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銘柄評価:ソフトバンク(9434) 90点

1) 会社の概況と特徴

ソフトバンク株式会社は1986年に設立され、2018年に上場しました。通信事業を主軸に、『ソフトバンク』や『ワイモバイル』のブランドを展開し、またヤフーやZOZO、PayPayなどの非通信事業にも力を入れています。連結事業構成としては、コンシューマ部門が49%(利益率16%)、法人部門が12%(利益率18%)、流通部門が9%(利益率4%)、ヤフー・LINE部門が26%(利益率10%)、金融部門が2%(利益率-9%)となっています。通信事業に加え、デジタルサービスの拡充が成長の柱となっています。

2) 株購入における総合評価

ソフトバンクは安定した通信収入と多角化戦略による成長ポテンシャルを持つ企業です。特に、ペイペイの再評価益や通信収入の回復、EC分野での費用削減が業績に寄与しています。日本語特化の大規模言語モデルの開発やペイペイとの連携強化など、今後の成長が期待される分野にも積極的に取り組んでいます。安定した配当政策と成長戦略が魅力的で、長期的な投資先として有望です。

3) 売上と利益、成長性

2023年度の売上高は5兆9,120億円、営業利益は1兆601億円、純利益は5,314億円でした。2024年度の予測では、売上高は6兆600億円、営業利益は8,400億円、純利益は4,620億円と堅調な成長が見込まれています。2025年度には売上高が6兆4,000億円、純利益が4,910億円に達する見込みです。

4) 株価と時価総額、総資産

2024年1月の株価は最高1,996.5円、最低1,751円で推移しており、時価総額は9兆6,338億円です。総資産は15兆3,929億円、自己資本比率は15.0%です。

5) キャシュフロー、現金

2023年度の営業キャッシュフローは1兆1,557億円、投資キャッシュフローは-1,547億円、財務キャッシュフローは-4,952億円です。現金及び現金同等物は2兆591億円を保有しています。

6) 配当性向

2023年度の配当金は86円でした。2024年度も同様に86円、2025年度も86円の配当が予想されています。安定した配当政策が特徴で、株主還元に積極的です。

7) 採点と理由

  • 業績と財務 (20点中18点)
    安定した業績と堅実な財務基盤を持ち、成長が見込まれます。

  • 株価の安定性 (20点中17点)
    株価は比較的安定しており、長期投資に適しています。

  • 成長性 (20点中18点)
    多角化戦略と新規事業への積極的な取り組みが成長を支えています。

  • 業界地位と競争力 (20点中19点)
    通信業界での強固な地位とデジタルサービスでの競争力が高いです。

  • 配当性向と株主還元 (20点中18点)
    安定した配当政策と高い株主還元が評価されます。

総合評価: 100点中90点

ソフトバンクは、安定した収益基盤と成長ポテンシャルを持つ企業であり、長期的な投資先として魅力的です。多角化戦略による成長と安定した株主還元が期待できるため、機関投資家にとって有望な投資先と言えます。

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