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妄想でへんてこな野菜を育てた話

ライフワーク、というとずっしりと重量感を感じる。今までの過去を振り返ると、自分の良さを活かし切れていないかもと思いつつ、自分が一生懸命取り組む活動の全てが楽しかった。ただ、よく言われるようなWill-Can-Mustが重なるようなものはまだ見つかっていない気がする。それがとてつもなく怖くて不安になってしまって、りょーちんに話を聞いてもらった。

「じゃあ、一回右脳を使ってみようか」と言われて、私は畑に向かった。土の中が光っている。私が通る道端に不思議なタネが落ちている。手に取って、何のタネかわからなかったけど、なんだか育ててみたいと思った。

畑ではキャベツやトマトなどを主に育てていて、少しスペースが空いているので、そこでこの謎のタネを育ててみることにした。来る日も来る日も水をあげる。はやく芽を出してね〜と念じながら。小さくも堂々としている芽が出る。ちょっとした達成感を味わい、水をあげ続ける。葉っぱが1枚、また1枚と増えていく。

葉っぱが増えて、幹がたくましく育っていく反面、すこししょぼしょぼとした葉っぱや枯れた葉っぱが目に付く。虫がついたりもする。病気の葉っぱは摘んだり、ビニールハウスをかけてみたり、太陽の光をたくさん吸収できるように向きを変えてみたりしながら、さらに水やりを続けると、ついに花が咲いた。紫色の大きな花が咲いた。私は嬉しくて、写真を撮る。インスタにアップしてみたりする。一緒に畑をやっている人たちにシェアする。「みて!こんな花を咲かせたよ!」と。

野菜を育てるからには、実がつくまで育てたい。そして、食べたい。花が枯れた後も水をあげ続ける。そうしたら、ぷっくりと、へんてこな形の小さな実がついた。とりあえず生で食べてみたらまずかった。それをみんなでシェアして、まずいねーと言いながら笑った。

その実からタネがいくつか取れた。次こそはおいしく育つかな、と願いをこめて、またその謎のタネを植えた。

振り返り

妄想畑を話し終えた後、りょーちんが言葉をくれた。畑にブルドーザー入れようとかって言う人ではないんだね、と。今後の畑をどうしていくかとかのコンサルというよりは、現場で育てたいんだね、と。

私はこの妄想畑を話しながら、今の仕事と重ねていた。たぶんこの場所面白いと思う。だからこういう風に見せたい。1回目は失敗しちゃったな。そうしたらこんな演出を入れたら面白いかな。お客さんも喜んでくれた!と、私が面白そうと思ったものを、ありのままの姿を、自分の編集の仕方次第でお客さんに届ける。こんな面白いもの見つけたから見て!と言わんばかりに。

選ぶ

直感がいちばん正しいと思う、と聞いた。できることで選ぶのではなくて、直感でやりたいことを選んでいたら、その選択を正解にするように動いていくと。そのためには、歩いて行く道を不安や心配で曇らせないで、周りの意見を求めすぎないで、自分の心の声を聞けるようにしたいと思う。余分なものを抱えすぎないで、身軽にすること。手放したら入ってくる。それを信じて。

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