はじめてIPA試験をCBT方式で受験した感想

情報セキュリティマネジメント試験を受験しにいきました。

この区分は、新型コロナウイルス感染症による影響を機に、CBT方式に変更になりました。CBT (Computer Based Testing)方式とは、これまでのように筆記によるマークシートや記述式ではなくて、すべてパソコンを使って試験をします。

新卒の就職活動でよく使われるテストセンターに似ていますね。

僕は情報処理技術者試験は30回くらい受けていますが、すべて従来型の筆記試験でした。今回はじめてCBT方式の情報処理技術者試験を受験したので、主に筆記試験との違いについて感想をまとめます。

1. 申込みがややこしい

筆記試験だとIPAのウェブサイトから専用フォームで申込みをします。

CBT方式の試験では、様々な資格試験の運営をしているプロメトリック社のシステムから申し込みます。

汎用的な申し込みフォームということもあり、ちょっとわかりにくかったです。あと午前試験と午後試験を別々を別々で申し込む必要があります。

ちなみに、午前試験と午後試験は違う日に受けることもできますし、午後試験を午前の時間帯に受けたり、午後試験を午前試験よりも先に受けたりとかできます。僕は同じ日に午前、午後の順番に受けることにしましました。

2. 現地に持って行くのは、申込証と免許証

筆記試験と違って受験票は届きません。申込証を自分で印刷します。
また、筆記試験には不要だった本人確認書類(免許証など)が必要です。

スマホやバッグなど持ち物はすべてロッカーにいれて、免許証だけポケットに入れて試験室に入ります。

筆記用具は会場から借りたものだけを利用できます。

3. 現地では、他の試験のひとも受けている

受付での持ち物から察するに金融商品のセールス向けの検定や外国人留学生の日本語検定のようなものを受験しているようです。てっきり、同じ時間帯には全員が同じ試験をするのかと思っていたのですがそうではないみたいです。

受付を済ませると随時試験室に通され試験を開始します。予約した時刻を待って一斉に試験を開始するわけではないようです。

筆記試験では、試験監督官が試験の説明をして時刻を待ってから試験を開始するので、このスタイルは初めてでした。

4. スクロールが逆

受験用のパソコンは、Windows のようです。僕は普段 Mac 使っています。
Windows と Mac では、マウスのスクロールをしたときの挙動が逆なので思わぬ混乱です。10分くらい操作してれば慣れてきますが、事前に心しておくのがベターです。

5. 問題文に文字や線を書けない

筆記試験では、問題冊子に文字や線を書けますので、問題文の重要そうなところに線を引いたりできます。あるいは、選択肢について消去法をするときに×を書いたりします。

当然、パソコン上ではそういったことはできません。

代わりに、選択したテキストをハイライトする機能は備え付けられていました。ただし、色は黄色一色です。

6. 「問題文」と「設問」と「回答」の切り替えに戸惑う

午前試験では、問題文が左に並べられ、右側で回答をします。
短い質問と四者択一方式なのでスムーズに受験することができました。

一方で、午後試験は、「長文の問題文」を読みつつ「設問」も読み「回答」する必要があります。画面上では、「問題文と設問」もしくは「問題文と回答」しか同時に表示できません。

紙(筆記試験)でも同じじゃないか?という話もありますが、紙では「この辺に書いていたよなぁ」というのを感覚で覚えられるのですが、スクロールしかない画面ではそういうことができないことと、「画面を切り替える」という操作が邪魔でした。

なお、問題文章内のテキスト検索はできませんでした。できると便利なんですけどねぇ。

7. テストのスコアがすぐわかる

「終了」ボタンを押すと終わりでした。
筆記試験ではある途中退出について情報が見当たらなかったのですが、いつでも終われるみたいです。

終了したら、借りたモノを返して、ロッカーから荷物をとって終わりです。
建物を出る頃には、テスト結果がみれるコード付のメールが届きますので、すぐ結果を見ることができます。この点はCBT方式がいいですね。

8. なにを間違えたかはわからない

結果は、スコアと分野別の正答率が掲載されています。(後述のスクショ参照)ただし、どの問題を間違えたかはわかりません。

筆記試験であれば、問題冊子を持ち帰れたので、なにを間違えたか自己採点することができます。間違えた問題を復習できるので重宝していたのですが、CBT方式ではそれができないのは残念です。


結果

午前試験・午後試験いずれも60点が合格ラインです。

画像1

画像2

合格したみたいです。正式な合格発表は後日IPAで行われるので、スコアレポートには「合格」といったことは書かれていません。

情報セキュリティスペシャリスト区分合格済で、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)としては、午前のスコアは胸を張れないそうですねw

来年4月から受験料が上がるみたいなので、そのまえにぜひ一度受けてみてはいかがでしょうか。

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