AI時代の研究者としての価値を高める意味でのiGEM

あいさつ


早稲田の飯島壮大郎です。大幅に遅刻してしまい大変申し訳ありません。

さて、皆さんにとってこの一年はどんな一年だったでしょうか?
私に言わせれば生成AIで様々なものが大きく変化した一年でした。日々のタスクをこなすという部分についても、あるいは研究という部分についても、これまで以上にAIが重要になると実感させられました。

あるいはこれを読んでくださっている方も課題の一助としてChatGPTなどを使った覚えがあるやもしれません。

それはそれとして

そんなこんなで何かと話題のやり玉に挙がった生成AIですが、この生成AIのこれからどのように発展していくのか、というのを考えさせられる機会として、2023/11/6にOpenAI devdayというイベントがありました。このイベントはOpenIAIが自分たちのプロダクト(ChatGPT等)について、今後追加していく予定の機能などについて発表する機会です。
このイベントではGPT-4 Turbo等多くの革新的なプロダクトが紹介されており、私も非常に感銘を受けましたが、個人的にもっともインパクトを受けたのは、"LLM OS"という概念でした。
簡単に言えば、このLLM OSというヤツは、映画「アイアンマン」に登場するJARVISのように声で指示を出すだけでタスクを細分化し、それを一つ一つ実行することで、結果的に大きなタスクを実行することができるAIのことです。すごいね。

とすれば・・・?

複雑なタスクを行うことができるAIということは、複雑なタスクを行うことができるAIということです。(新次郎)
当然その中にはこれまで私たち人間がいちいち行う必要があったデータ分析も含まれており、あるいは実験のデータをまとめるプロセスを大幅に効率化可能ということです。

さらに、マルチモーダルAI(テキスト・音声・映像を入力として使えるAI)の開発が今後加速していくという点、そして、ラボオートメーションという、"機械による実験"が少しずつ浸透している点を鑑みれば、これらの概念を組み合わせて、今後はただ指示を出しただけで実験からデータの解析まで、すべて自動で行うことができる実験環境あるいは実験システムが爆誕する可能性もあるでしょう。多少論理が飛躍している感は否めませんが。

そうなった時の研究者の価値とは?

しかし、仮にこれらのテクノロジーが生物学のスタンダードになったとして、これまでとは研究者としての価値やあり方は変わるのでしょうか。現状研究者の仕事は研究費の獲得、実験、データの解析、コラボレーションなど多岐にわたっており、それら一部がAIによって自動化されるとしても研究者としての価値は消えることはないでしょう。
あるいは自動化による効率化で研究者はこれまで以上に多くの情報にアクセスし、より高度な実験設計や実験結果に対する考察を行うことができるようになるやもしれません。

それらを学ぶために

そんなAI時代に備えて研究者としての基礎的なスキルを身につけるにはどうすれば良いのでしょうか。
そうですね。iGEMですね。
というわけでiGEMに参加し、実験テーマの策定、実験費の確保、実験立案、データ解析などを学び、今後進化する生物学実験に備えましょう。(やっつけ)

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