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🎻オケおじ理事の鑑賞記📖#5

どーも、オケおじ理事です。5月の最終日、東京オペラシティ コンサートホールで、バイオリンとビオラ、チェロの全楽器が なんと名器ストラディヴァリウス
(ストラド)という弦楽合奏のコンサートを聴いてきました。この公演について
ご報告します。

第13回ストラディヴァリウス・サミット・コンサート2023

2023年5月31日

このコンサートは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の弦楽器奏者12人とチェンバロ奏者の計13人による公演でした。弦楽器の構成はバイオリン7、ビオラ2、チェロ2、コントラバス1で、コントラバス以外がすべてストラド製なのです。しかも借りてきた楽器です。

7丁のバイオリンの中には、わが財団が中野りなさんに貸与中の1716年製もありました。すなわち演奏者らは、それぞれの楽器と「日本ツアーの約2週間だけお付き合いする」ということなのです。企画した担当者は、この演奏者と楽器の関係を「ツアー期間だけの恋人同士」と表現しています。実際に同楽団員がそう言っているとか。

今年は5月24日の鹿児島公演を皮切りに全国10ヶ所で開催されました

会場には、昨年の第91回日本音楽コンクールで1位に輝き、わが財団が1779年製のグァダニーニを貸与している渡邊紗蘭さんの姿もありました。渡邊さんがコンクールで演奏するために借りた楽器も、この日の7丁の中の1丁だそうです。

この公演は1993年に始まり隔年で実施されていたのですが、新型コロナウイルス禍を経て5年ぶりの開催でした。客席は超満員で、「楽団の中で“仲良し”が来日したの?」と思わせるほどチームワークが良い演奏でした。弦楽合奏による協奏曲などアンコールを含む10曲を披露したのですが、ストラドを弾くほぼ全員がソロを務めました。それもそのはず。このコンサートツアーのメンバーは同楽団公認で「ストラディヴァリウス・ソロイスツ」という正式名称を与えられているのです。

曲ごとの感想は書き切れませんが、どの曲も聴衆の拍手の音量は最大でした。オケおじ理事としては、1716年製を演奏してくれた同楽団第1バイオリンのゾルタン・アルマジさんのしなやかかつ力強いソロが忘れられません。至極の時間をいただきました。

最後にビオラ奏者のヴァルター・キュッスナーさんが日本語であいさつしました。

「パンデミックのため私たちは長い間、日本に来られませんでした。こうして皆さんのところへ来られて、とても幸せです」