銘柄評価:太平洋セメント(5233) 86点
1. 会社の概況と特徴(300文字以内)
太平洋セメント株式会社(5233)は1881年5月に設立され、1949年5月に上場しました。主な事業内容はセメントの製造と販売であり、米国やアジアを含む海外展開も行っています。また、骨材や建材、石炭灰や汚泥などの産廃再利用も収益源としています。主要事業セグメントとしては、セメント事業が70%の売上(利益率5%)、資源事業が7%(利益率10%)、環境事業が7%(利益率9%)、建材・建築土木事業が8%(利益率6%)を占めています。株購入における総合評価としては、セメント業界でのリーダーシップと多角化戦略による安定した収益性が評価できます。
2. 安定した成長の有無
太平洋セメントは健全な財務状況を維持しており、ROEが8.2%、ROAが3.2%です。株主還元も積極的で、2024年度には増配が予定されています。売上と利益は安定して成長しており、特にセメントの需要回復と海外事業の好調が寄与しています。
3. 直近の売上高、営業利益
過去数年間の売上高と営業利益の推移は以下の通りです:
連20.3:売上高884,350百万円、営業利益61,008百万円
連21.3:売上高863,903百万円、営業利益63,610百万円
連22.3:売上高708,201百万円、営業利益46,701百万円
連23.3:売上高809,542百万円、営業利益4,456百万円
連24.3:売上高886,275百万円、営業利益56,470百万円
将来の予測としては、2025年度には売上高960,000百万円、営業利益84,000百万円が見込まれています。現在の株価は約3,985円で、時価総額は約4,751億円、総資産は約1,338,251百万円です。
4. 現在の株価
現在の株価は約3,985円で、時価総額は4,751億円です。総資産は約1,338,251百万円であり、自己資本比率は42.1%です。
5. キャッシュフロー、現金
営業キャッシュフローは1,405億円、投資キャッシュフローは-821億円、財務キャッシュフローは-594億円です。現金及び現金同等物は711億円です。
6. 配当性向
過去の配当金の実績は以下の通りです:
2022年度:70円
2023年度:70円
2024年度:70円
今後の配当予測としては、2025年度に80円、2026年度には80~90円が見込まれています。
7. 評点と理由(各20点満点)
業績と財務(17点):安定した売上と利益の成長が見られるが、セメント需要に依存。
株価の安定性(15点):市場の影響を受けやすいが、長期的な安定性は高い。
成長性(18点):海外展開と新規投資による成長が期待される。
業界地位と競争力(19点):セメント業界でのリーダーシップと多角化戦略により競争力が高い。
配当性向と株主還元(17点):安定した配当と増配が評価できる。
8. 総合評価(100点満点中)
総合評価は86点です。安定した収益性と成長の見通しが良好であり、セメント業界でのリーダーシップが強みです。
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