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追い風は本当に差し水面なのか?


追い風は本当に差し水面なのか?

競艇のセオリーで、「追い風は差し水面」「向かい風は捲り水面」と言われているが本当にそんな簡単なものだろうか。

インコースのターンが外に流れやすい

無風、若しくは向かい風の条件と同じ旋回をすれば外に流れるということは物理的に絶対そうなると言える。

懐が甘くなる

旋回が外に流れてしまうということは、必然的に懐が甘くなるということになる。

差しが届く

これはインコースの選手にとって最も影響がある。Sいっても先マイできてもいつもよりも外に流れやすい水面なら当然に懐が空くことになり、「差し」が決まりやすい条件となる。

選手も対応してくる

しかし、予想している私たちが当然に知っていることなら、実際にレースをしている選手はもっとわかっている。

追い風なら握りたくない心理

と言うことは、追い風水面では旋回が外に流れやすいということ。インコースの選手は握って差される可能性が高い為、なるべく握って旋回したくない。

外が甘くなる

握って旋回したくないと言うことは、できることならばしっかりと落として大事に周りたい。つまり、差しで負けるような旋回をしたくない。その反面、実は外が甘くなる。

インコースの外を攻める、ツケマイが効く

ということは、追い風の中、全速で握って旋回するインコースの選手が少なくなると「差し」よりも「ツケマイ」が決まりやすい水面と結論づけることができるのではないかと考えている。

インが握るレースになるかどうか判断

ここで大事なのが、このレースはインコースの選手が握る必要があるのか、それとも握る必要はなく大事に落として回るのかの推測。

・インが握るレースになる場合

インが握ってしまうレースになる場合は、いろんな条件はあるが、簡単に2つのケースを紹介する。

1 インで差されやすい選手

これは先日の記事でも紹介したようにインコースの差され率が25%以上の選手。どんな状況でもインコースから差されやすい旋回をする癖がある選手。

2 インコースにスリットで覗く選手がいる時

これはインコースの選手がスリットで覗かれてプレッシャーをかけられる展開で、捲られて負けたくはないと思い反射的に握ってしまうケース。

<スリットの例>

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・インが大事マイするレースになる場合

1 インで差されにくい選手

これも先日の記事で紹介したように、インコースの差され率が10%未満の選手で、捲られ率が10%付近の選手。

1 スリットで余裕の先マイができる時

これは、インコースの選手がスリットで伸び返す余裕があったり、Sもバチバチ決まっていて、外にもそれほどSで早い選手もいないケース。

<スリットの例>

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つまり、インコースの選手にとって外に覗かれるようなスリットになると捲られて負けたくはないから反射的に握り込む旋回をしてしまうため、追い風が追い討ちをかけていつも以上に旋回が流れてしまう為、差しが決まりやすい。

反対に、インがスリットで一人旅状態で焦って握る旋回をする必要がないときは、追い風で流れたくない為、しっかり落として大事に回る。その為、差しは決まりにくいが、外を全速で握る選手が絡みやすい。

追い風の時にツケマイを狙う時の注意点

ただ、基本的には追い風コンディションというのは1コーナーで全速で旋回する選手が外に流れるコンディションであるということは変わらない事実。いくら、インコースの選手が落として大事に回るからといってバカの一つ覚えのようにツケマイにいく選手を狙い続けるのはナンセンス。その為、どういう時にときに狙うのか判断することが重要。

ツケマイにいく選手の出足があるかどうか

これは周回展示の1コーナーの旋回を要チェック。追い風の1コーナーの周回展示ではみんなが重たそうにターンすることになるが、この条件でも風に負けず、ターンが膨れずに前に進んでいる選手を見つける。逆に、1コーナーでターンが風に負けている選手は、いくらインの選手が落として大事に回るからといっても自分の旋回が流れてしまう為、ツケマイに選手の1コーナーの旋回で判断する必要がある。

強ツケマイ

これはスリットでそれほど伸びていないが、ツケマイからインの選手を一気に飲み込むツケマイ。スリットで締めていくような感じの捲りとは別物。追い風水面ではみんなが差し水面と決まっていうが、実はツケマイが決まるような水面でもある。

まとめ

追い風のコンディションでは、一概に「差し」水面とはならないということはある程度わかっていただけたと思うが、インコースの選手が差されやすい握る旋回をするのか、ツケマイで負けやすい大事に回る旋回をするのかどうかの予想は非常に難しいに、実際にレースに行ってみないとわからない。感覚的に追い風の強さが6m以上吹いているようなときではスリット隊形は関係なく、6艇の選手全員が思い切って全速で旋回することは少ないように感じる。それでも全速で旋回する選手はほぼ確実に流れてしまう。今回お話した内容は、追い風3〜5mくらいのコンディションで使ってみると、新しい舟券が見つかるかもしれない。

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