新型コロナの社会学的私(伊東)の見方 (1)

2020.3.29(日)午前1:50記

新型コロナは全世界の人々に与えられた同じ課題

新型コロナは全世界の人々に同じ問題として与えられた課題だということができないでしょうか。この課題は思いのほか手ごわい課題だと分かってきました。私は商業高校出身のごく普通の一般人ですが私(伊東68歳)という固定した視点でこの新型コロナについて社会学的(?)に語ってみたいと思います。

世界チームの一番打者は中国でした。ほぼ正体がわかっていない段階でこの手ごわい新型コロナウイルス対策をしなければならなかった中国は優れた専門家の助言をもとに(と私は想像します)取り組み方を決定し、事実上共産党の一党独裁という国家体制を十分生かして国民に強い制約を課す断固たる取り組みを始めたのです。

アナログ的取り組み

中国はこれまでのウイルス対策の経験から薬もワクチンも開発されてない段階での対策としては封じ込めしかないと考えました。しかしこの考えに達する間に新型コロナの感染は広がっていたのです。丁度このタイミングで春節が始まり多くの人たちが世界に出ていきました。中国国内的にはこの春節の期間を利用して都市封鎖というアナログ的な対策が取られたのです。

人から人に感染することが次第に明らかになりました。罹患した人がこの新型コロナを感染させていたのです。人と人の接触を断てば罹患者は人に感染させなくて済むし感染していない人は人との接触がなければ感染することもないのです。一定の期間この環境を保つことによって新たな罹患者の発生が無くなるだろうから感染も食い止めることができるという原理です。

本当の終息はあるのか

しかし春節によって世界中に旅した人々によってあっという間に世界中にその種が広がりました。罹患者のうち8割は無症状か軽症、2割が重症になります。5%は集中治療がなければ助けることができないと言われます。この病気の厄介なところは無症状か軽症の人たちが動き回って感染させてしまうことでしょう。

罹患したかどうかは検査によってしかわかりません。現状では検査の進捗状況は国のよって大きく違っています。日本では個人の不安を解消するための検査は許していません。保健所が医療機関の受け入れ可能な状況を睨みながら罹患の疑いが強い順番を決定し検査します。

この方法の最も大きな問題点は感染させてしまう8割の無症状や軽症の人たちが特定されないので無自覚に感染を広げてしまうという問題が残ることです。この方法の良い点としてはこの8割の人たちに医療機関のスペースを与えなくて済むので医療崩壊しにくい点です。

罹患した人にもし抗体ができるのでしたら将来抗体を持った人が社会に多く存在しますから爆発的感染がしにくい社会になり、このような状況になれば新型コロナの結末も可能になってくるでしょう。

現状の医療機関のキャパの余裕はほとんどの国ではそんなにありません。陽性になればそんな中で新型コロナの罹患者を入院させることになります。そのため医療崩壊となりそれが死亡率を上げる原因となっている国が存在します。医療崩壊とは急激に罹患者が激増したときにおこります。イタリアの死亡者が多いのは通常の医療体制にあまりに余裕がなかったためでもあります。

ヨーロッパのEUの指導のもと各国の財政健全化が図られてきました。これが医療キャパを小さくしていった面があります。財政を健全化しながら福祉国家を目指しそれが大連合で行うわけですからEUの困難さが理解できます。

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