トラベルワークという働き方をしてみた


この記事は岩手県立大学アドベントカレンダー2016の3日目の記事です。

2日目から欠員がでてるなーと思ったら去年も同じでした。

みなさんこんにちは、卒業して2年目の isseium です。
大学では観光推薦システムを研究していました。

今日は観光推薦のお話を〜ではなく、旅しながら開発をした話をQ&A形式で紹介します。この記事はQiitaのアドベントカレンダーですがあまりテクニカルな話ではないです。

0. 普段なにしてるの?

盛岡に住んで開発しています。

今年は主に以下のサービスに関わっていました。

- 旅領域のサービス「tripnote
- 家庭菜園記録アプリ「ガーデンノート

tripnote では、エンジニアとしてWeb/API/アプリまわりをガシガシ開発しています。最近Swiftはじめました。

ガーデンノートでは、プロデューサー/ディレクター的な役割で岩手県立大学の卒業生や学生さんと一緒に粛々と事業を進めています。

どちらのチームもオフィスがなく、全員リモートワークで事業を進めています。

旅サービスを作っているからには積極的に旅をすべき、という信念のもと、今年は旅をしながら開発する「トラベルワーク」に挑戦してみました。

1. どういう旅をしたんですか?

おおまかにいうと、午前中に移動して、午後に仕事します。
いくつか試しましたが、いま落ち着いているのは次のようなスタイルです。

- 9:00: ビデオチャットで朝会
- 9:30: 移動 or 地域調査(いわゆる観光)
- 12:00 地場のおいしいものを食べる
- 13:00 スタバでお仕事
- 15:00 気分を変えてドトールに移動して開発
- 18:00 ホテルチェックイン & 荷物を部屋において食べにいく
- 20:00 タリーズで開発
- 23:00 ホテルに戻ってダラダラ。気が向けばさらに開発

おいしいものを2食たべて、開発もしっかりできます。
今年は1回あたり10日前後のトラベルワークを2回ほどしました。詳しくはまた年末くらいに書きたいと思います。

2. 開発は進みますか?

普段からリモートワークしていれば特段大きな不便なことはありません。
しいていえば、次の点は気をつけましょう。

- 外部ディスプレイは使えない
- ネットが遅いときがある
- 会社の管理部門の業務がしにくい

3. どこで作業していますか?

主に、スタバ、ドトールなどのカフェです。
本当は、地場のお店に入りたいのですが、電源がなかったり、長居しにくかったりするので安心と信頼の全国チェーンです。

テレビ会議が必要なときは、ホテルの部屋で作業することが多いです。

4. 移動中は開発しますか?

新幹線内では開発するときもあります。
が、電波が弱かったり、作業スペースも狭いので効率はあまり高くないと観じています。
本を読んだり、紙でなにかを考えたりすることが多いです。

新幹線以外の乗り物では基本は開発しません。というかできないです。
特に在来線特急は揺れがひどくて本も厳しいときがあります。新幹線スゴイ!

5. 仕事捗りますか?仕事する時間減ってません?

不思議なことに生産性は高まっている気がします。
旅行中は何事も新しいことの連続なので、脳が活性化するのかもしれません。

仕事する時間は減っているように見えますが減ってません。
家にいればいたで、誘惑があったり、家事があったり、ジムにいったり、飲み会があったりしているからですかね。

6. どこに泊まりますか?

基本的にはビジネスホテルです。滞在時間が短く、寝るだけというときはカプセルホテルも活用します。

7. どれくらいお金がかかりますか?

ケースバイケースです。
旅をしているからには現地のものを食べよう!という感じになるので普段よりは食費がかさみます。

ただ考え方次第ですが、通常の旅よりもかなりお得だと思っています。
例えばヨーロッパに1国いっては帰国する、というよりは、1回で巡ったほうが安いですよね。

トラベルワークだと地域を順番にまわっていくことができるので、現地までの移動費や移動時間は1回で済むので結果としてお得な気がしますね。

まとまったお金はある程度必要ですが、観光を一括払いしているか分割払いしているかの違いですかね。(わかりにくい)

8. 持ち物は?

だいたいこんな感じです。

- 現金、保険証、免許証、クレジットカード
- カーシェアリングの会員カード(少し遠めの観光地にさくっと車使えたりして便利です)
- PC
- スマホ(モバイルルータ兼用)
- 充電器・ケーブル類
- 傘
- 紙とペン
- 日用品(歯ブラシ、ひげそり、マスク、ティッシュなど)
- 着替え(3日分程度)
- かさばらない防寒具

少し大きめのバックパックにすべて入れていきます。キャリーバッグは階段や観光地で動きにくいことがあるので利用していません。
ちなみに、日用品、着替え以外は普段から持ち歩いていますので準備は楽です。

洗濯は、ビジネスホテルには洗濯機があることが多いのでホテルでします。

9. 家族からなにか言われませんか?

家族の理解は必須事項です。

理解ある妻だから助かっております。しかしながら、日頃の僕の行いが悪いのでちょうど実家にリフレッシュしに帰ったタイミングだったのでできました。この点の調整が非常に難しいと思います

この部分は、はじめ下記の通りでしたが。当事者より事実と異なる旨の指摘がありましたので訂正いたしました。関係各位に深くお詫び申し上げます(12/3 13:06)

<訂正前>
必要なのは合理的な説明ではありません。世界は勘定ではなく感情で動くのです。
日頃からよい行いを心がけ、最大限の事前調整を行い、旅中は毎日家族の住む方向を向いて感謝の気持ちを伝えましょう。そしてお土産を準備しましょう。

10. これからの新しい働き方になりますか?

主流ではないものの多くの人の選択肢のひとつになると思います。


おわりに

今年は旅をしながら働くということを企画して体験してみました。

従来は、旅というと休日にするのが当たり前で、なかなか気軽にできるようなものではありませんでした。

しかし、昨今の仕事を取り巻く環境の変化によって、働きながら旅をするというスタイルも選択肢のひとつとして十分に候補になると思います。
(浸透するまでは仕事せず遊んでいるようにみられてしまうのがちょっと気になりますが・・・)

また、旅をすると、普段住んでいる地域にはない良さや、違いに気づきます。

観光とは、「国の光を観る。用て王の賓たるに利し」という言葉から来ています。「他国の特徴を知っていると、王に重用されるよ」ということでしょうか。現代は王はいないので、まあ「いろんな地域の情報を知っていると、人々の役に立てるよ」という置き換えがいいかもしれません。

観光を通じて、互いの地域文化を尊重しつつ、よいところは互いに取り込んでいくことで、よりよい社会が形成されていくといいですね。

また個人にとっても、旅先で新しい体験や知識を得ることは日頃の生活のエッセンスとして暮らしがより豊かになっていくのかなと思います。

旅をしながら働く、トラベルワーク、みなさんもぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

アドベントカレンダー次の記事は・・・7日目のbird_nitrynさんでしょうか。まだまだ空きがあるので、岩手県立大学関係者のみなさん記事を書いてみませんか。

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