「意味に出会い意志を買う」ということ。デニムブランド「ITONAMI」そごう西武渋谷で6ヶ月の挑戦が始まります。
デニムブランド「ITONAMI」は9月2日より、そごう・西武が西武渋谷店パーキング館1階にオープンするメディア型OMOストア「CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)」(以下、CBS)に出店いたします。
「CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)とは↓
期間は2021年9月から6ヶ月間を予定。ITONAMIの製品の中心ラインナップが並び、都内で常設としてご購入いただける唯一の場所となります。
紀伊国屋書店の跡地で展開するCBSの洗練された空間はA〜Dの4エリアに分かれ、ITONAMI製品は「BASE B」(公園通り側からの入り口すぐ)にあります。
ともに並ぶ50のブランドも素敵な方々ばかりです、渋谷に新しい風を吹かせるこの店舗、ぜひ体感していただけると嬉しいです。
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ここからはITONAMI・山脇の想いについて。
そごう・西武にとって大きな大きなチャレンジとなるこの新業態CBSの構想。事業部長の伊藤さんから初めて話を聞いたのは2020年2月のことでした。
2018年にそごう・西武に入社されてからCBS立ち上げのために奔走されてきたという伊藤さん。お話しした際にはすでにたくさんの具体的なアイデアがあり、
「ブランドとお客さんの垣根をゆるやかに」
「過ごしやすくゆったりと製品の世界観に触れられる空間を」
「いまの、これからの時代に求められるモノゴトを届けたい」
彼が話すすべての未来が魅力的で、僕もそんなお店が、空間があったらとても素敵だなあと。
しかもそれがそごう・西武という、グループではロフトや無印を生み出してきたという歴史あり、大きな実績あり、可能性に満ち溢れた企業から誕生することにとてもワクワクしたのを覚えています。
伊藤さんは地方のものづくりにも目を向けているとのことで、ありがたいことに岡山に拠点を持ち瀬戸内のデニム工場とものづくりする僕らITONAMIにも出店オファーをくださいました。
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本当に難しい状況下ではありますが、この9/2無事CBSはオープンすることになりました。前日9/1僕は初めてCBSの中を見ることができ、一足先に体験をしてきました。
店舗の中は落ち着いたトーンで洗練されていて美術館のよう。ひとつひとつの製品はQRコードで情報を読み取る仕組みになっていて、大袈裟な表示も無ければ値段も掲示されていません。
つねにオンラインと行き来しながらお買い物を楽しむ形となっています。
購入の決済ももちろんオンラインで。そのまま店頭在庫を持ち帰るか、配送にて後日受け取るかを選択することができます。
身を置いてこそ魅力のわかる空間なので、ぜひ足を運んでみてください。
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1階の会場を後にし、別の館の地下2階で営業している「うのまち珈琲店」を訪れてから帰ろうと階段を降りていたところ、踊り場にCBSのポスターが貼ってあるのを見つけました。
「意味に出会い意志を買う。」
お馴染み西武のロゴ、親しみあるフォントでデザインされたシンプルなこのポスターの言葉を見たとき、僕は、とても熱くじんわりと、嬉しい気持ちになりました。
そごう・西武の、伊藤さんの、CBSメンバーのこの事業に懸ける思い、描きたい、叶えたい未来がこの一言に詰まっていると。
大きな大きな何か、とてつもないことが、後から振り返ったらここだったんだ!というようなことが始まりそうな気がして、期待と希望に満ちた思いで僕は階段を下ってゆきました。
この言葉についてCBSの方々とちゃんとお話ししたわけではありませんが、僕の思う「意味に出会い意志を買う」という言葉の解釈は
消費者としてモノを購入する上で豊かすぎる選択肢に恵まれた故に、逆に自分にとって何が良いモノなのか、大切なのか、買うべきなのか決めるのが難しくなっている。
そんな中でブランド・つくり手の製品に込めた思い、その背景を知るとともにモノと出会うという体験、そしてそんなものづくりへのリスペクト、共感という感情を持ってそのモノを購入して欲しい。
「意味に出会い意志を買う」というのはそういうことなのではないでしょうか。
ただ僕はここへさらに一つ、自分の想いを付け加えたい。
意志を買うという言葉の、「意志」は、ブランド・つくり手側の意志であるだけではなく、購入する私たち側の「意志」でもあると思うのです。
もちろん今の時代、誰がどこでどういう思いでどういう風にしてつくられたモノであるかを知り、モノそれ自身を超えて背景にある情報や環境への共感、期待、応援の意を込めて購入する、そういう考え方は賛成しますし、とても大事なことだと僕も思います。
ただ、ただそれに止まらず、購入したからには大切にするぞと、永く愛してやるぞと、そういった購入する側の意志、つまりは「意志(=決意表明)を買う」というような気持ちが無ければ、
結局モノは簡単に消費され、モノにまつわるストーリーも消費され、一時的な流行で終わってしまうと思うのです。
自分たちへのプレッシャーも込めて、このCBSに並ぶブランドの製品たちは、品質も高く、きっと永く使い続けられるモノばかりだと思います。そしてブランド側も大切に最後まで使ってもらいたいと願っているはずです。
ITONAMIとしても、決して安くはない製品を買っていただく以上、永く愛着持って着用し続けて欲しいと心から思っていますし、そのためにブランドとしてできることを模索しています。
(いま行っている「Qonversations」での連載もその一環です。)
買ったその先のこと、どうすれば、そのモノを大切に使い、身に着け続けられるのか。経年変化や人間の"飽き"という感情にどう向き合っていけば良いのか、どうすれば愛し続けられるのか。
まだはっきりとした答えや意見を伝えられないのがもどかしいですが、けれど、ITONAMIとしては確実に向き合っている大切な課題です。
9/2から、渋谷に新たな店舗が誕生します。
空間を通じてブランドに触れ、自分にとっての特別な意味を感じ、モノへの、そして自分自身への意志を、買う。
CBSを通じてそんな体験をしていただけたら何より嬉しいですし、ITONAMIも6ヶ月間覚悟を持って臨みます。
僕山脇自身も週末など不定期で店頭に居りますので、ぜひお会いした方はお話しさせてください。
いよいよスタート、よろしくおねがいします。
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