マニュアル作成初心者向け・おすすめ書籍案内(第3弾・「イケメンはモテない」・仮メンタリストえる著)

「マニュアル作り」をテーマに掲げながら、すでに全然関係ない書籍を取り上げていることは大変申し訳ないが、私の作成する「自分史作成サービス」のマニュアル&テキストには欠かせない内容だったので、取り上げるのである。(というか、ここから先に紹介する本は全て「自分史ライター養成講座テキスト・自分史ライターマニュアル」のための本になるので、ご了承いただきたい)

さて、「イケメンはモテない」には、自分史ライターにとって必要なノウハウが多数含まれていた。もちろんお客様を恋人にするわけではないので、全然使わないノウハウもあるが、「信頼してもらう」「深い話を引き出す」という点で、恋愛ノウハウは自分史ライターのインタビューに、めちゃくちゃ役立つわけ。

では、早速いってみよう!


Part1 出会い

恋人作りでも、自分史インタビューでも、初対面の人に好感を持ってもらわなければ始まらないことは共通している。そして、初対面の人に好感を持ってもらう第1条件が、「清潔感」だ。これは自分史ライター養成テキスト&マニュアルでも、思い切り強調したいと思う。キラーフレーズは、「初対面の印象は出会って7秒で決まり、それが6ヶ月以上続く」だ。

第2条件は「笑顔」。もう仏頂面のインタビュアーなんて、絶対ダメに決まっている。しかし、その方が真面目っぽくていいと考える人もいそうだから、しっかりマニュアルには「笑顔でインタビュー!」と明記しておこう。しかも笑顔で接することにより、相手はリラックスし、安心感を持って話をしてくれるのだ。

第3条件は「アイブロウフラッシュ」。最初の出会いで、眉を一瞬上げ目を見開く技。このテクニックは相手に好意を伝え、警戒心を解く効果がある。

第4条件は「自己紹介」。自分史ライターとしてどんな自己紹介をするか、マニュアル&テキスト化する必要がありそうだ。

第5条件は「ペーシング」。もうペーシングができないインタビュアーなんて悪夢そのもの(相手のより喋りまくったり、毎回くい気味に質問するインタビュアーなんて嫌だよね)。共通の話題(今回作成する自分史)について会話し、相手の感情(テンション)や話す速度に合わせる。まさに必須のテクニックだ。

第6条件は「話題が尽きたとき」。ここで恋人作りならLINEを聞き出すわけだが、初回打ち合わせに来た自分史ライターは、次回の第1回インタビューの日程を決めるのが良いだろう。

Part3 待ち合わせ

本書の目的は恋人作りなので、待ち合わせでの会話を指南してくれるわけだが、こちらは自分史ライターであり、自分史のためのインタビューをしているところだ。だが、この段階の目的は同じく、相手に好印象を持ってもらうこと。おおいに本書のテクニックが使える。

その1「最後まで褒めちぎれ!」……これは、わかる。日本人は褒められたら、条件反射的に一度は謙遜する。そして褒めた方はそこで褒めるのをやめてしまう。すると、褒められた方は(なんだ、お世辞か……)と内心でがっかりする。だから、一度褒めたら謙遜されても褒めちぎれ!というのが本書のアドバイス。さまざまな研究でも「褒められたらお世辞だとわかっていても好印象を感じる」そうなので、とにかく褒めるようにしよう。まさに自分史ライターには欠かせない能力だ(笑)。

その2「相手の好感度を上げたければとにかく質問の回数を増やす」というもの。そして、本書にはその具体的な方法が書いてある。それが「バックトラッキング」で、「おうむ返し(相手の言ったことをそのまま繰り返す)」プラス「5W1Hの質問」だ。「おうむ返し」により、相手は(この人、ちゃんと自分の話を聞いてくれてる……)と安心し、質問は5W1Hで広がっていく。最速で好感度を高めてくれる最強の質問方法だそうだ。

Part4 ランチ

これは絶対に自分史ライターマニュアル&テキストに入れようと思ったのが、「スマホをしまえ」というアドバイス。時計がわりに使ってまーす、という奴には「ばっかもーん!!!」と叱責する必要がありそうだ。研究によれば、スマホをテーブルの上に置いておくだけで、相手の好感度はどんどん下がっていったとのこと。怖いね!

さらに、本書では「名前+ちゃん」呼びを推奨しているが、自分史ライターは「苗字+様」に固定しよう。これもマニュアルに明記する。本書によれば、人は「好き」「愛してる」という言葉よりも、「自分の名前」を呼ばれた方が気持ちよく感じるそうだ。びっくりだね!

Part5 ディナー

恋人作りを指南する本書では、ディナータイムの会話についてのアドバイスも抜かりない。そして、それは最高に自分史ライターのインタビューに使える。それが「フォローアップクエスチョン」と「オープン・クエスチョン」だ。

「フォローアップクエスチョン」とは、相手の発言を引用して質問すること。例えば料理の話になったら、「いつもは何を作るの?」「一番得意な料理は?」「料理が好きになったきっかけは?」というように、どんどん深掘りできるというわけだ。

「オープン・クエスチョン」は、「はい」「いいえ」以外で答えなければならない質問だ。「昨日は何が一番楽しかった?」「この映画のどういうところが好き?」これに対する相手の質問について、フォローアップクエスチョンをすれば、いくらでも質問はできるだろう。もちろん自分史ライターのインタビューは自分史のネタを集めるのが目的なので、必要な「取れ高」が得られたら、切り上げよう。

Part6 ディナーのお店決め

本書はデートの本なので、恋人になりやすいテクニックが載っている。それに関連して、「緊張感が緩和され、親しい関係になれる」座り方が掲載されていた。ラッキー! 自分史マニュアルに採用! それが「斜めに座ること」だ。対面に座らざるを得ない時は、少し斜めになるか座席をずらすのがいいだろう。

Part7 水族館デートからディナー

好きな女の子とちょっと深い話をするためのテクニックは、当然だが自分史インタビューにも使える。ステップ1「浅い質問を投げかける(例:離婚した時期や年齢)」、ステップ2「自分から少し深いところまで話す(例:自分も離婚していて、その理由は……)」、ステップ3「相手に深い質問を投げかける(例:離婚した時の気持ちやその後への影響、自分史に書いておきたいことは?)」といった具合だ。

さらに、「名前の由来を聞く」というのも自分史っぽいテーマだろう。どういう両親だったのかというのは定番だが、「両親の仲の良さ」「両親の教育方針」は今まで欠けていた視点だ。採用しよう!

Part8 帰路

デートの帰り道にどうすればいいか、ということが書いてある章だ。「自分史にどんな関係が!?」と思うだろうが、それが大アリ。ポジティブ・ゴシッピングというテクニックがあり、これは「第三者を褒めると、その噂をしたあなたの印象が良くなる」というテクニックだ。逆に、「第三者をけなすと、その噂をしたあなたの印象は悪くなる」という研究結果もあるとのこと。自分史ライターは打ち合わせやインタビューの前後に世間話をすることも多々あるので、絶対に時事問題でもどんなことでも、「他人の悪口」を言わないことをマニュアル&テキストに明記しておこう。

とまあ、こんな感じで自分史ライターにも非常に役立つ本だった。他の部分には色々と恋人作りの凄ワザが載っているが、興味のある人は買って読むといいだろう。

終わり

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