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旅先をもっと味わうために私がやっている3つのこと



住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行。古くは必ずしも遠い土地に行くことに限らず、住居を離れることをすべて「たび」と言った。

広辞苑より抜粋

旅とは知らない他の場所へ行くこと。
では、旅を楽しむにはどうすればいいのだろう。
私は旅を噛み締めるように楽しみたい。
その体験を身体に染み渡らせたい。
まずは私から歩み寄ってみよう。

そのために私がやっていることは3つ。

  • 出発前に歴史を学ぶ

  • 現地の地図を手に入れる

  • スクラップブックを作る

カバンの中でクタクタになったスクラップブック
私だけの思い出がギュッと詰まっている宝物

その場所を何も知らなくて旅は楽しめる。
でも、知ることで楽しさはグーンと増える。
居場所を確認して目的地までたどり着く。
思い出を形に残しておくと年月が経っても味わえる。

それは旅をしながら身につけたコツ。
満喫度が上がる実践的なコツ。
この記事では、そのお話をさせてください。

出発前に歴史を学ぶ

ポルトガル・リスボンのカルモ考古学博物館
1755年の地震で崩壊した教会が博物館になっている

旅をすればするほど気付く、その場所の歴史、遺跡の大切さ。
もっと知りたい、知っていればもっとその場所と仲良くなれる。
世界史の教科書だけの知識じゃもったいない。
史実があったのはここなんだから。

その場所で何が起こったのか、誰が何をしたのか、それはいつだったのか?それを知るだけで見えている景色の意味が変わります。これが解像度が上がるってことなんだと実感する体験です。でも、そのためには事前に調べておかないと!

旅先のリサーチは誰もがしますが、その内容に「歴史」も加えてみませんか?ウィキペディアを読むのもいいし、観光協会のホームページにも書いてあります。概要だけ、主要なできごとだけでも頭に入っていたら訪れる場所の解像度がグンと上がります。行きの道中で読んで、気持ちを一足早く旅先へ飛ばしましょう。

歴史の概要をスクラップブック帳のサイズに印刷して貼る
これをやっておくだけで旅先がグンと近くになる

たとえば、スペインのバレンシア。コマーシャルでもよく見る現代的な建造物がある芸術科学都市。こんな非日常的な景色がある地区、実は川の底でした。氾濫を繰り返し、街に深刻な洪水の被害を与えていたトゥリア川は1957年の大洪水の後、川床の移設が進められることに。その後、跡地は市街地を囲む細長い公園となり、一部にオペラハウスや博物館などの複合施設(芸術科学都市)が建設されました。

スペイン・バレンシアの芸術科学都市
現代的な建築物の背景には洪水の悲劇が隠れている

その場所で起こったできごとや、生きてきた人々に思いを馳せてみましょう。歴史を知ることで旅先への解像度が深まります。見ている景色の意味がずっと身近になるはずです。

現地で地図を手に入れる

観光地だけでなく自然公園やワイナリーの地図もあります

地図は「文化の総合的産物」ともいわれ、「文字よりも古いコミュニケーション手段」と称されることがあるように、表現手法として人類に重宝されてきたもの

地図 - Wikipedia

見知らぬ場所だからこそ手に入れたいのが地図です。Googleマップはリアルタイムで自分の居場所がわかる便利なアプリですが、紙の地図を手にする感覚にはかないません。道は合っているか、街をぐるぐる見回して標識と地図を照らし合わせる、それは紙媒体の地図でしかできない身体的な体験です。スマホから目を離して視線を上げてみましょう。

通常、紙の地図はホテルやツーリスト・インフォメーションで無料で手に入れることができます。現地の名所や公共交通機関の路線など、旅に役立つ情報が地図にはいっぱい。眺めているだけでも気分はあちこちに飛び立ちます。それに、思い出がいっぱい詰まった紙の地図は、自分へのスペシャルなお土産にもなります。

私は子どもの頃から地図が大好きでした。地理の授業中も日本だけでなく世界の地図を眺めて空想上で旅をしていました。でも、地図を手にしてその場所に立った時の感覚は格別。地図は私の相棒です。

フランス・ニース東部にある丘からの眺め
海を見ながら海岸沿いの道を歩きたい

自分はどこにいるのだろうか、何を見ているのだろうか。美しい景色だからこそ、もっと全体像を知りたくなる。そんな時こそ地図を手にしましょう。場所によってはグラフィック的におしゃれな地図もあるります。手に入れたい強力な旅のアイテムです。

フランス・ボルドーの地図
イラストが素敵な地図!

スクラップブックを作る

チェキの写真やチケットを貼ったり
イラストを描いたり

電車やバスの切符、まだまだ紙媒体が多いですよね。美術館のチケットはアートが印刷してあって素敵だし、お店の包装紙もエキゾチックで可愛らしかったり。そんなアナログなアイテムはどうします?

捨てるのは体験まで消えてしまうようでもったいない。まとめてクリアファイルに入れる?そんな乱雑にまとめたパンフレットは後で見返すこともなく、整理するのも面倒になり、最終的にはゴミになってしまいます(実体験済み)。

そこで私のオススメはスクラップブック。カバンに入る大きさで、いざという時にメモ取るのにも使えます。しかもそのメモでさえ思い出として残しておける。スクラップブックにルールなんてありません。自分が使いやすいように気楽に作りましょう。あちこちにメモして、チケットを貼り付け、楽しく思い出をまとめましょう。

それと、事前に旅の予定やリサーチ情報、ホテルの住所も書いておきましょう。旅先ではスマホの電波が入らないこともあるので、アナログに書き記しておくのは必須です。

街の歴史を印刷した紙を貼り、おいしかった食事の名前を書き記し、買い物のレシートも貼りましょう。何を買ったのか、あの場所ではいくらだったのか、たわいもないことだけど、数年後、見返して鮮明に蘇る記憶はプライスレス。地図は大きくて貼れないのでブックに挟んで保存することになるけど、そう、スクラップブックは貼りきれない思い出がいっぱいの宝物になるんです。

これは大阪に行った時に作ったもの
ふふふ、山崎蒸留所のレシートも出てきた!

旅が好きだからこそ、いろんな場所を訪れると記憶は薄れてしまう。そんなのもったいないですよね。あんなに楽しかったのに、また訪れたいのに、あの面白い店員さんがいたお店はどの街?あの夕日に見とれたのはどの海だった?

実際に足を運んで見てきた景色や空気感、気軽に形に残しておきたいのならスクラップブックがオススメです。自分だけの旅のアルバムとなり、旅の体験を宝物に変える方法です。

最後に

事前にしっかり調べていても新しい発見はいっぱいできます。しかも調べるほど発見の密度が濃くなります。
地図も旅先を俯瞰するのに大切なアイテムです。
スクラップブックは、発見前と後との双方の気持ちを記録することもできる優秀なアナログ媒体です。しかも私だけの体験を財産と変えるアルバムとなります。

出発前から歴史でテンションを上げて、地図で居場所を確認し、帰った後も体験を噛み締める。そんな旅を味わうコツを紹介しましたが、読んでくれた方のヒントになれば嬉しいです。


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