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銘柄評価:ファーストリテイリング(9983) 91点

1) 会社の概況と特徴

ファーストリテイリング(9983)は、1963年に設立され、1994年に上場した日本を代表する衣料小売業企業です。主力ブランドである「ユニクロ」は、国内外で広く認知されており、特に中国や東南アジアでの成長が著しいです。また、欧米市場でも積極的に展開を進めています。ファーストリテイリングは、製品の企画から製造、販売までを一貫して行うSPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)方式を採用しており、高品質な商品を低価格で提供することを強みとしています。「ジーユー」などのブランドも展開し、多様なニーズに応えています。

2) 株購入における総合評価

ファーストリテイリングは、グローバル展開と高品質・低価格戦略で持続的な成長を遂げている企業です。連続して最高益を記録しており、特に海外市場での成長が期待されます。株価は安定して高水準を維持しており、配当利回りも魅力的です。ただし、世界経済の影響や為替リスクなどの外部要因には注意が必要です。長期的に見て安定した収益を期待できる企業として、投資の魅力が高いと評価できます。

3) 売上と利益、成長性

2023年度の売上高は2兆7,665億円、営業利益は3,810億円、純利益は2,962億円でした。2024年度の予測では、売上高は3兆500億円、営業利益は4,500億円、純利益は3,100億円とされており、引き続き成長が見込まれています。特に、海外ユニクロ事業の成長が業績を牽引しています。

4) 株価と時価総額、総資産

2024年1月31日時点の株価は43,660円、時価総額は13.8兆円です。総資産は3兆4,349億円、自己資本比率は54.8%と健全な財務状況を示しています。株価は長期的に見ても堅調で、安定した投資対象と言えます。

5) キャシュフロー、現金

2023年度の営業キャッシュフローは4,632億円、投資キャッシュフローは-5,744億円、財務キャッシュフローは-3,645億円でした。現金及び現金同等物は9,032億円を保有しており、十分な流動性があります。今後も積極的な設備投資が予想されるため、資金運用に注目です。

6) 配当性向

2023年度の配当は年間375円であり、2024年度の予測では年間330円とされています。配当性向は高く、安定した株主還元を実現しています。今後も高水準の配当が期待されます。

7) 採点と解説

  • 業績と財務 (20点): 18点 - 売上、利益ともに堅調に推移しており、財務状況も健全です。

  • 株価の安定性(20点): 19点 - 株価は高水準で安定しており、投資対象として魅力的です。

  • 成長性 (20点): 17点 - 海外市場での成長が続いており、今後も成長が期待されますが、外部リスクには注意が必要です。

  • 業界地位と競争力 (20点): 19点 - 国内外で強いブランド力を持ち、競争力も高いです。

  • 配当性向と株主還元 (20点): 18点 - 高い配当性向で株主還元を重視しています。

総合評価: 100点満点中91点

ファーストリテイリングは、安定した業績と財務、成長性の高さ、強力なブランド力、そして高い配当性向で、非常に魅力的な投資対象です。外部リスクには注意が必要ですが、長期的に見て高い収益性が期待できる企業です。

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