銘柄評価:ニコン(7731) 81点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

株式会社ニコンは1917年7月に設立され、1949年5月に上場しました。主な事業内容は、一眼レフカメラや半導体・液晶製造用露光装置、医療機器の製造です。主要事業セグメントと売上比率は、映像39%(利益率17%)、精機31%(利益率7%)、ヘルスケア15%(利益率5%)、コンポーネント7%(利益率31%)、デジタルマニュファクチャリング8%(利益率-26%)です。株購入における総合評価は、安定した事業基盤と多様な事業ポートフォリオを持つ企業として評価できますが、一部セグメントの低利益率やコスト増が懸念材料です。

2. 安定した成長の有無

ニコンの財務状況は健全で、自己資本比率は59.6%と高水準です。株主還元の状況も良好で、増配傾向にあります。売上は過去数年間で増加していますが、利益は一部セグメントのコスト増によって圧迫されています。成長性はあるものの、安定した成長にはさらなるコスト管理が必要です。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は7,172億4,500万円、営業利益は397億7,600万円でした。過去数年間の成長率は堅調で、特に半導体露光装置の販売が成長を牽引しています。将来の予測では、2025年度の売上高は7,450億円、営業利益は350億円と見込まれています。現在の株価は約1,500円、時価総額は5,693億円、総資産は約1兆1471億円です。

4. 現在の株価

現在の時価総額は5,693億円です。総資産は1兆1471億円、自己資本は6,837億円で、自己資本比率は59.6%です。財務的には非常に健全です。

5. キャッシュフロー、現金

2024年3月期の営業キャッシュフローは307億円、投資キャッシュフローは-414億円、財務キャッシュフローは-89億円でした。現金及び現金同等物は2,066億円と強固なキャッシュフローを維持しています。

6. 配当性向

過去の配当金は、2022年度は1株あたり40円、2023年度は45円、2024年度は50円と増加しています。今後も30円から55円の配当が予測されています。配当性向は安定しており、株主還元に積極的です。

7. 採点と解説

  • 業績と財務(20点満点中16点)
    業績は堅調ですが、一部セグメントのコスト増が影響しています。財務状況は健全です。

  • 株価の安定性(20点満点中15点)
    株価は安定しており、時価総額も高水準です。

  • 成長性(20点満点中16点)
    半導体露光装置などの成長が期待されますが、コスト管理が課題です。

  • 業界地位と競争力(20点満点中17点)
    一眼レフカメラや露光装置での地位は高く、競争力も強いです。

  • 配当性向と株主還元(20点満点中17点)
    配当性向は高く、株主還元に積極的です。

8. 総合評価(100点満点中81点)

ニコンは、安定した業績と強固な財務基盤を持つ優良企業です。特に半導体露光装置や一眼レフカメラでの強みがありますが、一部セグメントのコスト増が課題です。総合評価は81点です。

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