見出し画像

1S1Mが考える競艇というバクチ

はじめに

まず、最初に「競艇で儲ける」と安易な考えを持っている人は、もっと違うことで儲けることを考えた方が得策。今回の内容は、競艇で儲ける!メシ食っていく!人生一発逆転!支払いのお金を競艇で稼ぐ!というような競艇を甘くみている人間には読んでも響かないと思うからここで止めてほしい。やめたくてもやってしまう競艇というバクチ、これと生活に支障がない程度に上手く付き合っていきたいと思っている人だけに読んでもらいたい。

競艇というバクチ

競艇というバクチ。レースは毎日行われ、1日に100レース以上行われる。競艇を始めた時は、全場全レース、締切近いレースをシラミ潰しに賭けていくことをしていた人も少なくないと思う。無論、博打というものはそんなに甘くない。根拠の薄いレースで舟券を買って数打てば当たるスタイルでは資金が持つはずがない。始まりは皆んな同じだと思うが、そこからしばらくしてから2パターンの人間に分かれる。舟券を一切買わなくなるか、それ以外か。これを読んでる人は後者だと思う。いろんな理由があると思うが、少なからず競艇に魅力を感じてしまったからだと思う。オッズ、レースの迫力、レーサーの魅力。

資金管理・マネーリテラシー

競艇というバクチをやっていくために、まず重要なことは資金管理だろう。世の中にはいろんなバクチが存在しているが、一番身近なところでいえばパチンコ、スロット。これは機械で決められた確率を同じベット数で追いかけ続けるもので、競艇という自分でベット数を決められるバクチとは全く異なるものであることを認識する必要がある。このバクチと上手く付き合うならまず資金管理において、自分のルールを作ることが重要だと思う。例えば、僕の場合、1Rから本場に行って、1R〜12Rを全部買う予定だとする。軍資金は30,000円。1R〜12R全て購入する予定で、軍資金30,000円なら1Rに賭けていい金額は、30,000円÷12Rで1Rあたり2,500円とルールを決める。そして、その中で勝負したいレースがあれば、それまでに当たった金額をプールしておいて2,500円に上積みしてベット数を上げて勝負する。本場に行かずにテレボートでやるときも同じ。軍資金が決まったらその日買うレース数を決めて1R辺りにいくら使って良いのかを決める。朝から飛ばしすぎて資金ショートしたりする人はこのやり方を真似してみてほしい。

レース選び

資金管理のルールをある程度決めたら、レース選びを考える。どこで勝負を打つのかという判断は非常に難しい。ガチガチのところに金額張ってガツんと回収するのか、自分の予想する目のオッズがついているところで勝負するのか。これは僕でもまだまだ課題となっている部分。ここで言いたい「レース選び」とは「見るレース」を作ること。勝負するレースを判断するのは非常に難しいが、「見るレース」という選択をすることは比較的簡単ではないだろうか。

「このレースは知らない選手多いな…」

「展示見てもだれがいいかわからないな…」

「進入隊形がS展と本番で変わりそう…」

「買い目が絞れない…」

いろんな理由があって悩むレースが必ずあると思う。そんなレースは思い切って「見るレース」として手を出さないという判断をした方がいい。経験上、迷いに迷って締切ギリギリまで悩むレースはだいたい外れるか当たっても抑えとか。レースを選んでメリハリをつける。これは競艇に限らず、全てのバクチに言えることだが、僕のバクチの師匠が教えてくれたこと。「10、10、10じゃない、3、3、10。極端にいえば、1、1,100。」

勝負レースの後のメンタル

資金管理やレース選びがある程度できるようになったら、勝負したレースの後のメンタルをしっかりコントロールする。これは資金配分にも関連している部分ではあるが、勝負に成功した後に狙ってもないレースに金額を張って欲張ったり、勝負に失敗した後に熱くなって狙ってもないレースに金額を張って取り替えそうとしてしまう。どちらも良くない。勝負レースなんで1日に数レース。その狙ったレースが終わったらハマってもスベっても一旦クールダウンすることで、無茶な掛け方をせずに済む。勝負に成功して、「今日の俺ならやれる」と思った瞬間に養分と化する。変なところに勝負する前に、その後行われるレース番組に目を通してみると、新たに勝負するレースが見つかるかもしれない。

やっては欲しくないこと

これは買えた〜!もっと厚く行けばよかったー〜!レース終わった後に○○すればよかった。と言うこと。これを言っているうちは絶対に成長できない。そんなことゴキブリでも言える。レース始まる前に命の次に大事な金を使って舟券を買っている時に出来なかったのだから、後の祭りに過ぎない。予想師という立場である以上、誰が出ているとかどんな展開になるとかはレース前に言うことで勝負している。レース前、舟券を買う時点で、必死で思考をフル回転させて買えなかったのだから、結果論を語るよりも、狙った選手が何故来れなかったのか、その理由を分析するほうがいい。その積み重ねが必ず次の舟券に役立つ知識。僕自身も、レースの見直しはもちろん、舟足評価に間違いがなかったのか、展示でよく見えたのに本番ではそれほどよくなかった、その逆で、展示ではよく見えなかったのに本番ではすごくよかったなどをレース見返す際にチェックするようにしている。

ここまでが、競艇というバクチと上手く付き合っていくための第一歩だと考えている。

1s1mの予想とは

ここからは1s1mの予想はどんなことを考えて予想しているのか紹介しようと思う。勿論、予想に正解はないし、人それぞれ色んな予想のやり方があると思うので、人を否定することは絶対にしないし、あくまで自論。

予想で重視するポイント

僕の予想をよく見ている方はよく知っているかと思うが、重視するポイントは「舟足」。もちろん、「舟足」だけが全てではなく「選手の腕、癖」「スリット隊形」それが作りだす「展開」。さらに、「水面コンディション」「選手心理」など競艇の予想に関して考えないといけない情報は無限に存在する。それに優先順位をつけて予想している。

展開を読むことは難しい

他の公営ギャンブルと違って、「6艇」で「3連単120通り」なのだから、当たる確率は高いのは事実ではあるが、競艇の「展開」を読むというのは非常に難しい。それを完璧に読むのは不可能だとも言えると考えている。

「本番、この選手がSいく」

「本番、この選手がP離れで飛び出す」

「本番、この選手は2コースからツケマイにいく」

「本番、この選手は3コースから捲り差しを狙う」

など、展開予想をしだしたらキリがない。あくまでも個人的な考え方ではあるが、「展開」を事細かに読むことに労力を使わないようにしている。「展開」を考えるよりも、どんな展開になっても舟券に絡む可能性の高い、「舟足」がしっかりしている選手を決めて、「展開」は考えすぎないようにしている(とはいっても、「展開」を度外視しているわけではない)。

舟足を重要視している理由

「舟足」を重要視していることには理由があって、舟足がいい選手と舟足が悪い選手は確実に存在するわけである。極端にいえば、乗り手は良くても乗り物が違う。これはどんなレース展開になっても絶対的な事実なのである。

舟足の次に重要視していること

その他、「展開」よりも重視していることがあって、これも絶対的な事実。「水面コンディション」。「水面コンディション」とは細かくいえば「追い風、向かい風」、海水面では「満潮と干潮」。気温の変化も影響するが、よっぽどの差がない限りは気にしない。この水面コンディションを読むことである程度の「展開」を読むことができる。確実にそうなるわけではないが、水面コディションを頭に入れておくことでどういう展開になるのか絞りやすくなる。「展開」は重視しないといったが、それはあくまでも絶対といえない事実がもたらす展開(スリット隊形など)であって、水面コンディションがもたらす展開は舟足の次に重視しているのかもしれない。

「水面コンディション」もたらすレース展開

水面コンディションがレースの展開にどう影響するか簡単に説明してみようと思う。

「追い風と向かい風」

風の影響はスリット隊形に影響すると考えている人は少なくないと思う。追い風の時はスロー勢の出足〜行き足のツナギが早くなる分、スローがしっかり伸び返してダッシュの捲りが決まりにくい。向かい風の時はその逆で、スロー勢の出足〜行き足が風に向かって発進する分重たさが出て、ダッシュから十分に助走を乗せてきた選手が捲りが決りやすい。といったようなところがオーソドックスな考え方。

しかし、僕が重要しているのは風がもたらすスリットへの影響ではなく、「1コーナーでのターンへの影響」である。

風がもたらす「1コーナーでのターンへの影響」

追い風コンディションの場合に各選手のターンに与える影響については、1コーナーで全速で旋回する選手が外に流れやすいということ。これは絶対的に言えることで、追い風の時に1コーナーを全速で握る選手は外に流れる可能性が高くなる。もちろん、舟足がしっかりしていて風にも負けない出足が備わっていれば別の話だが、「追い風=全速ターンは外に流れる」これは確実に言えることである。そのため、追い風が強くなってくると、選手はそれを頭に入れて全速ターンをしたくないという心理が働く。

反対に、向かい風コンディションの場合は、追い風のときと違って、全速でターンしても風の影響で流れてしまうことはない。これも絶対に言えること。そのため、1コーナーでは全速ターンで攻めることができる。

「満潮と干潮」

次に、風ほどは気にしないが、「満潮と干潮」についても説明しておこうとおもう。もちろん、淡水場では気にする必要はないが、潮の高さは風と同じように1コーナーでのターンに影響を与える。

潮がもたらす「1コーナーでのターンへの影響」

これは風がもたらす影響とよく似ている。潮が高い時にはレース場所にもよるが「ウネリ」が入る。これは追い風の時と同じで全速旋回が外に流れやすいコンディションとなる。水面がポチャポチャしていて、全速で旋回したときにターンの初動で舟が跳ねてしまって流れるという現象が起きる。潮が低い時にはその影響を受けにくく、いわゆる「乗りやすい水面」となる。

風と潮の違い

ただ、風の場合はスリットラインの旗の動きを見れば選手もある程度わかることで、追い風の時には選手もハナからそのことを頭に入れているため、対策することができるが、潮がもたらす影響は1コーナーでターンしてみないと「ウネリ」があるかどうかはわからないため、時によっては追い風コンディションよりも流れる選手が多くなることがある。

潮の影響が大きいレース場所

海水場ではどこでも注意しないといけないが、特にこの影響がでやすいのが徳山競艇。

徳山競艇に関しては潮が低いコンディションでも全速旋回は流れやすい水面だが、満潮の時はその影響が顕著に出る印象で1−3という目が決まりにくい印象。

福岡も潮の影響を受けるがあそこはまた特殊。その他、大村、丸亀、宮島、児島なんかも潮の影響が出やすい印象がある。

ここまで、予想に置いて重要視しているポイントを「舟足」「水面コンディション」と紹介してきたが、これも重要視しているポイント。

「選手の癖」

「癖」といっても「角からは捲りに行く」「3コースは捲り差し狙う」とかそういう展開ありきの話ではなく、よく重要視するのが「イン先マイの旋回の仕方」と「2コースのライン取り」。この二つ。

「イン先マイの旋回のパターン」

これには大きく二つに分かれているが、レースに及ぼす影響は大きい。

A 全速旋回で回る選手

B 落として回ってターンマークをしっかり回る選手

この2パターンに分かれる。もちろん、G1やSGに出てくるような選手などはレースメンバーの相手関係や本番のスリット隊形に応じて上手く使い分ける選手もいるが、たまに明らかに「癖」としてどんな状況でもそういう旋回しかできない選手がいる。

Aの場合は、全速で旋回するため、インの選手の外を「ツケマイ」で攻めようとする選手は不利になるが、インの選手の懐を「差し」で攻めようとする選手が有利になる。

Bの場合は、インの選手がしっかりと落としてターンマークを小回りするため、当然、懐に「差し」を狙うのが難しくなる。逆に、Aの場合とは逆で、落として回る分、外が甘くなるため「ツケマイ」で攻める選手が有利になる。

AのタイプかBのタイプが。これはどこで判断するかというと、たくさんのレースを見てその選手ごとのことを覚えることもあるが、時間がかかる。その時に役立つのが「boat boy 新概念データ」。これはJLCのライブ放送で展示航走終了後に「出走メンバー」「枠番別過去10走データ」「boatboy 新概念データ」という順番に放送される。

「boatboy 新概念データ」には各選手の枠番別の決まり手がパーセンテージで表示されている。インコースの選手の場合は、「逃げ率」「まくられ率」「差され率」この3つを見ることができる。無論、これはレースの展開ありきで必ずしもそうではないが、「差され率」が25%以上のレーサーは展開関係なく、Aの旋回をすると想定していいと考えている。逆に、「差され率」が10%以下の選手はBの旋回をすることが多いと考えている。「差され率」に関してはG1に出てくるような選手なら大体が15%前後。そのくらいの数字なら気にしなくてもいいが、「差され率25%以上はA」「差され率10%以下はB」という癖があると解釈してもいいと思う。

「2コースのライン取り」

これは2コースからどういうレースをするか。主に差しの構え方に関すること。これは先程紹介した「イン先マイの旋回の仕方」ほど重要視はしていないが、覚えておくと役立つことがある。2コースのレースでは「インにプレッシャーをかけての差し」「外を張っての差し」の大きく分けて2パターンがある。

「インにプレッシャーをかけての差し」

この場合、2コースの選手がスリットでインコースよりも覗いた時に締め気味にいってインコースの選手が捲られたくないからブイへ向かって走るようにプレッシャーをかけるようなレースをすること。この場合、インコースの選手がブイへ寄せられてしまうため、インコースの選手のマイシロがなくなり、バックで旋回半径が大きくなってしまう。2コースの選手がプレッシャーをかけて差しに構えることで差しやすい隊形に持ち込むことができる。しかし、この場合、2コースの選手がプレッシャーをかけすぎて差しに構えるタイミングを逸してしまうと、インコースと2コースが内側へよることによってその外の3コースの選手が「捲り差し」に構えやすくなってしまったりする。その為、2コースの選手にスリットでプレッシャーをかけていくような選手がいる場合は、インコースの選手は逃げにくくなると想定できる。しかし、これはSで踏み込まないといけないし、本番になってみないとわからないし、それよりもわかりやすいのが「外を張っての差し」をする選手。

「外を張っての差し」

このパターンでは「インにプレッシャーをかけての差し」とは異なり、スリットでのぞいてもインにプレッシャーをかけずにマイシロをたっぷりとって、外を張りながらの差しに構えるやり方。この場合は、2コースがインコースにとってはしっかりと壁になる為、「3コースの捲り差し」が難しくなる。結果的にインが逃げるか、2コースが差すかのレースになりやすい。「外を張っての差し」をする選手も「boatboy新概念データ」を見ることでわかる場合がある。「2コース逃し率」というデータである。これは平均的には50%前後。たまに60%を超えてくる選手がいる。これも一概に言い切ることではないが、「逃し率が60%以上」の選手は2コースからしっかりと壁にるような、「張り差し」に構えるような選手として頭に入れておくといいかもしれない。

予想をする時にはいろんな情報があって、何を重視するか迷うと思う。特にタイムとか。僕の予想の場合はタイムはほとんど見ません。予想を出した後に見る程度。タイムを見てしまうと目展示と違う時があって、それがまた迷う原因になってしまうからです。逆にタイム重視する人もいるから何が正解とかはないが、タイムが出てる選手は比較的人気する傾向にあるのもボートレース。そして、そのタイムも正確な時もあれば実際と異なることもある。どうせなら、自分の目を信じて勝負したいという考え。

ここまでなにを重視して予想しているが書いてきました。もちろん、ここに書いたこと以外にも臨機応変に重視するポイントを変えたりしていますが、大概のレースではこの考え方です。

ここからは買い目の組み立てについて簡単に説明していこうと思う。

印で整理

展示を見た後、水面コンディションや、選手の癖をつかってある程度の展開予想をしたら、このレースでは誰と誰が絡むのかを「印」で整理する。これをやることで頭の中がごちゃごちゃにならずに済むし、この段階で印を誰につけるか迷った時は「見るレース」とすることも多い。

◎本命

簡単にいうと、そのレースで頭となる選手につける印。ほとんどはインの選手になるが、インの選手の出足が甘く差しで負けるならそれ以外の選手。スリットで誰かが勝負をかけてくると考えるならその選手やその展開に乗る選手。

◯連下・連軸

そのレースで3連単に絡む可能性が高いと判断した選手につける印。展開というよりも舟足で選ぶことが多く、どんな展開になっても連に絡む可能性が高い選手。

買い目の組み立て

印の解釈はいろんな解釈があると思うが、僕の予想の場合、買い目は印の組み合わせ。

基本的な考え方としては、

◎-○-流、◎-流-◯

頭を決めて、2着3着に◯が絡むという組み立て方。

または、

◎-◯-流、◯-◎流

これは、1号艇意外に◎の印をつける時にやる組み立て方。

この基本的なルールが自分の中にあって、これを当てはめにくいレースは「見るレース」にしたりする。

買い目の組み立て方についても自分の中でルールがあって、展示を見る、ある程度の展開を考える、印をつけて整理する。そして、最終的に買い目に辿り着く。これが僕なりのルールで、これができないレースは買わないようにしている。

ここまでが、1s1m流の舟券の買い方。舟券を買う時になかなか買い目を絞れずにどうしても広く買ってしまって回収率が上げられなかったり、絞って厚めにすりところがなかなかわからないという人は是非一度試してもらいたい。これを試してみると、新しい自分のスタイルが見えてくるかもしれない。

最後に

僕の中で、「ガチガチで勝負はしない」という決まりごとがある。

水上で行われる競艇という競技に置いて、レースが終わるまで何が起こるかわからない。結果的にガチガチで終わるレースは多いが、レース前の何が起きるかわからない時点においてガチガチの人気サイドに金をかけるのがもったいないと思っている。

どうせなら、ガチガチのところで勝負するのではなくて、少しでも配当妙味のあるところで勝負する。無論、オッズを追っかけるということではなく、舟足、展開、水面などいろんなことを加味してその可能性を見つけるということ。

そして、勝負すると決めていたレースで狙った買い目がそれなりにいいオッズなら思い切って勝負する。ガチガチの人気サイドなら勝負を見送る。

人それぞれの考えがあって、人を否定することは絶対にしないが、競艇というバクチをどうせやるなら、僕はこうやる。

1s1m


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?