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"安ギターにしかない"魅力に取りつかれている 前編

(画像はフリー素材なので自分には何も関係ありません。かっこいいね)


自分はギターを弾き始めて18年目になる。
今メインのギターは旧ロゴのBacchus Universeのストラト。
高円寺のハードオフで税込み8800円で購入し、ピックアップやら配線やら色々弄って使っている。
このギターでライブのサポート、ギター入れやレコーディング等々もしている。ガンガン前線で使っているお気に入りのギターだ。

MusicmanやPRS、MomoseやMayonesなどのある程度値段がするメーカーのギターも所有したり触ってきたが、何故かまた安ギターに来てしまった。
最近思う事があり、自分の過去の安ギター遍歴をまとめてみようと思う。


初めてのギター

初めて手に入れたギターは、中学1年生の時にお小遣いしばらくいらないから!と親にねだり買ってもらった、PhotogenicのSG。
チェリーカラーでラージピックガード、カバードハムバッカーが2発乗ったギターだった。ダンボールを開けた時、あまりにいい匂いだったので30分ぐらい嗅いでた。鏡を見ていないがウットリとしていたと思う。
当時憧れていたkarimonoというギタリストに影響されSGにしたのだが、でも同じ色のを買うのは恥ずかしい…と思いチェリーにした。

ネックが異常にねじれる個体で、ビビりを無くすために6弦12Fの弦高を3mmまで上げたり、自分ですり合わせに挑んだりもした。
カバードはカッコよくない!とマイナスドライバーでカバーをこじ開けたり(ぶち壊して外した)もした。ロウでべったべたなハムバッカーが顔を出して困惑したのを覚えている。
音が出なくなった時は頑張って原因を調べ、親の工具箱からボロボロのハンダこてを取り出し、ホームセンターに音響用でもないハンダを買いに行って不器用ながらハンダ付けをした。
近所に楽器屋さんが無かったのと中学生でお金が無いのもあり、自分で独学で調べかなりめちゃくちゃな弄り方をした。
今思うと可哀想なことをしたな、という気持ちもあるが、物凄く愛着が湧き2年間は無我夢中でそのギターを使い、毎日毎日ギターを弾いていた。

初めて持ったギターが安ギターだったというのもあり、3万円ぐらいまでの安ギターと言われる価格帯のギターが凄く気になり、ネットの海をさまよい続けていた。

個性があり、当たりを引けば10万円台にも勝るとも劣らない。
どんどん新興メーカーが出ては消えていき新陳代謝が良い。
値段が安いため、自分でパーツ交換をしたり調整するのに抵抗が少ない。
気軽に自分好みに出来る楽しさがある。
外れを引いてもそれはそれで愛らしい。

調べれば調べるほどそんな情報を見つけ、気づけば毎日2chの安ギタースレにかじりつき、注目されているメーカーをリストアップしていた。
当時の2chの書き込みは以下のようなものだった。

SXの桐ラトは軽くて面白い音!
レジェンドはそんなに外れない!
ようわからん怪しいサイトのセミアコはやめとけ!ヤバい!
OLPのミュージックマンコピーは質が悪い!
エリオスのコスパはエグい!
↑分かる俺も中古で見つけ次第片っ端から買ってるわウホホ
↑オメエみてえなやつのせいで買えねえんだよ買うの自重しろ

たまに起きる争いも眺めつつ、いろんなメーカーの情報を集めては一喜一憂し、自分が手に入れたらどんな改造をしようか妄想を続ける日々だった。
ただお小遣いもそんなにあるわけでもなく、お年玉はすべてメイプルストーリーにつぎ込んでいたためギターを買うお金は無かった。
(余談だが、当時の生活の優先順位はメイプルストーリー>>ギター>>>>>>>学生生活だった)

安ギター沼の入り口

高校生でバイトを始める

高校生になり、携帯代は自分で払えと言われやむなくホームセンターでバイトを始めた。
当時は田舎なのもあり、時給670円でせっせと木材を切ったりレジをしたり、暇さえあればバイトをしていた。
とある日、バイト先から徒歩5分ぐらいのところにハードオフがあることに気づきふと立ち寄った。ここが沼の始まりだった。

「フェンダー、ギブソン、セルダーぐらいは知ってるけどよく分からんギターがいっぱいある…!なんだこれ!!楽しい!!試奏させてください!!」

もう速攻ハマった。脳が焼けた。
こんなんもうカラオケとイオンぐらいしか娯楽が無い田舎者にとってはドーパミンが溢れかえるテーマパークであり、発狂モノである。バイト前に時間があれば毎回寄った。
こないだ見たギターがもう無い!と思ったら新しいギターが増えてる!!
という目新しさもあり、飽きずにせっせと通った。
毎回試奏もさせてもらった。本当御世話になりました。

そんな中、一つの葛藤が生まれ始める。
ヤバい。どれもカッコいい。欲しい。全部欲しい。でも高い…バイト代があるとは言えどれも魅力的だし…ううん…どうしよう…

あっ、安いギターならポンポン買えるじゃん!

となり、ここから高校時代このハードオフで10本ほどギターを買うようになる。
それとは別に通販でも買っていた。
特に買っていたギターを目盛っていたわけではないのだが、思い出せる限り書き出してみたところ、高校卒業までに累計約15本ほど買っていた。
この経験は今でもとてもいい経験だったな、と思う。

そして、色々買っては安ギターならではの個性やチープさ、愛らしさに触れ、どんどん魅力にハマっていくことになるのである。

長くなったので後編に続く形にします。
後編では実際に買ったギター1本1本に(なるべく)触れ、どのようにハマったかを書こうと思います。


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