイラク攻撃準備報道等で、中止になるのではないかと、不安でした。
 私は研修視察にあたって、次の3点が頭に浮かびました。
1,ヨーロッパの石の建造物・歴史的建造物の維持管理に対する考え方。
2,ヨーロッパの町・人・食べ物等を見て・触れて・食して・身体で体験し
  たい。
3,ヨーロッパの多民族社会の実態(どうなっているのかな~)⁉
  以上を直接見て触れて体験したいと~。 

 〇ここでは、イギリスとスペインの研修視察の感想を書きたいと思います

⁂イギリス  ロンドン・ミティーグループ社(CSSA MITIE 
       GROUP)
 ロジャー・グッドマン氏より、当社は1987年設立されました。社員は2万人働いています。 政府の仕事が55%、民間が45%で、伸び続けています。 主な業種は、
  1,空港関係の整備運営メンテナンス。
  1,郵便物のファイリング・コピー管理。
  1,複合商業施設・一般ビル関係の総合管理。
  1,メンテナンス・人材派遣業等です。
会社の特徴の一つは、物流(物流施設、郵便物書類管理等)を利用したメンテナンスです。グッドマン氏は、「クリーニング業は不況にならない」と言う言葉が印象に残りました。

 次に、人事・ビル管理担当者の、スチュート氏より、「会社が抱える問題点と、今取り込んでいること」を話して頂きました。
問題点。 〇EUとの問題。  〇最低賃金の問題。 〇保険の問題。
     〇人権(多民族)的な問題。 〇清掃企業のイメージの問題。
等に取り組んでいること。
     〇人への投資、人材確保。 
     〇パートタイマー、従業員の見直し(プログラムと研修)。
     〇スーパバイザの教育。〇良く働いた人への報酬。等
注)通訳を通しての質疑でしたので多少違いがあるかもしれません。
  スチュート氏は、最後に少し大きな声で「従業員は大切です。オーナー
  は、会社の財産です。」と言いました。
◎「EUの問題」と「多民族の問題」を別にすれば、基本的には日本と同じ
  で、親近感を感じました。

⁂続いて、スペイン、マドリッド・メトロバセッサ社
                (METROVACESA)
 アントニオ・メテロバ氏より、当社はスペインを代表するビル管理会社です。   主な・事業内容は、
  1,ビル施設の技術的設備管理事業。
  1,ビル関連の清掃・リサイクル・備品整理事業。
  1,ショッピングセンター・老人ホームの経営。
  1,不動産の販売・駐車場管理・等。
*スペインでは、1990年頃からビルメンテナンスの仕事が多くなってきた。また管理体系が変わってきた。

    (1)直接オーナーが管理する。
    (2)全て外注管理する。
    (3)ミックス管理する。
最近(3)ミックス管理が多くなってきた。
ミックス管理とは?オーナー会社の中に、管理事務所を作るか!子会社を作って建物を管理する。
その理由は、a、経費の削減。
      b、作業に対するコントロールが容易。
      c、設備投資、改修工事等(予算の積み上げ)の明確化。
 日本では、小野薬品工業・藤沢薬品工業の研究所が、似たような管理体系を取ってました。
〇氏は、管理業務で常に心掛けていることは!
     a、予防のメンテナンス。
     b、問題解決のメンテナンス。
     C、空間(空部屋、共有部)のメンテナンス。
〇このことは、学ぶべき・帰国後検討すべきことです。


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