ガチタン虎の巻その1

はじめまして。五十鈴エルフと申します。
ガチタンに乗り続けて気付けばタンク以外の使い方が全く分からなくなってしまった悲しいプレイヤーです。
これから数回に分けて自分が持ってるガチタン(BORNEMISSZA)のノウハウを紹介していきます。
ガチタンかっこいいな、男なら装甲だろ、キャノンぶっ放してえな、そんな風に思ってる主に初級レベルの方々に向けて書いていきますが、僕のやり方はこうです・こうやりましょうとかって言える立場でもないので、「何をどうしたらいいか分からない」という人に第一歩目のサポートをできるような記事にできたらいいなと思っています。

第一回目として、まずはそもそもガチタン何者ぞということでガチタンの強み弱み、そもそもどうやって戦ったらいいのかといったところを紹介しようと思います。

◉ガチタンの強み弱み
【強み】
 ・装甲とAPのバランスが高い
 ・移動しながら構え武器を使える
 ・姿勢安定が高い
 ・装甲、搭載火力の割に地上移動が速い
 ・後退にペナルティが付かない
【弱み】
 ・総合的な速さは遅い
 ・QB,ABの運動性能が低い
 ・ジャンプができない(通常ブースト上昇のみ)
 ・小回りが効かない
 ・重量が重くスタッガーの冷却が遅い

◯装甲とAPのバランスが高い
装甲については総合的には重ニと大差ない程度ではありますが、重ニよりもAPが高く、耐久力としてはやはり全カテゴリーでナンバーワンと言えます。
マシンガンやニードルガンなどでスタッガーを取ってレーザースライサーを叩き込むいわゆる「ニドガンスライサー」「エツジンスライサー」のスライサー攻撃を1回受け止めることのできる数少ないカテゴリーです(普通であればほぼ一撃で沈みます)。
APが高いことで時間切れの勝敗決定がAP割合となるため、こちらが1000ダメージを与えるのとAPの低い軽量機がこちらに1000ダメージを与えるのとを比較すると、実質的にガチタン側がより有利であると考えられます。

◯移動しながら構え武器を使える
タンク脚部を使うにあたって最も恩恵の大きいメリットかと思います。バズーカやグレネード、各武器のチャージショットといった通常立ち止まって構えの必要な武器を移動しながら撃つことができ、通常であれば停止という大きなリスクを払って使用するような行動をほぼノーリスクで行うことができます。
ガチタンにおいても例に漏れずこのメリットは大いに活かしていきたいところです。

◯姿勢安定が高い
ガチタンの姿勢安定は全脚部中最高で、さらに姿勢安定の高い重量コアを遠慮なく積めることもあり、カテゴリーとして最高水準の姿勢安定と言えます。
スタッガーしてしまうとどれだけ装甲があっても簡単に削れてしまうため、ガチタンの耐久力の高さはこの姿勢安定も含めて言われていると言ってもいいでしょう。

◯装甲、搭載火力の割に地上走行が速い
ガチタンは重量10万を超える超重量脚部ではありますが、地上走行についてはキャタピラのついてるガチタン、軽タンクのみ特別に高速走行ボーナスがついています(ブーストONにするだけです)。これのおかげでガチタンは重量感とは裏腹にまあまあのスピードで動き回ることができます。
搭載する武器の火力による圧力もあり、相手によっては数値以上に体感のスピードが高く感じられることもあるでしょう。

◯後退にペナルティがつかない
このゲームでは通常、後退をする場合には前方向の移動より速度が少し遅くなるというペナルティが付いていますが、ガチタンはこれまたキャタピラのおかげかペナルティが付いていません。そのため、ガチタンの地上走行での後退は他脚部のそれに比べて相対的に優れていると考えることができます。
前述の火力による圧力も合わさり、ガチタンを追う際の心理的圧力はかなり高いものと思われます。

●総合的な速さは遅い
前述で速さについて触れましたが、それにしてもやはり総合的には遅いです。
地上走行で後退しても重めの重ニのABでも十分追いつくレベルですので簡単に追いつかれてしまうということは覚悟しておく必要があります。また、逆にこちらから追う場合も、相手にペナルティがあるとはいえ中ニレベルの機体相手でも追いつくことは難しいです。

●QB,ABの運動性能が低い
速さをいったん抜きにしたとしてもQBの消費エネルギー量は多いですし、相当重量に気を付けなければQBリロード時間が1秒以上は当たり前ですし、特に重い機体では一度吹かすと2秒以上QBできない機体もあります。
ABについても燃費は悪く速度も遅いです。非常に残念なことに地上走行と大差無い程度に遅いです。軽四がホバリングで真っ直ぐ引いたりすると文字通り手も足も出ません。本当に。

●ジャンプができない
ブーストで上昇することしかできないため上昇に伴うエネルギー消費が激しく、また二脚でするような小ジャンプなどのテクニックは使えません。またやはり重量が重いこともあり垂直上昇速度もゆっくりなので低い遮蔽物を乗り越えるのも一仕事といった状態です。
ジャンプを克服するために実はキック上昇というテクニックがあり、多くのタンクプレイヤーが使っています。テクニック系の話は別の機会に紹介するので気になる人はご覧ください。

●小回りが効かない
タンクは足の向きによって移動の向きが制限されます。現実の車のイメージで、正面を向いてる状態で左右にスライドするような動きはできず、カーブするような軌道を描きます。相手の接近に合わせて後ろに真っ直ぐ引こうとしたのに足の向きが横で真っ直ぐ引けないなんていうことが発生します。
ハードロック状態で少しでも上昇すると足の向きを正面に合わせてくれるので必要があればそうやって調整することもできます。

●重量が重くスタッガー冷却が遅い
スタッガーゲージの冷却は重量によってその速さが変わります。軽量機は冷却が早いため、スタッガーが溜まりかけたら逃げて冷却して帰ってくるという戦法を取ることも可能です。前述の通りこれを追いかける機動力はないため・・・、そういうことです。

さて、ここまでガチタンの長所短所について見てきました。構想段階で上述のような長所短所をまとめるというのは実は重要で、ガチタンの得意分野を引き出しつつ、苦手分野をカバーできるようなフレーム・武装に組み上げたり、戦術面でカバーするなど様々な仮説をもとに対策を立てることが可能です。これを実戦で試し、上手くいったこと上手くいかなかったことを振り返る。またそれをもとに仮説を立てて次の検証へ、というように機体や戦術をどんどんアップデートしていくことが可能になります。初めはそう上手くはいかないでしょうが、正しく繰り返せば必ず強くなります。

◉どう戦えばいいのか
脱線してしまいましたが本題。
ざっくり今作では3つの戦い方があると言われています。
 ・インファイト系:近距離大火力によって火力でねじ伏せるスタイル
 ・ラッシュ系:機動力によって得意な間合いに詰めて戦うスタイル
 ・パッシブ系:間合いを詰めさせないよう引きながら戦うスタイル
※どう表現したらいいか分からないので勝手に名付けました
一般的にインファイト系は詰めてくる敵を大火力で殴り返すことができるためラッシュ系に有利、ラッシュ系は機動力を活かして追いついた上で殴り倒すのでパッシブ系に有利、パッシブ系はそもそも手の届く範囲に入れないことを目標としているためインファイト系に有利という三つ巴関係になっています。
どのようなスタイルが好きかはそれぞれの感性次第ですが、ここで重要なことは「ガチタンに落とし込んだらどうなるのか?」を理解することです。

◯インファイト系
バズーカやグレネード、プラズマライフルやレーザーライフルなど高火力武器を満載して手の届く範囲を消し炭にしてやるというような脳筋タイプです。
なんとなく戦車といったら男前に突っ込んでドカーン!みたいなイメージがあるかもしれません。無論、それも可能ですが、短所で紹介したとおりガチタンには機動力がないため、「相手が逃げたいと思った時に逃げることができる」「近寄りたくないと思ったら近寄らないでおける」ということを頭に入れておく必要があります。極論、遠くから豆鉄砲で1ダメージ受けたあと逃げ回られてタイムアップで負けるという可能性があるわけです。ザンギエフやポチョムキンと密着距離で戦いたい人は誰もいないのです。
手の届かない距離からの攻撃に弱く、逃げられると終わるという負け筋が一つ明らかになったので、これをどう克服するか?ここから研究を進めていく必要がありそうです。

◯ラッシュ系
機動力によって間合いを・・・機動力によって・・・?どこにそんなものが・・・?
お察しの通り、なかなか茨の道ですが不可能ではないと思います。
言うまでもなく鈍足のためパッシブ系の相手に対して手も足も出ない可能性がありますが、もし捉えることができたとすれば搭載火力は並みのラッシュ系機体よりも大きいと思われるので非常に夢のあるスタイルだと思います。
追うことを想定すると、姿勢安定が高いため迎撃に対して強いように感じられますがやはりとにかく接敵できない、もしくは接敵まで時間がかかりすぎるという点が問題になるかと思われます。
ラッシュ系においての負け筋は、追っても追いつかないという点になりそうです。うーむ、取り組みがいのある根本的な問題。

◯パッシブ系
先に言ってしまいますが、主流はこの系統です。
搭載火力の割に地上走行が速く、火力が高いため心理的圧力がかかり、AP差から多少のダメージならこちらからの与ダメージで帳消しにでき、後退ペナルティがかからず、装甲的にも姿勢安定的にもタフで引きながらのスタッガー勝負で優位に立ちやすい。スタッガーを取ればさらに距離を開くことができ・・・以下略。と、ガチタンの特性と見事にマッチしたスタイルです。
しかしながら、引くためには「引く権利」、つまりAP有利が必要になります。AP有利が相手にある状態では、自分が引いても相手からすれば放っておけば勝てるので追う意味がありません。こちらがAP有利を取って初めて相手は仕方なく追ってくるわけです。要は最初に1ダメージでもいいから先手を取って「追わなきゃ負ける」状況を相手に押し付けることが必要です。

以上3点の紹介をしましたが、「逃げられたら終わる」「追いつかない」「引く権利を手に入れなければならない」の3つは実は全て同じこと、つまり「序盤から終盤まで原則、AP有利を取った状態で試合を進めること」で解決できます。AP有利を取っていれば逃げられない、逃げられないから距離を開けられず追いやすくなるし、逆にこちらが引くことができます。
つまりガチタンの機体構成・戦術を考える際には必ず「どうやってAP有利を取りますか?」からスタートする必要があります。こうやりましょう的なことを書くつもりはありませんでしたがこれだけは断言します。ここを欠いてしまうと不愉快な遠足の始まりになってしまうので、楽しいガチタンライフのためにも重々注意する必要があります。
ほならどうしたらええねんという話ですが、方法論については10人いれば6色ぐらいはあると思うので、大会の動画を見るなり、上位者に教えを乞うなりしながら繰り返し立説・実践・検討して自分に合う方法を身に付けるのがいいと思います。聞いてくれたら僕なりの考えもお伝えさせていただきます。

さあ、ここから先は皆さんの構想力に任せますので是非戦場で見せに来てください。期待しています。

次回はガチタンのアセンバリエーションについて触れた記事を書こうかなと思っています。


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