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パスワード管理アプリってどうなの?(安全性編)

前回の仕組み編に続き、今回はパスワード管理アプリの安全性についてお話しします。
安全性って聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、なるべくわかりやすく具体例も交えてご説明していきます。
大切なパスワードを預けるのであれば、ちょっとだけ詳しくなっておきましょう。


1. エンドツーエンド暗号化


パスワード管理アプリは、エンドツーエンド暗号化という仕組みで、あなたのパスワードをしっかり守ります。
簡単に言うと、あなたが入力したパスワードを送信してから、アプリがそのパスワードをサーバーに保存するまで、誰にもその内容が見られないようにする技術です。

例えば、あなたが大事な手紙を出すとき、しっかりと封をしてからポストに投函するイメージです。
この「封」が暗号化にあたります。
途中で誰かに手紙の内容を見られないように、しっかり守ってくれるんです。

2. 二段階認証


二段階認証は、セキュリティをさらに強化する手段です。
通常のパスワードに加えて、もう一つの認証手段を使います。
たとえば、スマホに届く認証コードを入力する必要があるなど、二つのステップで確認を行います。
これにより、仮にパスワードが漏れても、簡単にはアカウントを乗っ取られません。

銀行のATMでお金を引き出すときに、キャッシュカードだけでなく暗証番号も必要になるのと同じように、二段階のチェックを行うことで、セキュリティが格段に高まります。

3. セキュリティ監査とアップデート


パスワード管理アプリは、定期的にセキュリティ監査を受け、新しい脅威に対応するためにアップデートが行われます。
これにより、常に最新のセキュリティ基準を満たすように進化しています。

例えば、家の防犯システムが定期的にチェックされ、必要な改修が行われるようなものです。
これにより、安心して家を守れるように、パスワード管理アプリも最新の技術であなたの情報を守ってくれるのです。

4. ゼロ知識アーキテクチャ


ゼロ知識アーキテクチャとは、サービス提供者でさえもあなたのパスワードを見ることができない仕組みです。
たとえば、銀行の貸金庫に貴重品を保管するような感じです。
その金庫の中身を、銀行のスタッフが見ることはできません。
これにより、サービス提供者のサーバーがハッキングされても、あなたのパスワードが漏れるリスクを最小限に抑えられます。

個人で管理する安全性との比較


パスワード管理アプリの高度な安全性について理解できたところで、今度は個人でパスワードを管理する場合との比較をしてみましょう。
個人管理には、メリットとデメリットがありますので、それぞれ見ていきます。

個人で管理するメリット

  1. 分散管理によるリスク軽減
    個人で管理する場合、各パスワードが独立しているため、一つのパスワードが漏れても他のアカウントには影響がありません。例えば、銀行の口座とSNSのアカウントのパスワードをそれぞれ異なる場所で管理していれば、片方がハッキングされても、もう一方は安全です。

  2. シンプルで手軽
    紙に書いたり、覚えやすいパスワードを設定するだけなので、特別なアプリや設定は不要です。たとえば、普段使う5つのサイトのパスワードを覚えておくだけなら、特別な技術がなくても簡単に実行できます。

個人で管理するデメリット

  1. 記憶力に依存
    多くのパスワードを自分で管理する場合、記憶力に依存するため、忘れてしまうリスクがあります。たとえば、久しぶりに使うサイトのパスワードを忘れてしまい、再設定する手間がかかることがあります。

  2. 物理的なリスク
    紙に書いたパスワードが他人に見られたり、メモ用紙を紛失したりするリスクがあります。また、パソコンにパスワードを保存している場合、ハードディスクが故障したり、ウイルスに感染したりするリスクもあります。

  3. セキュリティ対策が不十分
    自分で管理する場合、エンドツーエンド暗号化や二段階認証のような高度なセキュリティ機能を利用できません。たとえば、簡単なパスワードを設定してしまった場合、他人に推測されやすくなります。

まとめ


パスワード管理アプリは、さまざまなセキュリティ機能を備えており、パスワードを安全に管理する強力なツールです。
しかし、個人での管理にもメリットはあり、特に少数のパスワードを扱う場合や、手軽さを重視する人には適しています。
どちらの方法が自分に合っているか、メリットとデメリットを比較して、あなたのライフスタイルに最も合う方法を選んでくださいね。
いずれにしても、自分の情報を守る意識が何よりも大切です。


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それではまた。
みゆき

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