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銘柄評価:住友化学(4005) 67点

1. 会社の概況と特徴

住友化学は1925年に設立され、1949年に上場しました。総合化学大手で、石油化学、医薬品、農薬、電子材料など幅広い分野で事業を展開しています。主要事業セグメントの売上比率と利益率は、エッセンシャルケミ32%(-12%)、エネルギー機能材料12%(2%)、情報電子化学17%(11%)、健康農業22%(6%)、医薬品14%(-39%)です。株購入における総合評価として、住友化学は多角化された事業ポートフォリオを持ち、長期的には安定した成長が期待されますが、直近の収益性には課題があります。

2. 安定した成長の有無

住友化学の財務状況は自己資本比率24.5%と改善の余地があります。株主還元は配当金の減少が見られますが、事業再編やコスト削減を進めています。売上と利益は一部事業の不振が影響しているものの、情報電子化学や農薬分野の回復が期待されています。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は2兆4,469億円、営業利益は-4,888億円でした。過去数年間の成長率は減少傾向にあり、特に2023年3月期の収益性が大幅に悪化しました。将来の予測としては、2026年3月期には売上高2兆8,000億円、営業利益950億円が見込まれています。現在の株価は348.8円で、時価総額は5,241億円、総資産は3兆9,348億円です。

4. 現在の株価

現在の株価は348.8円で、時価総額は5,241億円です。総資産は3兆9,348億円で、自己資本は9,657億円です。自己資本比率は24.5%と低めですが、事業再編が進めば改善が期待されます。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは-513億円、投資キャッシュフローは-1,122億円、財務キャッシュフローは492億円です。現金及び現金同等物は2,174億円で、流動性は維持されていますが、キャッシュフローの改善が必要です。

6. 配当性向

配当金の過去の実績は、2022年3月期が14円、2023年3月期が6円、2024年3月期が3円でした。今後の配当予測としては、2025年3月期が6円、2026年3月期が9~12円が見込まれています。

7. 採点と理由

業績と財務(20点中12点)
直近の業績悪化と財務状況の改善の必要性が見られますが、将来的には回復が期待されます。

株価の安定性(20点中14点)
株価は低迷していますが、安定した事業基盤があります。

成長性(20点中14点)
一部事業の回復が期待され、長期的な成長性があります。

業界地位と競争力(20点中15点)
総合化学大手としての競争力は強く、多角化された事業ポートフォリオを持っています。

配当性向と株主還元(20点中12点)
配当金は減少していますが、将来的な増配の可能性があります。

8. 総合評価(100点満点中)

67点
住友化学は多角化された事業ポートフォリオを持ち、長期的には安定した成長が期待されますが、直近の収益性や財務状況には課題があります。

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